朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-2009/4/27)
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「定額給付金の使い方」 <スポーツマネジメントコース>
政府による経済対策、定額給付金が支給されています。普通は経済に興味がない学生も、一人12千円が配られることは知っています。しかも18歳以下(未満ではありませんから18歳も含まれます! )は2万円です。大きいですね。でも、なぜ政府はお金をくれるのでしょう? 理由がなくお金をもらうことに変だなと思った人の感覚は正常です。社会では、ただより高いものはありません。この感覚は贅沢な子供時代との大きな差です。ただで何かをもらえる場合は、必ずその理由を考える必要があります(注)。 政府がお金をくれるのは景気が悪化し、世の中で商取引が細っているからです。「カネは天下の回りもの」という言葉がありますが、お金が世の中を回るスピードは速いときと遅いときがあり、速いときは景気が良いといわれ、遅いときは景気が悪いと言われます。お金のまわりが遅くなると当然その反対に流れるものが以前より動かない、売れない状態になります。ものが売れなければ、経営者は利益があげられず従業員の給料を下げたりリストラしたりします。そうすると従業員はお金がないため、ますますものを買わなくなります。つまりお金の回りがもっと悪くなります。これを避けるために、政府がお金を配ることにしたのです。 つまり景気を良くしたいという狙い通りにするためには、もらったお金をとにかく使う必要があります。貯金したのではお金のスピードは速くなりません。「お金は無駄遣いせず、大切に使いなさい。」と教えられてきたのに、また変だなと思った人の感覚は正常です。社会では、カネの切れ目が縁の切れ目となることがほとんどだからです。 しかし、今回の政府の政策は既に決まったことです。無駄にしないためには無駄遣いでも使わなくてはなりません。そこでテレビや新聞では、賢い定額給付金の使い方を取り上げています。小旅行に行く、エコ商品を買う、普段は買えない贅沢品を買う等々です。またまた変だなと思った人の感覚は正常です。お金には生きた使い方と、死んだ使い方があります。とりあえず使うにしても、上記のような使い方は死んだ使い方です。 では、どうやったらお金は生きた使い方になるのでしょうか。それは、将来お金を使った人により多くの幸せが戻ってくるような使い方です。これを投資といい、消えてしまうものに使うことを消費といいます。どうしたら良い投資ができるか、これがファイナンシャルコースで学んでもらうことです。 (岩崎) (注)とは言ってもただの誘惑はバカにできません。先日「お金持ちの女性と交際すれば謝礼を払う。」との話に乗せられ、社会的地位のある人が保証金名義で現金をだまし取られた事件が報道されていました。どうしたらだまされないかもこのコースで学びます。
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