朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-05/06/13)
身近なビジネス |
「企業訪問」
 先日、私のゼミで企業訪問を行いました。地元の代表的産業ということで、紡績関係の企業を訪問したいと考えておいたところ、株式会社田幸さんが、快く受け入れてくださいました。株式会社田幸さんは、紡績関係でもかなり特別な商品を扱っています。 それは、毛芯地と呼ばれるものです。毛芯地は、表生地の陰にあってスーツやコートの型崩れを防ぐやや固めのしっかり生地のことです。いわば洋服の縁の下の力持ち的な役割を果たしています。株式会社田幸さんは、この毛芯地において全国シェア50パーセントを持っています。 生産部長さんの案内により、工場でいろいろな種類の糸が紡がれている様子を見学させていただき、その後ショウルームで毛芯地の材料、流通ルートなどについて説明していただきました。 毛芯地の原料は、天然繊維、人造繊維があり、天然繊維にも動物性繊維と植物性繊維が使われています。最初は羊毛に麻を混紡したものが多かったそうですが、10年前くらいから人髪を使ったものが品質も値段も安く人気があるそうです。男性の髪の毛では短すぎるので女性の髪の毛が使われているとのことです。 一口に紡績といってもいろいろな仕事がるものだと思いました。また、材料に人髪が使われているということも驚きでした。一見地味な仕事ですが、キラリと光る地元の有力企業を訪問することができ、ゼミ生一同大変喜んでいます。 (田ノ上)
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パソコンで遊ぼう |
「ふるさとの味」
5月31日の日本経済新聞に地域の特産物など食品のインターネット通販が伸びているとの記事がでていました。生産者から直送されることによる鮮度の良さ、割安感が消費者を引き付けているようですが、我が家では「ふるさとの味」を手に入れるためにインターネット通販を利用しています。ともに日本海に面した山陰地方で育った私たち夫婦にとっては子供時代に慣れ親しんだ日本海の恵みを手軽に入手できるインターネット通販はとてもありがたいシステムです。今回は私達の「ふるさとの味」の一つである「板わかめ」を紹介しましょう。 「板わかめ」は、その名のとおり、わかめを板状に乾燥させた食品です。お味噌汁などの具として使うのではなく、そのままバリバリとかじるか、細かく砕いて温かなご飯に振り掛けて食べます。多分、このようなわかめの食べ方をするのは山陰地方だけではないかと思いますが、これからの季節、ビールのつまみとしてもピッタリです。素朴な食べ物ですが製造する職人さんによって微妙に味が異なります。私は名和という町に住んでいる鷲見律子さんというお婆さんが作る「板わかめ」が一番だと思っています。興味ある人は「鷲見さんの板わかめ」をキーワードにしてインターネット検索をやってみてください。もちろん通信販売を利用して購入可能ですから一度試してみませんか。 (妹尾)
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今週の話題 |
「活発な新規上場」
国内株式市場の新規公開企業が順調に増加しています。今年1月から6月までの新規上場企業数は、昨年同期より既に6社多くなっており、75社となりました。IT株バブル時の2000年同期の71社を確実に上回ることになった状況です。この上場ペースは、過去を振りかって見ても最高の1995年前半の77社に迫り、史上2番目の水準です。 上場企業の内訳を見ると、楽天やライブドアの「第2世代」と呼ばれるネット関連企業が20社弱と目立っています。中でも、オンラインゲーム運営のガンホー・オンライン・エンターテメントのように、公募価格の120万円が、一時20倍近い2310万円まで急騰した銘柄や、飲食店情報サイトのぐるなび等、元気な会社が見られます。75社の大半は新興市場への上場で、ジャスダック市場への上場が目立ちます。 この新規上場が続いている背景として、まず株式市場全体が活況で景気の見通しもバラ色とは言わないまでも、そこそこ底堅いことが指摘できると思います。また、IT株バブル崩壊後一時低迷していた新規公開市場も、夢だけではなく地に足がついた経営者達が経営革新の一つのプロセスとして、株式公開を実施している動きがあると思います。 投資家の方は、個人投資家を中心に購入意欲は強く、初値が公募価格の2倍以上を記録した企業が既に30社を超える等、若干ミニバブルの様相を呈しているきらいがあります。 一方、セントレックス上場の店舗運営ネットの前社長がイカリソースに関連した詐欺容疑事件に関与したとして逮捕されるような不祥事も発生しています。 このような事件の再発を防ぐために、新規上場企業も転ばぬ先の杖として、社外取締役を中心とした企業統治体制の確立が早急に望まれるところです。 (階戸)
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