朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-04/02/23)

 

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2月23日号(第99号)  



 身近なビジネス 

「ジーコのマネジメント」
 
 サッカーのワールドカップ予選が始まりました。初戦の対オマーン戦でジーコ率いる日本代表は調子が悪く、ロスタイムの幸運な得点でなんとか勝ちを得ました。
 2年前は世界のベスト16だった代表の苦戦に、監督に対する疑念を朝日http://www.asahi.com/sports/soccer-japan/wcup/TKY200402180368.html
や日経http://sports.nikkei.co.jp/soccer/column/osumi/といった大新聞まで記事にしています。
 1991年に当時サッカー後進国の弱小社会人チームだった住友金属工業に世界的名選手ジーコが選手兼実質的指導者として加入したときは本当に驚きました。彼のリーダーシップは見事に強烈なプロ意識を選手から引き出し、鹿島アントラーズとしてJリーグで最初の優勝をとげ、現在にいたるまで強豪の地位を保っています。しかし実績を買われての代表監督就任後のチーム作り、成績は必ずしも順調と言えず批判の声があがっているわけです。ジーコに代表を世界で高ランクを狙わせる力量が本当にないのか素人には推測できませんが、監督の仕事とは集団をまとめて目標を達成するマネジメントだと考えるとちょっと違ったことも見えてきます。

  リーダー=監督は、①将来の目標とそこに至る過程を示す戦略②メンバーの仕事の分担や評価、報償などのシステム③サッカーのあるべき姿の提示や人間関係、属人的なリーダーシップ、という3つの経営手段をすべて使って集団をマネジメントすると言われています。ジーコが過去示した実績=リーダーシップはマネジメント手段の一部でしかないわけです。トルシエ前監督も同じように批判を浴びましたが、その内容は逆にリーダーシップについての疑問視でした。このように見ると、野球の長島はリーダーシップで、野村は戦略とシステムで、星野はシステムとリーダーシップで強く評価されていたことがわかります。自分のお気に入りのスポーツ監督を3つの経営手段の視点から見ると、ひと味違う面白さがあるかもしれません。

 さて3つの経営手段をいくら深く意図しても、それが集団のメンバーに伝わり理解されなければ意味がありません。コミュニケーションでは言葉だけでなく、ボディーラングエッジの方が時に雄弁です。先日の代表の試合中に一つだけ気になったのは、時々映しだされたジーコの物憂げな部外者的顔つきです。もし世界的経験に基づいた彼のマネジメント手段が選手に図らずも間違って伝わってしまうと、これは誰にとっても悲劇です。    (かぴたん)

 パソコンで遊ぼう 
「IP電話」
 また、私事で恐縮ですが、昨年から始まった単身生活にも少しは慣れてきました。が、帰宅しても、喋る相手も、癒し系愛犬「もも」の姿も見当たらず、孤独感にさいなまれる日々に耐えかねて、家内に向けて、毎朝、毎晩、長距離電話を発信するようになりました。それが功を奏したのか、精神面では安堵がもどり、やれやれと思っていたところで、我が家の電話代が異常に高騰していることに気がつきました。予定外の出費で家計は急速に「火の車」化し、ついに経費節減を余儀なくされるはめに陥りました。

 そこで、”目には目を”とばかり、電話代を何とか削減する方法はないものかと思案の末にたどり着いた結論が「IP電話」を導入することでした。
 「IP電話」とはIPネットワーク上で「VoIP」という技術を利用して音声信号を送受信する電話システムのことですが、インターネット網は”課金されない”という利点をフルに活用して、電話(音声信号)の送受信を行うもので、IP電話加入者同士の通話はいくら使っても”ただ”という、私にとっては願ってもない大変ありがたいシステムになっています。

 そんな動機からIP電話を導入したわけですが、長電話の毎日が続いているにもかかわらず、目論見どおり(?万円程度)の削減が実現でき、本当によかったと思います。さらには、お金という利害なしのおしゃべりが、これほど楽しく感じたことはありません。どちらかといえば、電話は事務的な用件伝達に利用される場合が殆どだと思いますが、IP電話のおかげで、お喋りの楽しさを教えてくれたように思います。IP電話の導入は、私にとっては経済的メリットはもとより、夫婦間のコミュニケーションの確保という大事な”おまけ”までいただいたような気がします。   (もも)

 今週の話題 
「最低の食料自給率」
 
 BSE(牛海綿状脳症、狂牛病)発生に伴う米国産牛肉の輸入停止から一ヵ月半が経ち、ほぼ全量を米国産に頼っていた在庫が底をつき、代替牛肉も見つからないまま吉野屋の牛丼が販売中止に追い込まれました。国産牛に切り替えて、牛丼を販売するのは10店のみで、全国に980店近くあるほとんどの吉野家は「カレー丼」や「焼鳥丼」など慣れない新メニューだけで営業することになりました。
 安価な米国産牛肉に食材を絞り、牛丼単一メニューの徹底した効率運営で16%台の営業利益を挙げてきた「吉野屋モデル」は、もはや通用しません。
 なか卯、松屋等他の牛丼屋もあいついで牛丼販売中止となりました。牛丼を食べないと生きていかれないとしたら大事件ですが、飽食の日本は他に食べ物が何でもあります。
  一見心配なさそうですが、食料自給率に目をやると40%しかありません。つまり日本人が生きていくために必要な食料の60%は海外からの輸入に頼っているのです。4年前の「食料・農業・農村基本計画」では2010年度の食料自給率をカロリーベースで45%にする目標値が決められています。しかし実情は、この5年間連続で、40%の横ばいです。目標値は達成困難とされています。
 主な先進国の食料自給率は次の通りです。(2000年度、カロリーベース)
 オーストラリア280%、カナダ161%、フランス132%、アメリカ125%、ドイツ96%、イギリス74%、イタリア73%、オランダ70%、スイス61%、日本40%
 日本は先進国の中でも極端に低い数字です。不測の事態が起きた際に、国民が最低限必要な食料を確保するという「食料安全保障」の観点からも、自給率の向上は重要ですが、先進工業国のトップに立った日本は、農業国に後戻りはできません。食料を輸入に依存する日本は、どこの国よりも戦争が無い平和な世界を必要としています。   (ダイナ)

 


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