朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-03/02/24)

 

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2月24日号(第47号)  



 身近なビジネス 

「自分感覚」
 
 長い春休みを活かそうと、今年は二人の学生がオーストラリアに3週間のホームステイに出かけました。入学当時は恥ずかしがり屋でつっぱっていた連中も、色々な人と接する機会の多いカリキュラムの中で、自然と外に飛び出していく活力が高まってきたようです。彼らは、年末の商店街調査の体験で自信を深めた「笑顔とお願い」の技を駆使して、日豪のショッピングセンターの違いを観察してくるそうです。苦手な英語は、ボディーランゲッジと度胸でカバーという作戦です。きっと良い感覚を磨いて帰ってくることでしょう。
 
 この作戦を組織的に行って成功した証券会社があります。通常国際部門は語学のできる人を配するのですが、この会社は語学の能力に関わらず、国内の支店で高い営業実績をあげている人を海外勤務に送り出しました。最初はオフィスに戻れないなどの珍騒動もあったそうですが、数年後には業績を大きく伸ばすことができました。ビジネスはコミュニケーション、それも言葉だけでなくすべての感覚を駆使した信頼の獲得作業です。営業達者は自他の違いを感じとりその溝を埋める達人でもあったのでしょう。 誤解も生じますが、言葉が通じないハンデを負うと人に対する感覚は営業巧者でなくても自然と鋭くなります。何とか意志を伝え相手の反応を知りたいからです。日本にいたのでは気づかない人間の温かみや、他人と自分の違いを肌身に感じるようになり、つまり人の目利きになれます。
 
 南米で言葉がわからないまま下宿探しをしたとき、大家さんがけちな人なのか、親切な人なのか、ホモなのか、その家に行って本人としばらく一緒にいると何となく伝わって来るようになりました。 ところでその後少し言葉がわかるようになると、移民社会であったこの南米で、人々が何かといえば「この国は」「この国は」と発言する事がすごく気になりだしました。この国は、じゃなくて私の国は、だろ。とちょっと不愉快な気分を感じたものです。冷静な観察からではなくわずかな無責任さから彼らの言葉が生まれていることを、異国で鋭くなった自分感覚が不自由なスペイン語の中からでも嗅ぎ分けたようです。  
 最近、日本のマスコミの人が「この国は」という表現をしばしば使うのを見聞きするたびに、この感じを思い出します。10年前まではわが国といいました。自分の会社のことを「この会社は」という人がいたら、その人かその会社は、ちょっと注意が必要なのですが。
(かぴたん)


 パソコンで遊ぼう 
「本当にパソコンは便利なのか?(まとめ)」
 これまで3回にわたって、この疑問について連載しました。(結論から言えば)パソコンは使い方を知らなければたたの箱であるということです。使う側の能力や姿勢によって、パソコンの有効な活用も大きく変化します。そのクライテリアとしては速くパソコンが入力できること、ソフトの使いたい機能を使いこなしていくこと。自分で作成したフォーマットやデータなどは出来る限り再利用するように心がけ、次の利用時のさらなる効率アップにつなげるいう習慣を身につけることなどが、パソコンを便利に使うことにあたって必要なことだと言えます。これらは今日明日に実現できるということではなく、1年2年の時間を掛けて達成できるものです。今日からパソコンに向かうときの姿勢を少し変えてみてはいかがでしょうか。  (ぱそもも)

 今週の話題 
「トレーサビリティ(1)」
 2001年9月、日本でもついにBSE”狂牛病”が発生し、2002年1月には輸入肉を国産肉と偽った牛肉偽装事件が発覚、その後、類似した食品の虚偽事件が相次ぎ、消費者は食品の安全性に対する不安を強く感じています。そのため、食品の安全性を確認できる仕組みを作り、消費者の信頼を回復することが強く求められています。
 
 これに関連して最近、新聞やテレビにしばしば登場するようになった言葉に「トレーサビリティ(Traceability)」があります。このカタカナ語は直訳すれば、”跡をたどってさかのぼり確認することのできる能力”すなわち「履歴追跡性」ということです。 この言葉は本来、工場などで使用されている計測器の精度について、最上位レベルの高位標準計器(最上位にはキログラム原器などの国際原器がある)までさかのぼり、較正(注)できる経路が確立されていることを示すための言葉として使われてきました。そこから派生して現在では工業製品などにおいて、過去の生産工程をさかのぼり、素材、加工や品質管理の状況などの生産履歴を把握できる仕組みが確立していることをトレーサビリティと言っています。トレーサビリティがあれば、品質の保持や、事故や問題が生じた場合に過去の履歴を紐解いて、有効な対策を打つための手掛かりを迅速に得ることができます。 トレーサビリティを確立するためには、生産工程の基準づくりとその加工・検査結果を記録・管理していくことが必要でコストと手間が掛かりますが、信頼性と安全性を継続して維持していくためには欠くことのできない要件なのです。トレーサビリティの事例については次週に紹介します。   (Y.K)

(注) 較正とは、使用計器読み値を上位の標準計器読み値と比較して修正し、測定精度を上げていくことを言います。


 


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