朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-02/08/19)

 

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8月19日号(第20号)  



 身近なビジネス 

「ブランドのお値段」
 残暑お見舞い申し上げます。立秋を過ぎたというのにまだまだ暑い毎日が続いていますが、お元気ですか。今回は少しお堅い話をさせていただこうかと思います。
少し前の日本経済新聞に、「経済産業省がブランドの値段の算出方法案をまとめた」との記事が出ていました。なんでも、企業の売上高や売上原価、広告宣伝費などの財務データをもとに算出するとのことです。その算出方法によると、第一位がソニーで、金額が4兆4276億円、第二位がトヨタで、2兆161億円、以下松下、ホンダ、花王、日産自動車と続きます。なんともはや大変な金額ですね。

 「水戸黄門の葵のご印籠」「秀吉の千成ひょうたん」など、日本人がブランド(?)に弱かったのは昔からかもしれませんが、現代では、女性も男性もブランドが大変お好きなようです。「ルイ・ヴィトン」「グッチ」「エルメス」「ブルガリ」・・・・。女優の安達祐実さんは毎月のお小遣いをこつこつためて、がんばった自分へのご褒美にティファニーの時計を買ったそうです。
 そもそもブランドとは、自社の製品(もちろん目に見えないサービスも製品に含みます)を他社の製品と明確に区別するための「しるし」ということになります。消費者は、この「しるし」を信じて買えば、以前買ったときと同じ満足を受けられると安心することができるわけです。また「しるし」の付いている製品を持って歩けばささやかな(?)満足感や達成感を得ることも出来るわけです。
 強力なブランドは多くの消費者を磁石のように引きつけ、現在のみならず将来にわたり企業に大きな利益をもたらします。その価値を具体的な数字にしようとしたものが上記の算出方法案ということになります。

 しかし、この目に見えない資産は、非常にデリケートで、その価値を高めるために費やした努力や時間が一瞬の内に水泡に帰してしまうことがあります。信頼の裏切りに対して動物としての人間は、合理的な計算以上に感情的であるらしいのです。雪印しかり、日本ハムもブランドの危機に瀕しています。
経済産業省がまとめた、財務データをもとにした算出方法だけでは説明できない、日々の真摯な努力といったものもブランドの価値に大きな影響を及ぼしているのではないでしょうか。「商いは牛のよだれ」といった古諺もありますね。

 ところで私のペンネーム、ある人の勧めもあり、「韋駄天」から「即興詩人」に改名しました。信頼のブランドに育つとよいのですが。   (即興詩人)


 パソコンで遊ぼう 
「3Dシミュレーション」
 暑い夏もそろそろピリオドに近づき、衣料品売場はすっかり秋物中心の品揃えとなっています。それに合わせてタンスの中も衣替えをしたり、部屋もインテリアを変えたりと-ちょっとした装いの変化が訪れる頃ですね。
 前回のペーパークラフトで”どっぷりローテク”に浸ってもらいましたが、今回は『間取りシミュレーション』で3Dの世界を体験しましょう。
「RoomNavi.com」

 もともとは戸建て、マンションなどの住宅、リフォーム業界の販売支援ツールとして登場しましたが、現在では体験ツアー(デモ版)でPCユーザーもシミュレーション可能となっています。「きれいなお姉さん」のCMで有名な松下電工が運営しているサイトです。

 使い方は、画面左上のRoomNaviカテゴリーの下に[レイアウトシミュレーター]、[インテリアシミュレーター]などの各項目をクリックすれば進めます。
 例えば[レイアウトシミュレーター]をクリックすると、体験ツアーの説明が4ページあります。それをしっかり読んで、ページ下の「デモ版を試用」をクリック、戸建て、自由設計型のいずれかを選択してスタートです。理想のマイホームが3Dで体験できます。

 興味深いのが、「導入事例のご紹介」ページです。シャープや三和ホームなどの大手企業の他にも、実際に販売中のマンションをバーチャルモデルルームとして公開しているマンション業者もあります。たとえ、マイホームの話が現実的でなくても、カーテンや家具の配置など身近な生活にも取り入れるヒントになると思います。そして何より、おそらく大部分の人が生涯で一番大きな買物となる住宅がバーチャルの世界で成立することのダイナミズムを感じさせるサイトです。 (ぱそもも)

 今週の話題 
「地球温暖化対策と水素燃料電池」
 ここ数年、暑い夏が続いていますね。今年は特に暑く、岐阜では37度を越える日もありました。20数年前、ヘリコプター開発に携わっていたとき、ヘリコプターの高温気象試験をやることになり最適地を探したら、「30度以上の真夏日が最も多いのは岐阜」と言うことで、岐阜県各務原市で高温気象試験を実施しました。その当時では最も暑い日でも気温が35度まで上がったことはなく、せいぜい33度程度で、もう2,3度上がって欲しいと思ったものでした。しかし昨今では軽く35度を突破するようになり、もしかして地球温暖化のせいではと思えるほどです。

 すでにご存知の通り、1997年の地球温暖化防止京都会議で日本は炭酸ガスなどの温室効果ガスを90年比で6%削減することが義務付けられました。政府は、この実現に向けて1998年に「地球温暖化対策推進大綱」を決定、1999年に「地球温暖化対策推進法」を施行して取組みを進めています。
 具体的には、温室効果ガスそのものの排出削減、炭酸ガス吸収源対策、民生機器の省エネ促進によるエネルギー需要抑制、クリーン・エネルギー供給増加、国民のライフスタイルの見直しなどが挙げられます。

 この政府方針を受けて産業界ではこれらの環境対策を、厳しさと同時に新たな環境ビジネスのチャンスとして捉えて、いろいろな環境ビジネス製品が研究開発されています。その中で、燃料電池は炭酸ガスを排出しないエネルギー源として進歩著しく、最近特に注目を集めています。水素を燃料とする燃料電池自動車は水分のみしか排出しない究極のエコカーで、トヨタとホンダが年内に発売しようとしています。
 その外に燃料電池を用いた家庭用自家発電装置があり、電気の外に排熱を暖房や風呂・湯沸しも利用してエネルギー効率を高めています。「排熱をいかにうまく利用していくか」がこれからのエネルギー効率アップの一つのキーワードです。

 燃料電池およびそれを組み込んだ製品について、関連メーカー間では世界標準獲得を目指して激しい技術開発競争が繰広げられており、どこに軍配が上がるのか興味のあるところです。言えることは、多様な技術が組み込まれている燃料電池関連製品の場合、VTRにおけるVHS対Betaの例からも分かるように、一社の技術力のみでは限界があるため、関連メーカー間の技術力をうまく結集していくことの出来る柔軟で戦略的なコーディネート能力の優れたところが勝利を収めると思います。

 これからの課題の一つに、「燃料の水素をいかにクリーンに(炭酸ガスを発生させずに)製造するか」があります。このためには、既存の火力電力を使って製造したのでは炭酸ガス排出の増加につながるため、温暖化対策の意味が無くなります。そこで、できるだけ風力・太陽光・水力などによるクリーン電力を使って製造することが必要になります。
地球温暖化をストップさせるためのエネルギー源の切り札として「クリーン電力による水素製造~燃料電池使用分野の拡大」が今、世界的に大きくクローズアップされています。水素エネルギー社会への転換を急ぎ、日本が地球温暖化防止をリードしていくことを期待したい。(Y.K)


 


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