朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-06/01/30)

 

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1月30日号(第200号)


 身近なビジネス 
「堕ちた偶像」
 ここのところライブドア・ショックで揺れています。とうとう前社長の逮捕にまで発展してしまいました。私は、前々からライブドアという会社に何となく危うさを感じていました。(コラム第152号「MSCB」)しかし、偽計取引や粉飾決算にまで手を染めていたとは思いませんでした。何となく危うさを感じていたというのは、極端な時価総額経営を展開していたことです。よく株価は、将来価値を現在価値に割り引いたものだといわれています。しかし将来価値は夢といったような漠然としたものではなく、きちんとした裏づけがあり、また過去の実績も勘案されるべきものです。
 しかしライブドアの場合は、前社長の極度のマスコミへの露出、話題づくり、株式分割などで業績に関係なく株価吊り上げを行ってきました。そしてその高株価を利用した企業買収を行ってさらに時価総額を膨らませていたわけです。
 また、ライブドアというと従来IT関連銘柄と思われていますが、実際はIT事業とはかけ離れたところにいました。2005年9月期のグループ全体の売上高は、約780億円ですが、サーバー、コンテンツなどいわゆるIT関連事業を行うライブドア本体の売上高は、約90億円で、全体の11.5パーセントしかありません。金融部門の売り上げが、全体の60パーセントを占めています。
 ライブドア株の売買には、デイトレーダーといわれる個人投資家が多くかかわっていたようです。多分に、業績とか業務内容などはお構いなしに、上がるから買うと言ったところなのでしょう。これはもはや、投機どころか、「上がるか、下がるか」の「丁半博打」といっていいのではないでしょうか。
 株式投資は、やはり虚業は避け、地に足をつけた実業にもっと目を向けるべきだと思います。     (田ノ上)

 パソコンで遊ぼう 
「家電とインターネット」
 今年も1月15日から恒例のCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)が米国のラスベガスで開催されました。以前(20年以上も前の話ですが)は家電製品のための見本市であったCESも、現在ではIT・家電業界全体を包含した世界的な見本市として世界各国のバイヤー、技術者達が訪れます。そして、ここで紹介される新技術・新製品情報は今後の業界動向を予測するために欠かせないものとなっています。今年のCESではマイクロソフトのビル・ゲイツ会長がWindows XPの後継OSであるWindows Vistaについての基調講演を行いましたが、私が興味を持ったのは、ヤフーとグーグルの2社が今年初めてCESで基調講演を行ったというニュースです。ヤフーは自社のコンテンツサービスの新しい方向付けについて講演を行うとともに、「洗面所の鏡の中に交通情報・天気予報・スケジュール等を表示する」といった実験システムのブース展示を行いました。また、グーグルも携帯電話向けのサイト検索サービス、カーナビゲーションサービスの提供に加えてビデオ配信という新たな事業領域への進出をアナウンスしました。皆さんもご存知のように、これら2社はインターネット企業としてパソコンをベースとしたサービスを行っていますが、これからは家電(TV、携帯電話、カーナビゲーション等)を含むより広い分野をターゲットにした事業展開を行っていくことを発表したわけです。今話題のライブドアのように、これまでにもインターネットと放送の融合を謳った例はありますが、ヤフー、グーグルといった世界を代表するインターネット企業が動くことで世界レベルの大きな波が起こるような気がします。一方、家電業界でも表示装置の薄型化(フィルム状の画像表示材料も開発されています)等、「新たな家電」につながる技術開発が進んでいます。ITと家電、放送と通信の融合が生み出す私たちの生活空間は?・・いろいろなアイデアを出してみませんか。    (妹尾)

 今週の話題 

「ダボス会議」
 
 例年、スイスのダボスで開かれている世界経済フォーラム年次総会(通称:ダボス会議)は、本年2月25日から29日まで開催されました。ダボス会議の世界経済・政治に与える影響力は相当大きいものがあるのですが、この会議も既に今年で35年の長い歴史を有することになりました。  
 25日の冒頭の世界経済に関する討論では、日本について「景気は上向いたものの膨大な政府債務の重荷が大きい」、「世界経済の成長に対する貢献度が低すぎる」等の指摘が相次いだと日本で一部報道がありました。  
 ただ、ダボス会議全体で見ると、残念ながら日本に対する関心はあまり高いとは言えないようです。ダボス会議の公式サイトを見ると、ドイツのメルケル首相の基調講演の「the creative imperative(想像力に満ちた義務)」の言葉によるような世界経済の安定したフレームワークを求めた講演がトップを飾っています。また、このダボス会議をかなりしっかりとカバーしていると見られるFinancial Times(英国の一流経済紙)を見ると、米国衣料品大手のGAPやイタリアの高級服のArmaniなどが、ロックスターのBonoと一緒になって、Red と呼ばれる新しいブランドを冠した製品のマーケティングを行うことが報じられています(収入の一部はアフリカのAids 対策に使われる由)。また、ダボス会議での他の関心事として、国連のアナン事務総長の後を窺う3人の次期事務総長候補によるパネル・ディスカッションが取り上げられています。  
 数年前に比較すると、日本におけるダボス会議に関する話題が減ってきているのではないか、と私自身、最近感じます。また、日本に対する厳しい指摘も前述しましたが、どちらかと言うと、ダボス側でも日本に対する関心が従来に比較して薄れてきているのではないか、と危惧します。    (階戸)

 


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