朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-03/03/10)

 

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3月10日号(第49号)  



 身近なビジネス 

「続・自分感覚」
 
 中学の教科書で習った地球儀を平面にした世界地図を覚えていますか。日本が真ん中にあって、左にアフリカ、右にアメリカ大陸がある世界地図です。日本にいる時はその世界に何の疑いも感じませんでした。  
 しかし二十数年前にはじめてヨーロッパを訪れた時、本当に驚きました。あちらで見た世界地図は、なんとヨーロッパがどーんと真ん中にあり、日本は地図の端にちっぽけな姿で描かれていました。これが日本人以外の人が感じている世界なのか、と妙に感心したのを今でも鮮明に覚えています。  

 日本は英語で極東地域(FAR EAST REGION)にあると言われますが、ヨーロッパで見た世界地図では日本は正に英語のFAR EASTであり、その意味がストーンと落ちた気がしました。僕たちにとっての南米やアフリカと同じく、日本は永らく世界にとって地球の端にあるよくわからない国だった、と思います。  
 第二次世界大戦後、この日本の位置付けが少し変わってきました。戦後日本は目覚しい経済発展を遂げ、ドイツとともに奇跡の経済回復といわれた時代がありました。その後の1980年代を思い起こすと、日本の歴史の中でもまれにみる経済繁栄を誇っていたと思います。今やまったく冴えない日本の銀行もアメリカの格付会社等から最高のトリプルA(*)評価を得ていました。当時は苦境にあったアメリカの大銀行BANK OF AMERICAの債券を日本の銀行が買って助けていたのです。世界中からいやと言うほどの融資案件が持ち込まれ、選り取りみどりの状況でした。日本の銀行があまりに強力であったため、その後BIS規制という自己資本規制が世界的に取り入れられるようになり、その後は皆さんがご存知の通り、日本の銀行は冴えなくなっていきます。  
 
 あの頃はひょっとすると世界の人々も、日本が真ん中にある世界地図を見ていたのかも知れません。その後の日本の失われた10年(既に13年目をむかえていますが)を思うと、残念ながら、また日本が以前の定位置のFAR EASTに戻りつつあるのではないか、などと考えてしまいます。 でも以前の定位置だったら、決して悪くはありません。むしろ他人からどう見えているかというビジネスで大切なもう一つの自分感覚が骨身にしみたのなら、尊大にならずに昔よりも地に足のついた成長ができる可能性は高いでしょう。(山上憶良)

(*)トリプルA―――格付けとは、企業、国等によって発行された債券等の元本や利息が、約定通りに支払われる確実性の程度を一定の符号によって段階的に評価した指標であり、この指標のうち、最上位の格付けをトリプルAと呼ぶ。


 パソコンで遊ぼう 
「知的財産権(1)」
 今、政府で、知的財産立国を目指した検討が行われています。知的財産の創造、保護、活用、をサイクルとした国づくりを行おうとするものですが、ものづくりが衰退していく今、知的財産がこれからの日本の活路だとの考えに他なりません。 知的財産といえば、商標権、著作権、意匠権、特許権など、私達の身近なところで深いかかわりがあり、これらに法的保護がされていることは広く知られるところです。

 ところで最近、海外で日本のバイクやCDなどの複製が大量に製造され、被害企業の業績に影響が出る程の大問題になってきました。コンピュータの世界も例外でなく、改めて著作権侵害に陥りやすい事例を検証しておきましょう。   

 あなたがWebサイトを開設しようとした場合、著作権がどのように関わってくるでしょうか。
①”ホームページにBGMを流そう”・・・街に流れている曲から流用する場合、それは “JASRACの管理曲?””作詞・作曲家個人管理のもの?”それとも”クラシックのように著作権が消滅している曲?”なのかを見極める必要があります。
②”ホームページに画像を加えたい”・・・さて、その画像は”自作?””別のWebサイトから引っ張って、加工?”それとも”素材集?”
③”ニュースサイトの記事を知らせたい!コピー&ペーストしよう” ・・・”自分なりの言葉で書き直す?””そこのニュースサイトの記事画面をキャプチャして画像として紹介する?”

 このように日ごろ何気なくおこなっている行為の中にも著作権が関わっています。この 事例では、”BGMを流す”ときはJASRACに利用料を払わねばなりませんし、素材集や許可されたもの以外は、他人の画像を勝手に自分のサイトに流用することはできません。また、日ごろ無意識に行っている”コピー&ペースト”も、他人の作品を第三者に提供する場合は著作権侵害になります。また、購入した音楽CDを、サーバ上で親しい友達にダウンロードさせた場合にも著作権侵害になります。  さて、あなたは知らず知らずのうちに著作権侵害をしてはいませんか? みだりに他人の作品を流用せず、そこには必ず著作権が存在することを常に心にとどめて、ルールを守ってコンピュータライフを楽しんでください。      (もも)

 今週の話題 
「新幹線の安全性」
 山陽新幹線で時速270キロの居眠り運転が発生しました。状況は以下のようです。
 
 山陽新幹線岡山駅で、広島発東京行きひかり(乗客約800名乗車)が、本来のホーム停止位置より約90m手前で停車しました。車掌が運転席に駆けつけたところ、運転士(33)が居眠りしていたのを見つけました。JR西日本の調査では、運転士は「新倉敷駅付近で眠気におそわれ、車掌に起こされるまで記憶が無い」と話しており、約26km、約8分間にわたり、居眠りしたまま最高で時速270キロで走っていたことになります。  
 新幹線は列車自動制御装置(ATC)で減速制御していますが、停車駅進入時には運転士が時速30キロへの減速を確認して、マニュアル運転でブレーキをかけます。今回は居眠りのためATCが作動、自動的に停車しました。  

 東京オリンピックが開催された1964年に開業した新幹線は、今まで一度も重大事故が無く、世界一安全性の高い乗り物ですが、今回の出来事は図らずも、万が一運転士の身に何かが起こってもATCが正常に作動して安全に止まるという安全性をを証明することになりました。  
 それにしても、定員1500名の命を預かる新幹線の運転士が時速270キロで居眠りするほど、JRの士気が緩んでいるかと腹立たしく思っていましたが、その後の専門医の検査により居眠り運転士は重症の睡眠時無呼吸症候群(SAS)だと診断されました。SASとは、寝ている時に舌の奥などが垂れ下がり、のどをふさいで呼吸が何回も一時的に止まる病気です。眠りが途切れるため睡眠不足となり、昼間でも集中力に欠け、元気がなくなります。肥満が主な原因といわれています。SASの検査は病院に一泊し、特殊な検査機器を使うため検査・治療できる病院が少なく1~2ヶ月待ちの状況です。 もしSASの運転士が安全装置のついていない乗り物を居眠り運転して、重大事故を起こした場合は病気だから仕方が無いでは済まされません。我々の防衛手段としては、当面は肥った運転士の列車やバスに乗らないことでしょうか?       (ダイナ)


 


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