朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-02/12/02)

 

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12月2日号(第35号)  



 身近なビジネス 

「生え抜き、助っ人、プロ」
 FA宣言した近鉄中村選手が巨人へ移籍する可能性はなくなったようです。新聞によると巨人のほうが振ったようですが、彼にとってはラッキーだったかもしれません。
巨人は生え抜き選手を大事にする組織で、移籍選手はあくまで助っ人扱いです。それでも過去多くのスラッガーが巨人に移りました。石井や広沢、古くは張本など、移籍をしなければ元球団のファンに愛され、将来監督となったかもしれない大選手達です。移籍したのは、巨人がピラミッドの頂点としてファンのみならず多くの人々の注目を集め尊敬を受け、経済的にも恵まれたからでしょう。
 しかし最近の選手は、自慢材料としての巨人よりも自分の腕と運を試す場(大リーグ)という、より高い目標を追っているようです。ブランドにたよらず、実力で生きていける人がプロなのかもしれません。

 巨人と同じように、今までの日本の組織には強い生え抜き志向がありました。また、多くの人が、一つの組織に止まり大過なく過ごすことをめざしていたようです。中途入社者、女性、外国人をお客様扱いし、気を許す関係にならないことも多く見られました。このような排他性は、最近の企業合併がなかなか欧米のようにうまくいかない理由でもあります。

 しかし、日本も変わりつつあります。私が企業にいた頃、一緒に仕事を学びあった後輩の半数以上が同業他社に移っていきました。中年日本人的感性で、僕の教え方に問題があるのだろうかと悩んだ時期もありましたが、ある時、彼らが自らの腕と運とを信じて飛び立っていったことに気がつきました。彼らは、自分の仕事がより多くの目利きに認められるか試すため、新しいステージを求めたのです。僕たちの時代のように「就社」したのではなく本当の意味で「就職」していたのです。
 このような流れは1980年代後半から一部技術者、システム関係、メディア、金融、流通、マーケティング、サッカー等の分野で広がり、受け皿となる企業の雰囲気も変わりつつあります。

 90歳になっても元気な経営学者ドラッカーはこれからの社会を、「50年に及ぶ職業人生活は一種類の仕事をするには長すぎる……30年以上存続する企業はほとんどなくなる」と予測しています。これから色々と面白い知的な仕事が生まれてきます。自慢材料としての会社ではなく、自分が情熱を捧げられる仕事に「就職」する人が増えれば、ビジネスも面白くなります。
 ちなみに私、「就職」では出遅れましたが、金融から教員という本当の「転職」で先行してるツモリです。  (かぴたん)


 パソコンで遊ぼう 
「自分の身は自分で守る(2)」
 ブロードバンド接続、インターネット常時接続、ハッカー、クラッカーなど意味が解りにくい言葉がインターネットやパソコン用語として飛び交っています。今週はこれらの言葉を整理してみましょう。

1.ブロードバンド接続
 直訳すると「広帯域接続」ですが、反意語のナローバンド(狭帯域)との境目は500Kbpを一応の目安と言われています。携帯電話(9.6K)、電話線でのモデム接続(56K)、PHS(32~64K)、ISDN(64K)はナローバンドで、ADSL(1.5M~12M)や光ケーブル(10M~100M)がブロードバンドとなります。毎秒キロビットの単位はナローで、毎秒メガビットの単位がブロードバンドと覚えても良いでしょう。
2.インターネット常時接続
 電話料金のように接続時間によって料金が変動するのではなく、使っても使わなくても接続料金が一定のインターネット接続サービスで、ISDN、ADSL、光ケーブルや、最近ではPHSでも同様のサービスがあります。月極の駐車料金と同じですね。
3.ハッカー、クラッカー
 コンピュータやネットワークの知識を活用して楽しむ人という意味の隠語として米国のマサチューセッツ工科大学で生まれた言葉で、コンピュータなどに精通した人をハッカーと呼びます。また、ネットワークを経由して他のコンピュータシステムに進入してデータを盗んだり、破壊するような悪質な人たちをクラッカーと米国では明確に分けて呼んでいます。米国ではコンピュータシステムの安全チェックのために調査を請け負う優秀なハッカーの会社が有るそうです。

 さて、自分のパソコンとプライバシーを守るために、次のことは知っておきましょう。
(1) ADSLなどのインターネット常時接続を使っているからといって、回線をつなぎっぱなしでパソコンの電源の入れっぱなしは、玄関のドア開けっ放しと同じです。クラッカーの進入を防ぐファイヤーウオールなどの対策を行ってください。解らない人はこまめにパソコンの電源を切りましょう。
(2) E-mailは、手紙と異なりハガキやFAXのように封がありません。他人に読まれる可能性が高い連絡手段だということを心得ておきましょう。
インターネットの中を流れる情報の中身を読むことは、ハッカーやクラッカーにとってたやすいことなのです。極秘事項やプライバシーに関わる内容は避けましょう。

次回も、インターネットとセキュリティに関してお送りします。    (ミンミン)


 今週の話題 
「PFIによる公共事業効率化と経済活性化」
 英略語の溢れている昨今ですが、PFIと言う言葉を聞いたことはありませんか。PFIとはPrivate Finance Initiativeの略で、従来、国や地方自治体などが担ってきた公共施設などの設計、建設、維持管理および運営を、民間主導で民間の資金と経営・技術ノウハウを活かして行う手法を言います。ご存知のように現在、国や多くの地方自治体は膨大な借金を抱え財政危機にあえいでいますが、その大きな原因として公共事業に対する過大な財政負担があります。このような状況下で公共事業費削減の切り札として登場したのがPFIで、効率良く社会資本を整備し低廉で良質な公共サービスを提供すると共に、公共事業の市場拡大を図って経済活性化を狙ったものです。内閣府は平成12年3月に基本方針を策定し経済財政政策の一環としてPFIを強力に推進しています。また建設業などの関連団体からはPFI優遇税制措置に向けて平成15年度関係税制改正要望が出されています。

 PFIによる公共事業では官の関与を最小限にし、民間の創意工夫を最大限に発揮させるため、従来のように官が細部まで細かく指示して発注する方式ではなく、事業目標の機能・性能のみを官側で設定し、具体的な設計・建設・運営などは総て民間のPFI事業会社に委ねられます。身近なPFI事業例として現在建設中の中部国際空港がありますが、大幅な予算オーバーを生じた関西空港の轍を踏まないように民間の経験を生かして徹底したコスト管理が行われています。

 今後、PFIを広く普及させていくためには、問題点も含めて事業状況を透明にし、および官民の分担と責任所在を明確にして一般納税者の監視の目が常に届く仕組みづくりが最重要課題だと思います。わが国では、「都合の悪いことは外に知らせたがらない。外からの批判に対しては無視したり、責任逃れをしようとする。」組織風土がしばしば見受けられます。事業の透明化と責任明確化を実現するには先ず、このような組織風土の改善を図らなければなりなせん。そのためには個人レベルまでを含めた意識改革と外部からの監視を受け入れ易い制度づくりが必要です。構造改革と規制緩和が進み、公共事業におけるPFIの比重が増えるに従い、PFI事業が適正な公共サービスを生み出しているかどうかをその受益者である納税者自身がしっかり監視していくことがますます重要になっていくと思います。     (Y.K)


 


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