朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-02/10/21)

 

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10月21日号(第29号)  



 身近なビジネス 

「奉仕と利益」
 最近、土日は中学高校のバザーや文化祭を回っています。各学校のカラーがあって楽しいのですが、父兄の皆さんが苦労して作ったケーキが一本200円、エプロン300円、贈答品のタオル10円と信じられない値段がついていて、飛ぶように売れています。
バザーの収益金は学校への寄付金になるそうですが、材料費にも満たない値段であるところを見ると、売上そのものを寄付しているということなのでしょう。(当然のように父兄の労賃は無視されています)

 だったらケーキを焼かずに、材料費を寄付したほうが金額的には大きくなります。また、労賃を含む寄付の大半が商品の買い手に対して提供されていることになります。買った人は安かっただけで、学校運営へ協力をしたわけではありません。これでは単なるバーゲンセールで、売り手と買い手との交流は生まれようがありませんね。

 何を理屈っぽいことを、と思われるかもしれませんが、寄付奉仕に儲けを考えるのは不謹慎という感覚は日本独特のようです。米国の学校に子供を通わせた知人に聞くと、米国のバザーではまず子供に稼がせる。それを親が製作や購入で手伝うと、教員に「子供のためにならないから手を出すな」と注意されたそうです。親は親で別に稼ぐ方法を考えてそれを寄付します。日本でも、あるミッション系学校のバザーでは、売れる商品を納得いく値段で売り、その売上(つまり父兄の労働奉仕、材料提供の寄付と、買ってくださった方が負担した利益分の寄付)をきちんと集めていました。

 日本的な利益を無視した奉仕の精神論に、ビジネスの力量を活かし真正面から取り組んでおられるのが、宅急便の生みの親でもあるヤマト福祉財団の小倉昌男さんです。従来、障害者のための作業所は、設備費を捻出するのが精一杯、そこで働く障害者の月給は1万円足らず、縁者のボランティアが文字通り無給でサポートするといったものでした。これでは障害者も報われず、ボランティアも疲弊するとして、まっとうな給料の払える働く場としての焼きたてパン屋さんを各地に展開されています。そこで大切なのは、経営力、つまり儲けを生み出す実力です。
http://www.onfield.net/column/010701/shuzai.html
http://www.yamatofukushizaidan.or.jp/
 確かに、日本のボランティアは意識のある人が利害を超えて必死に頑張るのですが、逆にその結果、疲れ果てている当事者も少なくありません。またともすれば、気楽に参加できないムードや、関わると損といった気分も生みます。
奉仕と利益をともに考えるビジネス感覚を実践することが、現状を変える契機となるのではないでしょうか。   (かぴたん)


 パソコンで遊ぼう 
「フリーソフト(3)」
 今回は、インターネットに公開されている無料の音楽データを使って音楽演奏を聴いてみましょう。早速クリックしてみてください。→ MIDI演奏
 インターネットのホームページが開くとバロック音楽が流れてきます。もし、英語で表示されている場合は、一番上の行の 日本語はこちら をクリックすると日本語に切り替わります。ここではコンピュータピアニストBUNBUNさんが作成したJ.Sバッハの「2声のためのインベンション」が公開されています。説明の下に次の様に書かれた部分がありますので、下線部分をクリックするとダウンロードできますから保存を選んで指定のフォルダに入れてください。  ファイル名:inv2.lzh(36.7K)
 保存指定したフォルダを見ると、前回インストールした+Lhacaと同じアイコンをしたファイルが保存されています。では、このファイルをダブルクリックしてみましょう。いかがですか、LZH形式で圧縮されていた15曲が解凍されinv2というフォルダの中に展開されたはずです。この曲データは、標準MIDIデータと呼ばれる形式で、Windows Me、2000、XPに標準で付いているWindows Media PlayerでCDの音楽と同様にパソコンで聴くことができます。こういう軽いクラシック音楽は心がいやされる感じでとてもいいですね。

