朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-02/07/15)

 

コラムに関するご意見はこちらへ→
7月15日号(第15号)  



 身近なビジネス 

「コンビニ戦国時代」
 セブンイレブンが初めて愛知県に出店することになりました。
http://main.sej.co.jp/06/0601/0601link/138.html
セブンイレブンは全国で9147店舗とコンビニ最大ですが、県別出店件数は31都道府県にとどまっています。また出店した県のうち、まだ20店舗以下の県が5県あり、実質的に全国の半分の都道府県に限って集中して出店しています。
 「セブンイレブンは全国展開じゃないの?」と思っていた方も多いでしょう。他のコンビニ御三家を見ると、ローソンは国内7734店舗で47都道府県すべてに出店、ファミリーマートは国内5855店舗で37都道府県です。セブンイレブンは極端に特定の地域に集中して出店しています。No.1なのに不思議ですね。

 前回の人口問題のように、ビジネスを成功に導くためには不確定要因を乗り越えなければなりません。そしてその変化のスピードがとてつもなく速くなっているのが現在の日本のようです。(音楽のアーティストは本当に彗星のように消えていきますよね。)
変化のスピードが速いと、今までの商売上の強みが、逆にブレーキとなることがあります。松下系列の電気屋さんは、昔は松下製品の圧倒的人気に支えられて安定して商売ができましたが、最近は他社の製品やパソコンを扱いづらいことが逆に弱みとして働いています。

 商店街の酒屋さんや米屋さんも町での独占的な売り手の立場だった強みが、スーパーや大口小売店の発達により単品しか扱えない弱みに変わってしまいました。そのような弱みをネットワークの力で乗り切ろうという方法を考え出したのが、コンビニでした。
不慣れな商品についても、本部で統一して仕入れを行ったり、何が売れているのか、売れないのかを集中して把握することにより、一つ一つの店では限られる力をうまく束ねて、生き残りを図ろうとしたのです。西部劇でのインディアンがいつ襲ってくるかわからない中の幌馬車や、シルクロードを行く隊商と同じです。

 実はこうした考え方を徹底して実行しているのがセブンイレブンです。同社のホームページによると、効率と安定を目指して高密度多店舗出店を進めてきた事が紹介されています。商品の配送、知名度や広告効率、コンピュータの運営や各店の指導といった効率のメリットと、競合する他のチェーンへの対応の面でも利点も強調しています。
セブンイレブンの静岡、長野への出店は、ファミリーマート、ローソンを圧倒的に上回っており、その勢いを愛知県に伸ばしていくのが狙いです。まるで「信長の野望」ですね。
そして一つひとつ地域を抑えるやり方での店舗展開は、その店の一人一人のオーナーの実力より、立地を重視する見方になってきています。とすると、コンビニ戦国時代もいよいよ末期なのかもしれません。   (かぴたん)


 パソコンで遊ぼう 
「気象情報」
 台風6号が梅雨の日本列島を駆け抜け、岐阜県を含めて日本各地に大きな爪痕を残し、尊い人命が失われました。この様な時に持って行き所の無い憤りを感じるのは私だけでしょうか。重大な危険が迫っていることを知っていて川に近づいたのか、知らずに行ったのか。情報を持っている人と持っていない人では、人の判断は大きく異なります。災害に対する心構えも、ビジネスに対する心構えも、この点は共通だと思います。
 今年も台風はいくつも日本列島に接近するでしょう。的確な情報を入手することが益々重要になります。

 今や、気象情報はビジネスにとっても非常に大きな要素になっています。このコラムでも取り上げた「天候デリバティブ」(5月27日掲載)などもその一例です。テレビの天気予報が一番身近な気象情報の入手方法なのですが、どうしても天気予報の時間は短く、必要な情報を得ることは困難です。テレビ、ラジオの天気予報でおなじみの「日本気象協会」が情報提供しているホームページに接続します。

