朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-03/01/13)

 

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1月13日号(第41号)  



 身近なビジネス 

「ブランドの生と死」
 
 年末年始、テレビで真っ赤なパッケージの牛乳の宣伝、気がつきました?1月から発売された「メグミルク」は、雪印乳業の牛乳部門と全農、全酪連が分離統合して作った新会社日本ミルクコミュニティの新しいブランドです。 http://www.n-milk.com/index_f.html
 
 長年トップシェアを誇ってきた青いスノーブランドの牛乳は、一昨年の不祥事以降雪印乳業の生き残りを図るため、これで消滅してしまったことになります。 雪印の再建計画は、収益性が高くトップシェアを持っているバター、チーズ、マーガリンに徹底して事業を集約するというものでした。その他の事業は売り払い一千億円近いお金を捻出して再建を図ろうというものです。
 この結果、冒頭の牛乳事業を四百億円で売却した他、トップシェアだった業務用冷凍食品卸売は伊藤忠商事、アイスクリームはロッテ、粉ミルク育児用食品は大塚製薬、乳酸菌飲料はカゴメ、冷食事業はニチロにそれぞれ売却し、ほとんどのスノーブランドは消えてしまいました。自ら起こした不祥事の結果とはいえ、何万人という従業員や関係者の生活が不安定になってしまったわけです。
 
 同時に、日本の酪農政策が極めて脆弱な環境の上で成立していることも見えてきました。全国には約六百カ所もの牛乳工場があり、そのほとんどが零細かつ老朽化したものです。一方、牛乳の需要は学校給食に大きく依存しており、学校が休みになると一日牛乳瓶千二百万本もの牛乳が余ります。これらの牛乳はバター、チーズ、脱脂粉乳に加工しなければなりません。全農、全酪連はそれぞれ牛乳事業を手がけていましたが、小規模団体の集合体で効率が悪く受給の調節役とはなり得ませんでした。牛乳や加工乳製品を全般的に処理できる雪印という会社が頼りだったのです。今回の雪印の解体は、酪農政策の受け皿企業がなくなるという意味で日本株式会社の解体とも言えます。
 新会社日本ミルクコミュニティは、三者あわせて四千あった牛乳関連製品を千五百に絞り込み、流通経路や生産の効率化を図る予定だそうです。そうした中での統一ブランド、メグミルクの誕生です。 日本の酪農政策、中小工場の統廃合や流通経路の効率化、水膨れした組織自体のスリム化と余りにも多くのものを背負っている日本ミルクコミュニティは大変な船出といえます。

 ブランドがうまく育っていくためには、商品の優秀性や、広告宣伝パッケージも大切でしょう。しかし、私自身の複数社を統合して事業再建する渦中にいた経験からすると、それらと同じくらい新会社の中での目的意識の統一=社員に会社の目的が明瞭に見えること、が必要です。組織の中が一つでないとお客様の信頼はなかなか得られないものです。是非、困難を乗り越えてもらいたいものだと思います。  (かぴたん)


 パソコンで遊ぼう 
「自分の身は自分で守る(8)」
 今回もウイルスについての続編です。少し掘り下げてみましょう。   「W32/Nimda」は、2001年の秋に猛威をふるった大変有名なウィルスです。感染経路はIE 5.01/5.5でのWeb閲覧、Outlook/Outlook Expressでのメールプレビュー、Windows2000のIISなどと多岐に渡り、インターネットの一般的な利用環境を通じて爆発的に広がり、深刻な被害状況に陥りました。それを機にNimdaの亜種が増え、その後「W32/KLez」「W32/Aliz」など、同じような複合型が次々と出現してきました。 前回の「W32/Perrun」を含め、見るだけで汚染の被害者、加害者となるウィルス汚染の危険性は、あらゆる所に潜んでいるのです。これらの進入を防ぐには、我々は自分から積極的に行動を興すことにより、身を守っていかなければなりません。  

 まずは、Outlook/Outlook Express。 Windowsを購入すれば、もれなくついてくるメーラーですが、そのためにメジャーになっていて、ウィルスからみれば大変おいしいターゲットです。メジャーを避けるという意味で、シェアウェアの「Becky!」や「Eudora」などのメールソフトに変えるということだけでも、ウィルス汚染の危険性を大幅に低減させることができるため、Outlook Expressを使用禁止にして、これらのメールソフトを使っている企業もあるほどです。   (もも)

☆ご注意(Windowsアップデートを行った後の対応) 先週号で、Windows のアップデートを行って最新のセキュリティ対策を行うことが必要と、このコーナーでご紹介しましたが、このアップデートを行うとOutlook Express のセキュリティレベルを非常に高く設定してしまうために、メールに添付されたファイルを開くことができなくなってしまいます。以下の操作を行うことで従来通り添付ファイルを開くことができるようになりますので、アップデートを行う方は参考にしてください。  

1.
2.
3.
4.
Outlook Expressを起動します。
「ツール」メニューから「オプション」を選択します。
表示されたウインドウで[セキュリティ]タブを選びます。
「ウイルス防止」の欄にある下記のチェックをはずしてください。   
  □ウイルスの可能性がある添付ファイルを保存したり開いたりしない
5. [OK]をクリックする。

 Microsoft社は、Outlook Express のセキュリティに非常に神経質になっています。 それだけ使う人は気を付けろということですね。          (ミンミン)

 今週の話題 
日本再生のキーワード「モノづくり」
 わが国の景気はなかなか浮揚せず低空飛行を続けていますが、新しい年を迎えて今年こそは何とか上昇に転じて欲しいものです。新聞やテレビでは新春早々から「いかにして日本の再生を図るか」が盛んに論じられています。このなかで再生へ向けてのキーワードが「モノづくり」であることは識者の一致するところです。
  小国土・少資源のわが国は、これまで大規模化による大量生産と品質管理手法を駆使した高品質・コストダウンの「モノづくり」モデルによって西側世界第2位の経済大国となり繁栄を享受してきました。しかし1990年代初めのバブル崩壊以来、状況は一変し、わが国は今や不況の崖淵に立たされています。
 
  この状況に至った理由として、次のことを挙げることが出来ます。 ① 技術革新や生産性の向上などにより世界的に製品供給能力が増大している。 ② 情報技術や製造技術の発達により製造業参入へのハードルが次第に低くなって(技能・技術に対する熟練要件の減少)、発展途上国の工業化が進み、これらの国が低人件費の強みを活かして製品供給能力を大幅に拡大している。 ③ 以上の製品供給増大の割には世界の需要が伸びていない。 ④ 家電製品などの民生品分野では人件費が大幅に安い東南アジア諸国など(中国では日本の1/20~1/30)の発展途上国に価格競争力で勝てなくなっている。
 従って、再び繁栄を取り戻すには従来の「モノづくり」モデルを見直して再構築する以外に道はありません。新しいモデルでは、低価格競争に追い込まれ易い規格品大量生産ではなく、新規需要を掘り起こしながら、価格競争力に頼らなくても勝てる「モノづくり」、すなわち、他者が真似の出来ない創造的な「モノづくり」を追い求めていくことが要求されます。更に、地球規模での環境悪化の現状を踏まえ、21世紀の「モノづくり」は地球環境への負荷を最小限に抑えて自然と共生できる循環型社会の実現に沿ったものでなければなりません。若い皆さん方には、「モノづくり」の重要性を理解していただき、その推進のために新鮮なセンスと知恵を活かして欲しいと願っています。(Y.K)


 


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