 次は、コンピュータミュージックの老舗YAMAHAがフリーで公開しているMIDIによる音楽や効果音で、営利目的でなければ自由に使用できるうれしいライブラリーです。 

FREE MIDI DATA LIBRARY

 画面の下にクラシックなど18のジャンル選択ボタンが表示されます。好きなジャンルを選択すると曲の一覧が表示されますから、どれか曲名をクリックすると音楽が演奏されます。全部で350曲以上のデータがあって、さすがヤマハという凝ったアレンジの曲も公開されています。聴くことは簡単にできますが、曲データをダウンロードするためには専用のソフトが必要です(無料)。ただし、11月28日までの期限限定となっていますから注意してください。 

MIDPLUG for XG

 画面の説明に従って「DOWNLOAD」と書かれた部分をクリックしてフォルダに保存してください。インストールの方法は前回の+Lhacaとほとんど一緒です。インストール後に再度ライブラリーの曲を聴くと「MIDPLUG for XG」の窓が開きます。■印の停止ボタンで演奏を止めてからマウスの右ボタンで「メニュー」に「ファイルに保存…」が出ますから指定のフォルダに保存してください。

 これ以外にもインターネットにはたくさんの音楽データが公開されています。Googleなどを使って、「MIDI 曲データ」で検索するとたくさん出てきます。いろいろ聴いてみてはいかがでしょう。好きな曲が見つかるといいですね。      (ミンミン)


 今週の話題 
「企業技術者のノーベル賞受賞に拍手喝采」
 今年は日本初のノーベル賞二人受賞で、重苦しい経済不況を吹き飛ばすような久々の明るいニュースで本当に喜ばしい限りです。小柴昌俊・東大名誉教授の物理学賞受賞はニュートリノ天文学を切り開いた長年の功績で前々からノーベル賞級と評価も高く、待ちに待ったノーベル賞がやっと届いたとの感じでした。一方、田中耕一・島津製作所主任研究員の化学賞受賞については予想外の出来事として、学界・政府関係者からは「田中って誰?」、「ノーマークだった」、「異色の人」、さらに、お膝元の島津社内や面識のある大学の先生方でさえ「そこまでの人とは」、「変わり者」、「不思議な雰囲気の人」などと驚きを持って伝えています。
 化学賞受賞の田中耕一氏は「異色の人」と言われているように、①学者でなく企業技術者、②大学院卒でもなく博士号も持っていないなど、従来のノーベル賞受賞者とは趣を異にしています。

 「変わり者」とは、所属する組織や団体などの集団が長い間、培ってきた暗黙の「しきたり」に埋没することなく自己の信念を堅持している人を指していますが、集団の調和を第一に掲げてきた一般の会社では普通、誉め言葉としては使われていません。受賞者の才能・業績をよく知っているはずの所属会社内からも「変わり者」発言が出たことは、日本の会社組織がいまだに集団の調和第一主義を基本にしているからだと思います。

 日本の「ものづくり」組織は従来、同色・同質の人をそろえ、得意の集団主義を駆使して規格品を大量に安くつくるのには適していましたが、21世紀の世界的な競争激化と環境問題の時代を迎え、最早、どこを切っても同じ顔が出てくる「金太郎飴」組織では対応できなくなりました。新しい時代の「ものづくり」には独創力や斬新な発想力を持っている、いわゆる「異色の人・変人」を必要としています。異色・異質が存在・共存する組織があたり前になり、「異色の人・変人」の言葉が消えて素直に「独創的な人、過去にとらわれない柔軟な発想の人」などの言葉で表現されるようになったときに、日本にも個人の個性を尊重する時代が来たと言えるでしょう。また、ぜひ、そうなって欲しいですね、その時、日本が「ものづくり」で再び世界の先頭に立っていることでしょう。
 最後に、今回の田中耕一氏のすばらしい業績と、これを高く評価したスエーデン王立アカデミーに対して敬意を表し、拍手喝采したいと思います。   (Y.K)


 


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