朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-02/12/23)

 

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12月23日号(第38号)  



 身近なビジネス 

「イノベーション」
 ☆メリー・クリスマス!☆
 今週はいよいよクリスマスですね。イブは、皆さんどのようにお過ごしになる予定でしょうか。私は一足お先に、家族で食事をしました。清水の舞台から飛び降りる思いで、お寿司を食べに行ってしまいました。もちろん、カウンターに座り、好きなものを頼む日本古来のお寿司屋さんではありません。毎度お馴染みのお皿がくるくる回る回転寿司です。「好きなものをドンドン取って食べていいよ」と私にしては大変太っ腹なことを言えます。 
 今やお寿司と言うと、値段が安いこともあって、回転寿司が、日本国内はおろか全世界的に一気に普及しました。私の子供などは、お寿司屋というと、当然お皿がくるくる回っているものと思い込んでいます。それにしても、お寿司という日本古来の伝統的食文化と、工場の生産現場の道具であるベルトコンベアーを組み合わせた「回転寿司」の発想には驚かせられます。

 日本ではイノベーションを「技術革新」と訳していますが、シュンペーター(*)は「イノベーションの本質は、既存のもの同士の新しき組み合わせ」と言っています。ブリヂストン(この社名は創業者の石橋さんの名字を英語に転換した BRIDGE STONEからきていることをご存じでしたか。)は、足袋と運動靴を組み合わせて地下足袋を作り大企業に成長しました。松下幸之助さんの二股ソケットは、ソケットを2つくっつけた、まさにコロンブスの玉子です。ラジオとカセットでラジカセ、テレビとビデオでテレビデオは、わりと誰でも思いつきますね。最近では携帯電話にカメラをセットしてしまいました。今花盛りの「IT革命」は、コンピューターと通信の結合でしょう。以前コラムで取り上げた「天候デリバティブ」(2002.5.27号ご参照)もイノベーションと言えましょうか。
 イノベーションと呼べる組み合わせは、異分野同士の組み合わせのような奇抜なもの、あるいは単純なものほどインパクトが強いようです。来年は、人類へのクリスマス・プレゼントになるようなイノベーションを期待したいですね。
光合成を活用した空気清浄器、クローン技術を利用したアトム型ロボット・・・まだまだ私の発想は、貧弱なようです。    (即興詩人)

(*)シュンペーター (1883~1950)
  オーストリア生まれの理論経済学者、 著書「経済発展の理論」「景気循環論」


 パソコンで遊ぼう 
「自分の身は自分で守る(5)」
 2002年もいよいよ最終段階を迎えました。年末は普段より事故や事件が増える時期でもあります。穏やかに新年を迎えていただきたいと切に願っています。

 これまでSSLを例にとってコンピュータ世界におけるセキュリティについて考えてきました。少し意識すれば、我が身を守ることに繋がることを理解いただけたと思います。
 更に保身術について考えていきましょう。「君子危うきに近寄らず」という「受け身兵法」のみでは敵から打ちこまれる矢を払うことはできません。保身術の根本は、招かざる客へのディフェンス能力を身につけておかねばならないことです。そのために、私たちがとりうる「アクティブ防衛法」について考えていきます。

 「自分の身は自分で守る(4)」でパソコンウイルスに関しての話題が出ました。ウイルスは昔から悪意ある人々によって作られましたが、常時接続が主流になってからはその種類は倍々ゲームで増加し、その質も非常に危険なものになってきています。常時接続によって、多くは、接続を切っては繋ぎ…ということをしなくなり、その結果IPが変わりにくい状況が生まれ、愉快犯的に、そして無作為に攻撃を仕掛けやすくなったのです。感染経路もメールを中心に多岐に渡っています。

 ウイルスはどのように感染していくのでしょうか、代表的な「W32/Perrun」と「W32/Nimda」についてみてみましょう。 「W32/Perrun」とは、約半年前に発見されたもので、初の”JPEG感染ウイルス”と呼ばれ、ウイルスを含んだJPEG画像と、画像が開かれたとき、そこからコードを取り出し、システム上の他のJPEGファイルに感染する抽出プログラムの2つで構成されています。このウイルスには、テロやスパイの秘密情報のやりとりなどにも利用されている「ステガノグラフィー」という透かし技術が使われている点が注目されます。JPEG画像を開いただけでは感染せず、危険度は「低」ですが、ちょっと改良を加えることで、ステガノグラフィー技術と相まって、強力で危険なウイルスに変身できる可能性を秘め、その動きが気がかりな状況にあります。

 この後、続編として、 “「W32/Nimda」とはどんなウイルスか”、そして”自己防衛法”について新年早々お目にかかる予定です。

 本年中に賜りましたご指導、ご鞭撻に深謝申し上げますとともに、新年もよろしくお願い申し上げます。  どうぞよいお年をお迎えください。    (もも)


 今週の話題 
「作業工程表」
 金融庁は、主要銀行の不良債権残高を2005年3月末までに半減させ、金融システムの安定化と経済の再生を目指す「金融再生プログラム」を先々月の10月末に発表し、さらにその具体的な実行のための「作業工程表」を先月末に示しました。「作業工程表」または「工程表」と言う言葉は元来、「ものづくり」の製造業用語で製造業以外の人には馴染みが薄いと思いますが、近頃は上述の金融事例のように「ものづくり」とは直接関係のない分野も含めて幅広く使われているようです。そこで、「作業工程表」と「工程」について元祖の製造業における視点から見てみたいと思います。

 「作業工程表」は、例えば、学校などの集団給食で調理計画を行う場合にも作成されます。この場合には、各料理の手順や進行具合、喫食時間から逆算した調理開始時間などが検討され、調理にムリ・ムダがなく、各料理は出来上がり時間がそろい、喫食時間に間に合うように計画された「作業工程表」が作られます。このように、「作業工程表」は目的とするものを効率良く予定期日/時間までに完成させるための手順・要件・作業期間/時間などを分かり易く示した図表なのです。製造業では、材料が加工されて製品になるまでの流れ(過程)の中で、細分化された作業の分割単位を「工程」と称しています。工程表において各工程は密接に関連し、上流工程から下流工程に向けて作業が進んでいきます。また品質の良い製品をつくるには、それぞれの工程で「目標とする品質を作り込んでいく」ことが重要で、このためには、各工程でその達成目標に合わせた検査項目と検査・管理担当者を決め、これをキッチリと実行していかなければなりません。

 さて、話を最初の「金融再生プログラム」に戻して、その「作業工程」を見た場合
http://www.fsa.go.jp/kinsai.html を参照)、縦軸に、「新しい金融システムの枠組み」、「新しい企業再生の枠組み」、「新しい金融行政の枠組み」および「今後の対応」の大枠とそれらの細部作業項目を、横軸に「実施済」、「年内対応」および「年度内対応」の三つ時間軸で示してあります。
 中身は製造業の工程表と比べると、時間軸が大雑把すぎですが、別表(参考)に各工程に対する実施時期等が示されており、一応、工程表の形になっています。しかし欲を言えば、各工程(細部作業項目)間の関連や実施順序を明確にして欲しかった思いました。そうすれば、金融素人の私にももっと作業全体の流れが見えるだろうと感じられました。
(Y.K)


 


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