 「tenki.jp」 http://www.tenki.or.jp/   

 このホームページは以前「防災気象情報サービス」という名前だったものが7月に名称変更したもので、日本各地の注意報や警報、地震、津波、台風、火山情報など、最新の情報を見ることができます。必要なときにはこのホームページを確認して、地元の気象状況を含めた情報を持って判断することが必要だと思います。
 「ひまわり」の項目をクリックすると、日本近辺の「赤外線」「可視光」「水蒸気」の3種類の映像が見ることができて、各々の写真をクリックすると画面に大きく拡大表示されて、素人でも岐阜地方の今後の天気はこうなる....などと話したくなってしまいます。
 圧巻は左下の「全球(赤外)」の地球の写真をクリックした時の画面いっぱいに表示される地球の最新映像です。テレビの天気予報で報道される前の赤道付近で生まれる台風の赤ちゃん誕生も見ることができます。この映像は1時間毎に更新されていて、過去の映像をさかのぼってみることもできます。また、天気予報に興味のある方は「アメダス」や「天気図」もあわせてご覧になると、もっと正確な気象判断ができると思います。

 これからの夏休みシーズンには、「各地の天気予報」から、「北海道地方」「東北地方」などの地域から都道府県を選択することで、地元だけではない旅行先の週間天気予報を簡単に入手することができます。是非ご活用ください。        (ミンミン) 

 今週の話題 
「大日本土木の破たん」
 東海地区最大手の総合建設会社(ゼネコン)の大日本土木(本社 岐阜市宇佐南)は5日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、受理された。近畿日本鉄道グループで、東証一部上場企業。ゴルフ場を運営するグループ会社への資金流出や、本業の不振から経営が行き詰まったのです。負債総額は2712億1千万円で、中部9県に実質的な本社を置く企業としては過去最大。上場ゼネコンの破たんは、3月の佐藤工業と日産建設、6月の藤木工務店に次いで、今年に入って4社目になってしまいました。

 実は大日本土木の本社は私の家からわずか徒歩10数分の距離にあって、身近な存在であっただけに、岐阜県を代表する名門企業の経営破たんの記事を、6日の一面トップで見たときは大変な驚きでした。9日からは「破たんの構図 大日本土木」というタイトルで特集記事が3日間連続で掲載されました。いかに地元経済界に及ぼす影響が大きかったかです。

 東海地区最大手の名門ゼネコンの経営が行き詰まった背景に何があったのか。破たんの構図は、「バブル期のゴルフ場への事業拡大が重荷となった」の一言です。
大日本土木がゴルフ場の開発・運営に乗り出したのは、バブル真っ盛りの1989年。千葉県大栄町に大栄カントリークラブをオープンし、その後、次々に別会社を設立し、現在5社6ヵ所のゴルフ場を運営しています。バブル崩壊とともに会員権の相場は下落、利用客も減ってゴルフ場経営は窮地に陥りました。経営難に拍車を掛けたのが預託金の返還請求でした。預託金はゴルフ場を建設する際、10年などの期間を定めて、会員から集めるお金で初期投資に充てます。設定期間を過ぎれば、会員は返還を求めることができるもので、経営基盤が弱い運営会社では支払いに応じきれなかったために、大日本土木が事実上、肩代わりせざるを得なかったのです。遅れてやってきたバブルの「つけ」が東証一部上場企業の足元をすくったのです。

 事業拡大時の経営トップの決断の責任は重いと思います。本業以外の事業に進出する場合は、本業をつぶすほどのリスクがあってはならないと思います。又、バルブ崩壊後の経済環境の激変も経営者は読めていなかった。さらには、親会社の近鉄の支援に頼る甘さが、経営危機に対する対応を誤らせたのではないでしょうか。        (ダイナ)


 


戻 る

関連記事

  1. 朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-03/09/15)

  2. 朝日大学ビジネス企画学科~Webマガジン(News&コラム-12/07/23)

  3. 朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-08/12/29)

  4. 朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-2009/12/21)

  5. 朝日大学ビジネス企画学科~Webマガジン(News&コラム-2013/10/70)

  6. 朝日大学ビジネス企画学科~Webマガジン(News&コラム-12/12/24)

  7. 朝日大学ビジネス企画学科~Webマガジン(News&コラム-2013/12/23)

  8. 朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-05/12/26)

  9. 朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-2009/11/30)

最近の記事