朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-03/09/29)

 

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9月29日号(第78号)  



 身近なビジネス 

「違和感(トリビア)は泉」
 
 テレビで最近はやりの雑学バラエティで、「ティーバッグの特許をとった人はずいぶん儲かったそうですねえ」とのコメントに、ゲストの男性タレントが「へえーTバックねぇぇ」とニヤニヤしていました。ナイス天然ぼけですね。
 自分のツボにはまっておかしかったのでちょっと調べてみました。ティーバッグの起源は1904年にアメリカの紅茶商が紅茶の見本を小さい絹袋にいれて整理していたところ、訪れたレストラン経営者がポットに沸いていたお湯に偶然入れてしまい、その手軽さを発見し改良されたというのが定説のようです。しかし、イギリスではティーバッグの最初の特許申請は1896年になされたとの記録もあるようです。
 偶然から生まれたかどうかは別にして、身近で便利な商品は工夫を繰り返していきます。ティーバッグもガーゼや不職布に改良され、その都度特許を取得する人が出て現在の形になりました。最近でも2002年にデンマークのベンチャー企業が4年がかりで特許を取得し、取り出した後ぽたぽたたれないように工夫した三角形のティーバッグをイギリスで大々的に売り出すという記事がありました。さて売れているでしょうか?

 これらの工夫は、既にあるモノへのちょっとした違和感を様々に積み重ねていった結果です。売れる、売れないは別にして、ちょっとした違和感へのこだわりが便利な商品を生み出すエンジンの一つでありそうです。
 商売が得意な人には、自分が感じたちょっとした違和感を上手く引き出してビジネスにしてしまう人がたくさんいます。この感覚は、日常生活の中では鈍っていることが多いのですが、海外や違う業界の人たちと接すると、ビンビン感じることがあります。
 20年前アルゼンチンの田舎町で、ブロックごとにあるデリカテッセンで普通の家庭の人が総菜を毎日のように買っている事にちょっと違和感を覚えました。今の日本では当たり前の中食文化です。また、海岸に行けばほとんどの若い女性がタンガと呼ばれるTバックの水着をつけていました。残念ながら日本ではお目にかかれない違和感にニヤついただけで、20年後の日本でのビジネスには結びつけられませんでした。この夏海外旅行をした学生は、ちょっと違和感を思い出してみると大金持ちになれるかも知れません。

 ちなみに、日本では南北朝の頃から、布袋に砕いた薬草をいれ、戦場で応急傷薬として熱湯に入れて飲んだ元祖ティーバッグが存在しました。また、TバックはT字型なのでその名がついたのではなく、歩いている姿を後ろから見るとティーバッグのヒモを揺すっているように見えたからイギリスで命名されたという説もネットでは有力です。(この説に違和感を覚えた方は見込みありです。欧米ではTバックといわずThongといい、ひもサンダルもThongです。)  (かぴたん)

 パソコンで遊ぼう 
「デジカメ」
 ある先生から、お子さんの撮られたデジカメ写真を保存したい旨の相談がありました。スマートメディア内に保存された1000枚以上の写真を見て 先生曰く、こんなにたくさん一体何を撮ったのだろう?とため息交じりでいわれ、大変印象的でした。

 2002年のデジカメ全世界出荷台数は2455万台で銀塩カメラ(フィルム式カメラ)の2366万台をついに上回り、今後も年二桁成長が続くとの予想で、デジカメの需要はとどまることをしらない状況です。需要急増の秘密は、気軽にそして大量に撮影できることと、パソコンにつないで編集したり保存できる面白さが受けているのでしょうか。銀塩カメラの基本機能に加え、自分が好きなように編集や印刷ができ、いくら撮ってもお金がかからないといったことがデジカメの最大の特徴だといえそうです。
 携帯電話で、開発者がおよそ考えもしなかった使い方をユーザーがいろいろ開拓し、携帯電話を生活必需品化させてしまったように、デジカメもユーザーによる利用方法の開拓がすすんでいます。今やアルバムに残すということにとどまらず、紙にかわるメモ(たとえば駅での電車やバスの時刻表や、TVの料理番組のレシピを撮る)としてのほかに、赤ちゃん誕生などの感動の瞬間や記録を惜しみなく撮ってCD-Rに残しておくなど、デジカメの高機能をフルに使えて、さらに “費用ゼロ”というメリットも併せて享受できるのは大変うれしい限りです。

 デジカメの世界にはまだまだいろんな利用方法が潜在化しています。自分流の使い方(マイテクニック)を見つけ、自己満足に浸ることもまた一興ではないでしょうか。 (もも)

 今週の話題 
「組織再生大作戦」
 
 
 ヤマト運輸は宅急便を開始した1976年以来、取り扱い個数の増加とともに一度も落ち込むことなく、毎年成長してきました。現在では年間9億8000万個の宅急便取り扱い個数をほこり、従業員10万人の巨大優良企業です。
 約30年前にヤマト運輸で、宅急便構想が持ち上がった時に、依頼を受けて車の開発をしたのがトヨタ自動車です。そのとき以来クロネコヤマトの宅急便のユニークな配送車はすべてトヨタが納入しています。この車はヤマトの宅急便事業に最適化するようにヤマト運輸の要望仕様を最大限受け入れて、トヨタが作ったヤマト宅急便専用車といえるでしょう。ヤマト運輸はスキー宅急便、ゴルフ宅急便、クール宅急便と自ら宅配便市場を拡大させ成長を続けてきました。

 今後が注目されるところですが、先日、「日経ビジネス」の特集でヤマト運輸の10万人組織再生法が取り上げられておりましたので、ご紹介します。
 無借金経営の宅配便No.1企業が「このままではもたない」という危機感を持つことは驚くべきことです。組織再構築の目玉はセールス・ドライバーで構成される営業現場へ大幅に権限を移す「エリア・センター制」の導入です。7~10人の集団で独立企業のように動くこの制度で、大企業を絶えず襲う組織官僚化の呪縛を絶とうとしています。大改革に踏み切るときの旗印となったのは「雇用維持」という企業哲学です。ヤマトは既に多くの企業があきらめた雇用維持と競争力向上の両立を追求し続けています。
 「解雇なきリストラ」への挑戦です。10万人なら隠れていられる戦力外社員も、7~10人の組織では退場せざるを得ません。ヤマト運輸は営業拠点を5600に分割し、すべてに収益責任を持たせるやり方を選びました。模索を続ける現場に、ヤマト流「組織再生の5ヶ条」が見えます。
①独断専行  ②なべぶた組織  ③家計簿経営  ④チームの勝利  ⑤適者生存
いずれも組織再生の重要な要素です。            (ダイナ) 

 


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