朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-05/08/01)

 

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8月1日号(第174号)  



 身近なビジネス 

「感動の増幅-UAとCCC」
 
 何気なくテレビを眺めていたら、赤いビッグバードのような格好をしたお姉さんの童謡が耳に入り、突然体中がざわざわと波立ちました。聞き慣れた童謡が、日本人離れしたリズム感と説得力のある声で光と影を行き来する奥行きのある表現として大人も聞ける歌になっています。30年前南米でメルセデス・ソーサを聴いたとき以来の感覚です。
 だれじゃこりゃ、この感じもっと欲しい、とその番組「ドレミノテレビ」のホームページをネットで検索すると、ううあ(UA)という陽気な(?)歌のお姉さんらしい。さらに検索すると、関西では有名なソウルシンガーだとわかりました。そこでインターネットのCDショップで検索すれば、アルバムをリストアップしてくれるだけでなく、色々なレビュー(評価)が読めます。レビューで期待を高め代表作とおぼしきアルバムを注文すると翌々日には家に届き、どっぷりUAの世界に浸ることができました。グータラな中年になってから、アーティストにドキドキするのは本当に久しぶりです。
 スゴイ歌手を子供番組に起用するNHKにもびっくりですが、ネットビジネスの威力にも驚かされます。30年前、良いと思ったアーティストはMTVではなくラジオや友人から知りました。ネットのレビューではなく「スイングジャーナル」などの雑誌を読み情報を集めました。レコード屋で買うか買わないかを悩みに悩んで注文し、入荷するまで数週間期待と不安を感じながら待ち、当たりもあればはずれもある世界でした。現在は感動してからわずか数時間でこの過程を満喫できます。しかも試聴やレビューで確認でき、確実に素早く商品を手に入れられます。
 欲しくなったときすぐ提供する重要性はコラム「思い出せないニーズ」で取り上げましたが、同時に感動を増幅する作業も必要です。昔は本人が情報を集める努力をすることで感動が増幅されましたが、今ではネットで手軽に増幅が可能です。ただネットの感動増幅効果にはリアルでない限界があります。そこを薦め方でうまく補完したのが、TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)でした。
 CCCは、1982年以来音楽やビデオの内容についての豊富な情報とくつろげる場所の提供で感動を高める手伝いをして売上げを伸ばしました。更に情報を効率的に使うコンピューターとネットを組み合わせ、現在は会員数1851万人、レンタル店舗数1155店の日本最大のレンタル組織となっています。しかしここ数年、多店舗展開という手段が目的化したのか、情報提供の手作り感が薄れていました。
 ところが地元のTSUTAYAに行くといつの間にか改装されています。レンタルの棚には詳細なアルバム紹介のメモが置かれ、昔のように他店との違いが明確になっていました。ついメモを読みジャケットを手にして、UAのように感動させてくれそうなアーティストを捜し、5枚まとめて千円のレンタルに乗ってしまいました。CCCの連結最終利益は最近上方修正されたのも、納得がいきます。さて、UAもCCCも関西発なのは偶然?    (岩崎)

 パソコンで遊ぼう 
「ネットデイサミット」
 8月2日、3日の2日間「ネットデイサミット2005in柏」が開催され、岐阜では大垣市のソフトピアジャパンが会場になります。「ネットデイ」とは学校の情報化、校内LANを整備するボランティア活動のことを指すものです。ネットデイサミットはこのような活動を行うボランティア団体相互の情報交換を行うことを目的に開催されてきたものです。
 今回の催しは、このネットデイ活動を継続的に続けておられる麗澤大学(千葉県柏市)の大塚先生、関西地区で学校情報化活動を続けていらっしゃる京田辺市教育委員会(京都府)の中島氏、そして、ネットデイサミットの提案者(言い出しっぺ)である朝日大学の奥山先生が発起人となって開催されるものです。
 技術面で興味をそそられる点は、独立行政法人情報通信研究機構が昨年から運用を開始した超高速の研究開発用ネットワーク(JGN2)を使用して、デジタルビデオ映像を全国配信することです。JGN2は、東京-大阪間20Gbps、仙台-福岡間10Gbpsの超高速ネットワークが全国に張りめぐらされています。 JGN2ネットワーク構成図(PDF)
 今回のデジタルビデオ配信は、岐阜県ソフトピアジャパン、千葉県麗澤大学、岩手県IT開発支援センターなどのJGN2支線間100Mbpsの回線で行われますからギガビットの威力をブイブイいわせてというものではありませんが、DVTSという高品質デジタル画像をIPネットワーク上でやり取りする規格を使用し、30Mbpsの帯域を使用します。日頃お世話になっている奥山先生へのお手伝いで私も参加させていただきます。
 私が始めてネットワークというものを経験したのが約25年前でした。今回のものは、その頃の10万倍のスピードでデジタル映像が全国配信されます。インターネットを使用して高品位映像が一般家庭で見ることができるのはもう間近ということを実感するイベントです。    (田村)

 今週の話題 
「卒業生からの電話」
 先日、ある卒業生から突然電話がありました。7年前に卒業し、以来ずっとある地元の中堅スーパーで働いている独身男性です。20数店あるスーパーの果物類の仕入れを全て 任されている立場にあるといっていました。そんなに早くその立場につくということは異例の出世といえます。その彼が悩みを相談してきたのです。いわく、①果物類の傷むスピードは早く、クレーム処理など責任が大きい。②給料は他の同僚と同じで、安い。③毎日午前3時に起床して、早朝の市場へ仕入れに行く仕事は決して楽なものではない。④帰りも遅いので、同じ年齢の若者がしているような自由な時間がなく、恋人もできない。⑤会社の方針、特に人事についての方針が明確でないため、先の計画が立てられない。などなど1時間ほどグチとも悩みともつかない話をし、「こんな話は先生しか聞いてもらえる人がいませんので」といっていました。  

 この話の結末はこうです。①思いっきり悩みごとを聞いてもらえたということで、そもそもの彼の悩みは半分近く解消したと思われること。②私(先生)の知っている卒業生たちの職場事例を話してやったことで、彼の悩み事は「まるで悩み事の中に入らない」ということが分かったこと。③果物を仕入れるプロ職人としての力量がまだまだ不足しているということに気づいたこと。などなどから電話をしてくる前にはあったはずの彼の悩みは吹っ切れたようです。そして、私とのおしゃべりの中から出たいくつかのヒントによって、「目からウロコが落ちました」といってくれたように、なにか心に期すものを感じていたようでした。翌朝3時の起床から、彼の心を新たにした活躍が始まったことと思います。こうした懐かしい卒業生との交流は、教師をしていてときどき感じる何ものにも替え難い充実した時間のひとつです。    (横山)

 


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