朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム)

 

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12月19日号(第194号)


 身近なビジネス 
「耐震強度の偽装問題」
 ここのところ耐震強度の計算書偽装事件が、問題になっています。偽装計算書をもとに建築されたマンションやホテルが次々と明るみに出、その数60件以上に登ります。
 「欠陥商品を販売してしまった」では済まされるものではなく、損害は、マンションを購入した人や建設を頼んだホテル経営者に止まらず、近隣の住民の生命にも危険性が及びます。
 一部の評論家は、周辺の相場に比べて極端に安い物件を買ったのは、買った方にも問題があるという意見もあります。しかし建築確認がされた物件ですからそれを信用して買ったことの非を問うのは自己責任の範囲を超えていると思います。建築確認を信用してはいけないのであれば建築確認制度そのものが無意味だということになります。もっとも今回建築確認を行った検査機関はほとんど検査らしい検査をせずに偽装を見抜けなかったということは建築確認制度の存在意義を疑わざるを得ません。
 それにしてもこのような欠陥建物は、地震が来れば倒壊するか大きな損壊を受けるのは必至です。当然偽装が明るみに出て莫大な損害賠償責任を追及されることになります。偽装に関わった者達がこのようなことを分らないはずがありません。それともこの地震国日本に今後震度5以上の地震は起きないと考えていたのでしょうか。また、他者に責任を転嫁して自分は責任を逃れるつもりだったのでしょうか。
 ビジネスの常識からしても信じられない話です。経済活動の利潤追求の果てというよりもこれは明らかに詐欺と言えましょう。   (田ノ上)

 パソコンで遊ぼう 
「楽しみながら・・」
 2年生後期の「プレゼンテーション演習」の授業ではPowerPointの使い方について学習してきました。先週から課題として「自己紹介」の作品作りに取り組んでいます。PowerPointそのものはWordで学習してきた「文字入力」、「ワードアート」、「図・写真の貼付け」等の基本操作に加えて、「アニメーションの設定」「効果音・BGMの挿入」といった「演出効果」の追加方法を学習することで簡単にプレゼンテーション資料が作成できるよう作られています。従って、新たに覚えなければならないことはそれほど多くはありません。あとは出来上がった作品を見てくれる人の注意を引き付ける工夫をどれだけ織り込んでいけるのかがポイントです。教室で作品作りに取り組んでいる学生達を見ていると、周囲の友人の作品と自分の作品を比較したり、互いに教えあったりと楽しみながら作業を進めています。実はこの「楽しみながら」ということが一番大切なことだと私は考えています。作った本人が楽しくない作品が見る人にとって面白いものに出来上がるはずがありません。また楽しみながら学習したことは、きっと学生達の頭の中にこれからも残ってくれるだろうと思います。今回の作品作り以外の授業でも、どうしたら学生たちが楽しみながら学習を進めていけるのか・・。私自身これからも試行錯誤を楽しむことになりそうです。 
(妹尾)

 今週の話題 

「日本最古の企業が特別清算」
 
 今般、創業1400余年で、日本で一番古いとされている寺社建築で有名な金剛組(大阪市)が特別清算される見込となりました。これに伴い、中堅のゼネコンである高松建設が、来年1月、金剛組から営業譲渡を受け、同名の新会社に対して、社員、受注工事、負債の一部を引き継ぐ運びとなりました。
  金剛組は、西暦578年に聖徳太子の命を受けて、百済の国から3人の工匠が来日し、このうちの1人、金剛重光によって創業されたものです。金剛組は、昭和30年に株式会社化された後の名称で、もとともの金剛家は大阪の四天王寺を建設した後、お抱えの宮大工として、聖徳太子の時代から、長い歴史を経てきました。これまでも廃仏毀釈の令が出された明治時代や、昭和初期・戦時中と幾多の苦難を乗り越えてきましたが、バブル期の土地購入で借入金が膨らみ、自力再建が困難となり、今回の特別清算となった模様です。この清算に伴い、金剛組の現社長(40代目)の金剛正和氏が、経営の第一線より退くことになり、長い金剛家による経営に終止符が打たれることになりました。
 米国のフォーチュン500社を対象にした調査によると、企業の平均寿命は40~50年であると言われています。人間の平均寿命よりも、企業の寿命ははるかに短いわけですが、金剛組のように、地場企業の中には思わぬ長寿企業が存在しています。金剛組は、第32代金剛八郎嬉定が遺した<遺言書>の<職家心得の事>で、「お寺お宮の仕事を一生懸命やれ」「身分にすぎたことをするな」等、金剛組の進むべき道を示しましたが、さすがの金剛組も、日本全体が浮かれたバブル期の落とし穴に落ちてしまったのでしょうか?「失われた10年(15年?)」と言われたバブル崩壊の大きさを今更ながら、考えさせられる出来事でした。長い家業の歴史に自らの手で、幕引きをせざるを得なかった金剛家の人達の無念さを思うに、経営を学ぶ身として、大変残念な思いが募ります。  (階戸)

 


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