朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム)

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2月12日号(第254号)


 身近なビジネス 
「ランチェスター戦略」
 デジタル機器の国内シェアーで上位2社による寡占が加速しているという新聞記事がありました。主要24品目のうちプリンターなど11品目は2社の合計シェアー6割以上に達しているとの事です。その中でも特に私の目を引いたのがスキャナーです。1位がキヤノンでシェアー50パーセント、2位がセイコーエプソンで47パーセント、2社を合わせて何と97パーセントのシェアーになります。
 かつてといっても十数年前ですが、私はスキャナーの製造販売を行うベンチャーを起業したことがあります。その頃のスキャナーの国内販売シェアーは、セイコーエプソンが40パーセントで断然首位でした。そしてキヤノン16パーセント、私のN社が12パーセント、以下富士通、NEC,シャープなどが各5パーセントといった状況でした。
 まさにランチェスター戦略でいうところの安定目標値(シンボル数値40パーセント)をセイコーエプソンが取り、独走態勢を築きほぼ勝負がついているはずでした。キヤノンと我がN社は、影響目標値といわれる10パーセント台のシェアーで、市場全体に影響を与える存在で目立つようになり、かつ強者の攻撃を受けるようになる目障りな存在でもあったわけです。キヤノンは、セイコーエプソンとの競合を避け、眼下の敵を叩くというランチェスターのセオリー通りの戦略をとりました。我がN社の販売するスキャナーと同一スペックの物で価格競争を仕掛けてきました。こうなってはとても資本力のある大手に勝てるものではありません。
 以後もキヤノンは次々と眼下の敵を叩き、いつしかシェアートップだったセイコーエプソンをも抜き去りトップに躍り出てしまいました。まさに旧敵ながら「あっぱれ」と言うほかありません。   (田ノ上)

 パソコンで遊ぼう 
「行政サービスのIT化」
 デジタルデバイドという言葉はご存知ですね。たしかビジネス能力検定の試験問題にも出ていたと記憶しています。IT化が進んだ社会ではコンピュータ利用のための知識・技術を持たない人達が、「情報弱者」として取り残されてしまうことですよね。近年、国あるいは地方自治体では行政サービスのIT化を進めるための仕組みづくりが進んでいます。しかし、これらの新しいサービスを知らない人、あるいは知っていても面倒だから使わない人が大半ではないかという気がしてなりません。言い換えれば、国民の大半が「情報弱者」に属し、ほんの一握りの人達がIT化の恩恵に浴しているのが現状ではないかということです。先日、電子納税システム(e-Tax)のパンフレットを見たのを機会に、国税庁、市役所等のホームページを使ってこのシステムの使い方を調べてみましたが、「まだまだ個人レベルでは使えないな」というのが私の結論でした。例えばこのシステムを利用しようとすると住民基本台帳をベースにした「住基カード(個人の情報が入ったICカード)」を有料で発行してもらわなければなりません。さらに、市役所に出向いて「電子証明書」「電子署名(印鑑に変わるもの)」の登録を行い、上記のICカードに書き込みを行ってもらいます。そして納税のための手続きを自宅のコンピュータで行おうとすれば、ICカードのデータを読み取るためのICカードリーダー・ライターが必要です。個人情報を守り、「なりすまし」等を防止するために必要なこととはいっても、年に一回の確定申告のためにこれだけの準備をしようという人はまずいないでしょう。確かに納税書類の作成を請け負う税理士事務所にとっては便利なシステムですが、個人に使ってもらうためにはまだまだ検討が必要です。これから高齢化を迎える日本です。行政に携わる人達には高齢者でも使えるような「行政サービスのIT化」を進めていって欲しいと思います。 (妹尾)

 今週の話題 

「星野ジャパン」
 プロ野球のキャンプが、2月1日からスタートしました。同時に、北京オリンピックに向けた野球日本代表の編成も始まりました。星野仙一監督を始めとするコーチングスタッフが、各球団のキャンプの視察を行っています。  
 視察の目的は、各球団への協力要請や、選手への参加意志の確認などのようです。北京オリンピック日本代表は、全員プロ野球選手から選出されることは間違いないでしょう。  
 アトランタ・オリンピックまで、オリンピックはアマチュアの選手にとって大きな目標の一つでした。アトランタ・オリンピックまでは、大学生・社会人によるアマチュア日本代表が出場していました。ロサンゼルス・オリンピックでは金メダル、バルセロナ・オリンピックでは銅メダル、アトランタ・オリンピックでは銀メダルを獲得するという成績を収めていました。特に社会人野球選手にとって大きな目標であり、野茂選手、松中選手、福留選手などはオリンピックを経てプロ入りしています。  
 プロ野球選手がオリンピックに参加する契機は、1998年に国際野球連盟がプロ選手の国際大会への参加を認めたことでした。同年のアジア大会では、オールプロの韓国代表に大敗を喫しました。このため、翌1999年のオリンピック予選では、プロ・アマ混合チームが出場しました。  
 しかし結果は、シドニー・オリンピックでは4位に終わり、オールプロで編成したアテネオリンピックでは銅メダルでした。  
 1999年から、社会人野球の企業チーム数が減少に転じました。このことと、オリンピックにプロ選手が出場し始めた因果関係は不明です。しかし、アマチュアの中でも社会人野球選手の大きな目標がなくなったことは確かです。  
 そして、北京オリンピックは、野球が実施される最後の大会になりそうです。  WBCが開催され、世界一を決める大会が曲がりなりにも成立した現在、オリンピックの捉えかたは再考する余地がありそうです。  
 星野ジャパンのコーチングスタッフには、社会人野球経験者はいません。金メダルを逃したら「次」はないのです。金メダルを逃しても、日本野球界が発展するチャンスは逃して欲しくないものです。   (林)

 


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