朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-06/02/06)

 

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2月6日号(第201号)


 身近なビジネス 
「要約すると・・・」
 大変ワンマンな部長さんの下で以前仕事をしたことがあります。社外から電話をかけてきても名乗らずいきなり「誰それはいるか?」と大声です。「どちら様でしょうか」などと言おうものならたちまち機嫌が悪くなります。男子用トイレで並んで立つと、「どうだ?」と聞いてきます。「は、なんでしょう?」と聞き返すとむっとした顔で「あれだよ、あれ!」。当時は金融市場の仕事でしたので、大体その部下が担当している市場が今日はどうなっているかを聞いているのですが、時々は家族とはうまくいっているかという意味だったりします。気の弱い人は別のフロアのトイレに行くようになりました。  
 部長さんの名誉回復のために付け加えれば、電話の例は、当然社内の人は自分の声を知っているはずだし、仕事の話をスピーディーにやりたいと思ったのでしょう。トイレのケースは部下の仕事や家族に気をくばる上司として気さくに声をかけたつもりだったのでしょう。しかし、結果は見事に部長さんの意図とは反対に作用しました。ここまでひどくはなくても、何かを人に要領よく伝えるのは難しいものです。  
 人に伝わる話し方は自分の話している姿を録画し、それを見ながら原稿をおこすことで身につくことを以前とりあげましたが、直接話すことが苦手な人でも、思いや情報を要領よく伝える技量を高めるトレーニング方法があります。  
 興味があるけどあまり知らない分野の新聞の解説記事やコラム(随筆以外)を用意します。大体記事やコラムは、1200字から2000字程度、10段落ほどです。この文章を読みながら、段落の中で大切だと思ったところに線を引きます。直感でできるだけ少なく引きます。線を引かずに次の段落には読み進まないようにします。最後まで読み終わったら、線を引いたところを別の紙に転記して読み返してみます。全体の要約になっていたら成功、足りなかったら言葉を補います。 目標時間は20分です。  
 6回以上やるとほとんどの人が要領よく文章を要約できるようになります。そうなったら興味の持てない文章や記事でも、今までより頭に入りやすくなったと感じるはずです。人間の短期の記憶は7つ前後です。長い文章や苦手な話は、読んだり聞いたりした端から消えていきます。段落の要約で記憶するポイントを絞れると、話が意味のある固まりとして頭に残っていきます。不思議なことに、要約する技量が高まると話す要領も良くなっていきます。
 うまく要約するポイントは、①段落の最初か最後が大切、②だが、しかしなどの逆説の接続詞があればその後が大切、③段落の下線部には、「何が」と「どうした」の両方を入れること、です。   (岩崎)

 パソコンで遊ぼう 
「RAWデータ」
 デジカメで撮影した画像は、JPEG形式と呼ばれるデータ形式(拡張子:JPG)で保存されるのが一般的でした。しかし、最近一眼レフタイプを中心とする高級デジカメに「RAWデータ」形式で保存できるものが増えてきました。  
 デジタルカメラは、レンズを通して「イメージセンサー」と呼ばれるCCDやCMOS等と呼ばれる撮像素子に映像を写します。イメージセンサーは、通常RGB3原色のフィルターを通すことによって、各色の光の強さを数値として得る構造になっています。簡単に言うとこのイメージセンサーが変換した数値データがRAWデータなのです。通常このRAWデータはデジタルカメラ内でJPEG形式に変換してメモリーに保存される仕組みになっています。  
 しかし、最近のデジカメの高性能化に対してJPEG形式では満足できないユーザーが、より高画質な画像を得たいという目的で利用されます。といっても、ピンぼけ写真が直るというような意味での画質向上ではなく、自分好みの画像を得やすいという意味が大きいと思います。
 RAWデータとはデジカメ内部で何の処理もしてない生の画像データですからJPEGの様に圧縮処理を行っておらず、そのためホワイトバランスや彩度などユーザーが設定できる要素が多いというメリットがあります。その反面、デメリットはJPEGと比べてデータ量が大きく機種によっては2倍近くになりますから、メモリーに保存できる枚数が少なくなります。また、データ形式がメーカーや機種によって統一されていません。  
 PhotoShopなどの画像処理ソフトでも全てのデジカメのRAWデータに対応できていないことが現実であり、今後メーカーを超えてデータ形式が統一されることを望みます。
 実際にRAWデータを使用してみると、ほとんどのデジカメの液晶画面で直接RAWデータを見ることができないために、撮影画像確認のためには、RAWデータと一緒にJPEGデータもメモリーに保存しなければならず、ますます保存枚数が減ってしまいます。画像処理ソフトを使用したRAWデータの編集はパラメータの設定ポイントが多く好みの画像を作り出すことが可能ですが、使いこなすには勉強が必要です。    (田村)

 今週の話題 

「グローバリゼーション(1)」
 
  面白くて大変内容の充実した本を見つけました。「まんがで学ぶ世界の経済」という見出しが付いた『グローバリゼーションとは何か?』というタイトルの本です。著者はメキシコ人のエル・フィスゴン、訳者は後藤政子、発行は明石書店(2005年)です。自由市場経済というものが如何に発展してきたか、封建時代から始まって、今日地球上の隅々に浸透するまでの過程がよく描かれており、グローバリゼーションの実態がよく分かります。一読をおすすめします。  
 今回のコラムから3回ほど「グローバリゼーション」について考えてみたいと思います。私たちは、好むと好まざるとにかかわらず、今やグローバリゼーション時代に存在しています。グローバリゼーションとは、交通・通信技術の飛躍的発展もあり、現代人が実感している①地球概念の縮小、②行動範囲の拡大、という現象(次元)として先ず捉えることができます。実際、人・物・金・技術(情報、知恵)が国境を超えて自由に移動する時代になりました。これにより、世界中が市場経済に参入し、大競争(メガ・コンペティション)が始まりました。その結果、強いところ(資本、米国)が一人勝ちし、弱いところは負け続けという状態が起こっています。このため、グローバル化の意義をめぐって、「世界の成長には不可欠」という先進国の見解と、「世界の貧富格差を拡大するだけ」という発展途上国の見解が対立しています。先進国の見解は「市場原理」の利点を主張するものですが、発展途上国の見解は余りにひどい貧富格差(社会的な不公正)に抗議し、公正なルールに基づいた社会づくりに必要な「公正原理」を求めるものです。東西冷戦構造が15年前に終焉してからは、世界が直面する問題は市場原理と公正原理の対立という新しい次元の南北問題に重心が移ってきました。    (横山)

 


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