No.723 手数料か金利か

 春になったので、ZOZOスーツで採寸してオーダーした背広を着てみました。注文から2ヶ月ほどかかりましたが最近の細身のデザインで肌触りもよく、寸法はもちろんちょうどで同時にドレスシャツを買うことを条件に、44800円が25000円でした。このシャツはさらに感激で、手足が短く既成のシャツではあうものがない僕にぴったり、素材も上質です。定価は4900円ですが今後もシャツは買い続けると思います。このZOZOが最近始めたサービスが、ZOZOARIGATO入会金のつけ払いです。ZOZOARIGATOとは、利用代金が毎月5万円までは10%割引になるサービスで、僕のシャツのように恒常的にZOZOを利用する人には有利に見えるサービスで、年間3000円の手数料がかかります。ZOZOARIGATOで2ヶ月に1枚シャツを買うと、2940円割引でほぼ元が取れます。この手数料をつけ払いを利用すると、支払いが2ヶ月後になり、今年会費分がなくても4900円のシャツが、4410円で買えます。さらにシャツの代金もつけ払いでき、お金がまったくなくても買い物ができます。ただしつけ払いの手数料は1件324円かかります。

 ZOZOARIGATOの手数料もつけ払いの手数料も、同じく手数料と呼ばれていますが、後者はあきらかに利息分です。3000円の手数料を2ヶ月つけとすることで、利息が324円年間換算で64.8%の金利と言えます。シャツの方は4410円で利息が324円で年利44%になります。銀行預金が0.02%の時代に40%以上ですから、多くの人がつけ払いを利用してくれればZOZOは大儲け、社長のお年玉も当然です。メルカリも最近、同様のつけ払いを開始しました。合理的に計算する人はZOZOARIGATOには入ってもつけ払いは利用しないでしょう。しかし、ZOZOARIGATOを使い続けてたまたま手元にお金がないとき、買うのを伸ばすよりもつけ払いを使いそうです。そこが企業の狙いです。僕はZOZOARIGATOには入っていませんが、AMAZONでは年間3900円のプライム会員にはなっています。利用頻度が格段に高くビデオも音楽も聴けるからです。最近ビデオはめっきり見なくなりましたが、会費は払い続けています。

 つけ払いという金利や、会員制による囲い込みは、かなりしっかり者でも乗せられてしまいます。米国では全世帯の47.4%がAMAZONプライム会員に加入しています。自分は大丈夫、と思っているそこのあなた。夜中にコンビニで3000円とか4000円とか引き出していませんか? ATMで自分の銀行と異なる銀行や時間外に引き出すと手数料が108円最大216円かかります。つまり4000円の引き出で108円払ったら金利は1日で2.7%、年利では985.5%、節約のつもりで小口の現金を毎月4回引き出しているあなたは銀行の良いお客さんです。そんなの知ってる、だから交通系カードにチャージしているあなた、そこにはまた別の落とし穴があります。最近の詐欺師はビシッとスーツで決めずに、スマホの格好をしています。 (岩崎)

関連記事

  1. No.699 電子書籍に関するデータ⑤

  2. No.716 家事に関するマーケティングデータ⑥

  3. No.728 家事に関するマーケティングデータ⑩

  4. No.785 僕たちは何を残せるのか

  5. No.693 善人は早死にする

  6. No.755 本気で考える

  7. No.752 利用頻度の高いお店の店主や店員と親しくなることについて

  8. No.814 早朝、深夜の買い物と消費行動に関するマーケティングデータ②

  9. No.729 店舗のリピート利用

最近の記事