朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-2009/7/6)
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「夏の展望」 <消費者心理・・コース>
このコラムが掲載されるのが7月6日、執筆している現在は7月1日です。夏休みを前に、今夏は何が起こるのか、ちょっと予測してみようと思います。 最も大きな出来事は、恐らく衆議院議員の総選挙ではないでしょうか。先立つ都議会議員選挙は与党の苦戦が予想されているので、その悪い流れを受けて、8月までの解散はないのではないかと予想しています。時間を置いても大勢に影響はないと思われ、結局、政権交代は行なわれるでしょう。個人には直接関係ないことのように思われますが、経済では心理面を中心にその影響は少なくないでしょう。政権交代の実質的な評価に関わらず、世の中に変化が起こりそうな気配です。現在、私は株式などの投資を行なっていますが、将来の政権交代を見据えたシナリオを前提に、投資計画を立てていこうと思っています。 次に思い浮かぶのは、お盆の帰省ラッシュに伴う大渋滞です。先頃、ETC割引がお盆の時期にも適用されることが決まりましたので、例年にも増して厳しい渋滞が発生することでしょう。ただ、一般車への適用は特定の曜日に限られることから、その曜日を外せば時間的に効率の良いプランが立てられるかもしれません。ETCを付けていない場合は選択の余地はありませんが、付けた方は時間とコストのどちらを優先すべきか悩みどころです。やはりコストを優先し、厳しい渋滞を覚悟の上で、故郷や観光地に向かう方が多くなると思われます。逆手にとって、渋滞を楽しもうとする人が増えるのではないでしょうか。車内で楽しめるグッズや簡易トイレの売れ行きが良くなるかもしれません。私がカー用品店の店長なら、この分野の商品在庫を早めに確保しておきたいところです。ガソリンスタンドの店長なら、この期間における人員計画、こまめな在庫管理に備えた準備を今から始めておくところでしょう。現実的には、私は渋滞や人ごみが大嫌いなので、この期間の行楽地への移動は極力避けて、近場のイベントを見つけて楽しもうと思っています。 最後に、晩夏にかけて新型インフルエンザへの対策が活発になることも予想されます。秋以降の流行に備えて、マスクや消毒液などの需要が大幅増加、供給が逼迫することでしょう。メーカーなら社会的使命と機会損失を避けるため、適切な生産計画を立てるべきでしょう。消費者としては、簡単に手に入れられる今のうちに必要品を確保しておくほうが良いかもしれません。 他にも起こりそうなことがいくつか思い浮かびます。特にスポーツでは大きな出来事がふたつくらいはありそうです。イチロー選手の大リーグ2000本安打達成か、入江選手の世界新記録達成か、はたまた甲子園でのスター誕生か。将来の予測にあたっては、単に「それが起こるだろう」に留まらず、「それによって何が起きるだろう」という問い掛けを何回も繰り返してみることが大切です。出来事が想定の範囲内にある限り、有効な対策を講じることができるからです。さて、今回の予想はどのくらい当たるでしょうか。特に投資面では、想定の範囲内に収まれば良いのですが・・・。 (常川)
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