朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-02/09/30)

 

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9月30日号(第26号)  



 身近なビジネス 

「造花と生花」
 いよいよ今日で9月も終わります。明日からは10月になり、まさに秋真っ盛りですね。秋は実りの秋、天高く馬越える秋、読書の秋など、いろいろ言われていますが何となく物悲しさを感じるのは私だけでしょうか。

 物悲しいといえば、本日9月30日をもって、「スキードームザウス」が閉館になります。「スキードームザウス」は、今から9年前に、千葉県船橋市にオープンした、世界最大の屋内スキー場です。最大斜度20.1度、全長490メートルの鳴り物入りでオープンした立派なものでした。オープン当初こそ物珍しさも手伝ってスキーヤーを集めましたが、ここ2,3年は客足が落ち、閉館やむなきにいたったようです。

 一方、昨年の夏には横浜市鶴見区(この夏タマちゃんで賑わった鶴見川の流れるところです)にあった、全天候型の屋内プール「ワイルドブルー横浜」が閉園になりました。流れるプールやウォータースライダーの設備はさほど珍しくありませんでしたが、大波を作るプールでは、ボディーボード(9月2日号身近なビジネス<海の家>をご参照くださいね)を楽しむことができました。私も何度か子供を連れて泳ぎに行った事がありますが、クリスマスには、人工の雪を浜辺に降らせたりしてなかなか風情がありました。しかしこちらも入場者が減ってしまい施設維持が難しくなってしまったとのことでした。

 「スキードームザウス」にしても「ワイルドブルー横浜」にしても閉鎖は大変残念なのですが、一方、成るべくしてそうなったというような気もします。私はスキーが大好きです。しかし、冬の間のスキーシーズン中は、苗場、志賀高原、石打などのスキー場に行きますので、わざわざ屋内の人工スキー場に行く気にはなりません。では、冬以外のシーズンに人工スキー場に行くかというと、ほとんど行きません。また、ボディーボードも大好きですが、夏の間は、海でやった方が爽快ですので、わざわざ屋内プールでやろうとは思いません。夏以外のシーズンに、ボディーボードをしに屋内プールに行くかというと、たまにしか行きませんでした。やはり、人間の体の中には季節時計があるのか、その季節に応じたレジャーを指向してしまいます。

 感を失わないために、シーズン以外にも練習をしなければならない選手とか、一年中スキー、ボディーボードをやっていなければいられないマニアとか、常連客は限られてしまうでしょう。所詮代用品でしかなく、その出番も限られたものになってしまいます。
その辺の分をわきまえずに過大な投資をすると思惑が外れて、失敗することになります。造花は生花に及ばず、と言ったところでしょうか。    (即興詩人)


 パソコンで遊ぼう 
「日経インターネットアワード受賞作品」
 9月26日、日本経済新聞社から「日経インターネットアワード2002」の受賞作品が発表されました。
 「日経インターネットアワード2002」とは、企業、自治体、教育機関、非営利組織(NPO)などによるインターネットの優れた活用例を表彰するもので、審査委員会(委員長・国領二郎慶応大学ビジネススクール教授)が合計178件の応募 の中から、ビジネス部門、自治体・教育・NPO部門それぞれ5件の合計10件を選出するものです。
ビジネス部門 全日空、石井食品、オーテック、アイスタイル、ゼイヴェル
自治体・教育・NPO部門 埼玉県宮代町、神奈川県大和市、キャンサーネットジャパン、ネイチャーネットワーク・プロジェクト、WIDE University Schhol of Inetrnet

 受賞作品への講評、過去7年間の受賞作品の一覧などが掲載されています。過去の選出が大企業サイト(セコムやトヨタなど)からベンチャー企業の受賞作品が増えていることがわかります。1999年の受賞作品には「楽天」、2001年が「復刊ドットコム」、2002年の「ゼイヴェル」「アイスタイル」いずれも、あるビジネスモデルを持った独自サイトを早期に公開→圧倒的な集客力→ユーザーに対してインタラクティブかつクイックレスポンスの実現化など運営側の対応力が向上→高付加価値型サイトの確立に成功したのではと推察されます。

 ユーザーが求める必要な情報を最低限の負荷(操作)で適切に導き出し、いかに満足度を高めるか、声を聞き出せるのか。今年の受賞作品に限れば十分にその責任を果たしているサイトではないかと思います。個性豊かなサイトです。一度覗いてみましょう。 
(ぱそもも) 

 今週の話題 
「職務発明と報酬」
 このところ、技術者や研究者が勤務先で発明した特許、いわゆる職務発明について、その帰属や報酬をめぐり訴訟が活発になっています。9月に新聞やテレビをにぎわせた事例によれば、「味の素」の元研究所長・成瀬昌芳氏が在職中に開発した人口甘味料アスパルテーム製法の特許に対して20億円の支払いを求める訴訟を起こしています。また、米カリフォルニア大・中村修二教授は日亜化学工業在職中に世界で初めて実用化した青色発光ダイオードの特許に対し、その帰属と会社に特許譲渡した場合の適正な対価として、とりあえず20億円を請求しています。この請求額は口頭最終弁論が終結する時点までの青色発光ダイオード累積売上高から予想すると最終的には総額100億円に近くになるだろうと言われています。
 
 現行の特許法(第35条3項)によれば職務発明による特許を会社に承継させた場合、発明者は「相当の対価の支払いを受ける権利を有する」とあります。しかし、職務発明訴訟が増えている背景には次のような状況があります。第一に「相当の対価」の解釈があいまいなため、会社が得た利益に比べて不当に低い額の報酬しか支払われていない場合が多く、技術者・研究者に潜在的な不満が高まっています。第二に終身雇用制の終焉と能力主義賃金の広まりにより、技術・研究成果に対する満足感に加え、会社に貢献度に応じた報酬を求めていく自覚が高まっています。第三に、わが国は欧米に比べて職務発明に対する報酬がまだまだ低い。

 わが国繁栄の基である「ものづくり」を見渡すと、従来製品については価格面では最早、中国を始め東南アジア諸国に太刀打ちできない状況にあり、絶対の強みを誇っていた金型製造でさえもIT化が進み、今後も大丈夫とは言えなくなっています。
 わが国の「ものづくり」を再び競争力あるものにしていくには、今までにない付加価値の高い製品を創り出していく外に道はなく、そのためには主役である技術者・研究者のインセンティブをどこまで高められるかに掛かっています。その対策として特に独創的な技術者・研究者に対しては国を挙げて世界のどの国にも負けない優遇措置を整えていくことが必須、かつ急務です。職務発明に対する成功報酬を高くし過ぎると会社経営が危うくなると言う意見もありますが、「ものづくり」の現状を考えれば、そのような企業は早晩、退却せざるを得なくなるでしょう。スポーツ界や芸能界にはたくさんの△△億万長者がいますが、技術者・研究者からも頭脳一本で○○億万長者が輩出するようになれば、若い人達の注目を集め理科離れも減っていき、また海外への頭脳流出にも歯止めがかかっていくこと請け合いです。    (Y.K)


 


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