朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-05/01/03)

 

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新年号(第144号)  



 身近なビジネス 

「正 夢」
  
 明けましておめでとうございます。みなさんの初夢は何でしたか? 我々中高年の学生時代はSF全盛期で、華やかな屈託のない未来社会に憧れていました。薄型テレビやリニアモーターカーなど、物質的にはそのほとんどが実現可能となった21世紀では、昔ほど未来を描いたSFに人気は集まらず、パラレルワールドや異なる世界観を描いたファンタジーのほうに人気があるようです。
 そうした中で、世代を問わず共感できる夢の一つが宇宙旅行かも知れません。海外では、宇宙旅行の旅行代理店が幾つも営業しています。一般向けの宇宙旅行の提供を実際に行っている老舗スペースアドベンチャー社http://www.spaceadventures.com/を始め、最近ではレコードや航空会社で有名なヴァージングループがヴァージンギャラクティック社http://www.virgingalactic.com/を設立しました。ただし、費用は現在のところ訓練費を含め1名当たり20億円以上かかるそうです。年末ジャンボでは手が届きません。
 日本では宇宙旅行はまだまだ際物的な扱いですが、宇宙科学研究所、航空宇宙技術研究所、宇宙開発事業団が1昨年統合して作られた独立行政法人「宇宙航空研究開発機構(JAXA)」 http://www.jaxa.jp/では、積極的な宇宙利用を呼びかけており、年末にはライブドアの堀江社長が野球や競馬だけでなく「有人宇宙飛行に参入したい。」という正夢をJAXAのシンポジウムで語りました。インターネットで調べるとJTBでも「近い将来、宇宙旅行の販売を検討」しているというインタビューもありました。
 正月らしい正夢を探しに、インターネットでホームページを回るのも楽しいですよ。ポータルサイトから宇宙旅行や”space travel” ”spaceflight”などで検索すると、個人から企業、団体まで色々見つかります。また、有名なNASAのホームページをはじめ英語のホームページもgoogleの「このページを訳すBETA」ボタンで簡単に翻訳してくれます。不思議な直訳に想像力を働かせてみるのも楽しみ方の一つです。   (岩崎)

 パソコンで遊ぼう 
「パソコン昔話」

 2004年の年末は、米国IBM がパソコン事業を中国Lenovo Group(聯想集団)へ売却するとのニュースは世界を駆けめぐりました。パソコンの低価格化によって利益が出なくなったことが撤退の理由とのことですが、昔を知る者からすると感慨深いニュースでしたので、12月20日のコラムとは別の視点でこの話題を考えてみました。
 パソコンの歴史が始まった、今から四半世紀前の1981年にさかのぼってみたいと思います。IBM Personal Computer(IBM PC)が発売されたこの当時、日本ではパソコンという言葉ではなく、マイクロコンピュータを略して「マイコン」という言葉が一般的でした。一般の人向けというよりは技術者向けという位置づけで、BASICなどのプログラミング言語を使って自分でプログラムを作らなければ使うことができませんでした。この時期多くの天才たちによって優れたソフトが作られました。しかし、これらの作品は限られた友人たちの中だけに認められるだけで全国にソフトを販売する仕組みはありませんでした。この様な時代背景の中で孫正義氏がソフトバンクを設立し、優れたソフト制作者にパッケージソフトを販売するためのコンサルティングと販売代理・流通業務を始めたのも同じ1981年のことだったのです。
 パソコンを発売する前のIBMは、ハードもソフトもIBM純正で作られた独自規格製品だけを売る会社だったのですが、IBM PCは全く方針を変えてOSも独自で開発せずにマイクロソフトに外注し、CPUをインテルに外注するだけでなく、すべてのハード仕様を公開するというメーカの常識をひっくり返す販売戦略を発表したのです。このことが「IBM互換機」という言葉を作り、現在でもその設計思想が受け継がれる原点を作ったのです。
 IBMは、高額な大型コンピュータの場合、ソフトもオーダーメイドによって開発費用を請求できるが、パソコンの場合は、既製品として安価なパッケージソフトをユーザーが自分の使用目的に合わせて購入して使っていくという形態をイメージしたのです。
 優れたソフトの存在がパソコン本体の販売を促進させるという考え方が確立されたからだと思います。IBMは仕様公開というコンセプトでインフラとして圧倒的多数の共通仕様ハードを普及させて優れたソフトを集めることでパソコンを成功に導きました。
 IBMの経営戦略によって、棚から落ちてきたぼた餅をパックリ食いついて放さなかった、商売人ビルゲイツ率いるマイクロソフトは米国を代表する巨大企業に成長し、日本ではパソコン黎明期のニーズを見逃さなかった孫正義氏は成功をおさめ、IBMは敗退していきましたました。本当にビジネスは生き物ですね。   (田村)

 今週の話題 
「合併対価に外国株」 
 
 今年の大きなニュースに、新たな会社法(仮称)の創設があります。法相の諮問機関である法制審議会は、昨年12月にこの新設「会社法」の要綱案を発表しました。法相への答申後、次期通常国会に提出され、2006年の施行を目指します。
 この新法は、今後の企業経営にかなりのインパクトを与えることになります。大きな変更点としては、株式会社の資本金は、現在特例で1円で設立できますが、これが恒久化されます。また、有限会社の制度が廃止される等があります。この中で特筆されるのは、組織再編を巡って、合併時に消滅会社の株主に支払う対価として、新たに外国会社株や現金等を与えることが可能となるものです。外国の親会社は、その仔会社の日本法人に自社(親会社)の株を移動させれば、その株を合併の対価として、別の日本企業と合併させることが可能となります。要すれば、現金を使わなくても自社株を対価に、外国企業が、実質日本企業を買収できることになるのです。
 このような外資による買収がやり易くなる状況に備え、日本企業の中には早くも買収防衛策を検討している企業もあります。具体的な手法としては、米国でも見られるポイズンピル(毒薬)といわれるものがあります。これは、敵対的買収(TOB=Take over bid)に対して、経営陣を守るため、買収者以外の株主の議決権を大幅に増やす策であり、このため買収コストが高くなるため、買収者に買収を諦めさせる方法です。ただ、本来的には、TOBにより能力のない経営陣が更迭され、株価が上がれば、株主にとっては望ましいことであり、日本型の毒薬が効きすぎるとその企業は市場から締め出しを受ける可能性もあります。株主のことを考えるならば、まずはコーポレート・ガバナンスを高めるのが先決であり、そのため、独立した社外取締役の導入等を検討するのが筋ではないでしょうか。(階戸)


いつもご愛読いただきましてありがとうございます
本年もビジネス企画学科「コラム」をよろしくお願いいたします。
                           筆者一同
 


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