朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-06/03/20)

 

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3月20日号(第207号)


 身近なビジネス 
「飛騨ブランド」
 仕事で高山市を訪ねてきました。岐阜から特急で2時間、まだ雪が残っていて山深いところにきたなとも感ますが、平日の昼下がりだというのに町は多くの観光客で賑わっていました。スキーのシーズンは終わり、桜のシーズンにはまだ早いこの時期にも観光客が集まっているのです。岐阜県内の商店街ではなかなか見かけない光景です。
 飛騨高山は岐阜の古くからの観光名所です。しかも寂れていく地方観光地が多い中で、人口7万人に満たない高山は年間約3百万人もの観光客を集めています。その秘密は、古いブランドと新しい地道な戦略の組み合わせにあります。いまだに観光客が集まる町は、萩や倉敷のように古い町並みや雰囲気が売り物の町や、湯布院や黒川温泉のように永年にわたる観光客誘致とサービスの工夫で差別化してきた町がありますが、飛騨高山はこの両方を備えています。
 町はちょうど歩いてまわるのに適したサイズで、景観保護の条例も早めに整備され新しい商店でも落ち着いた古い町の風情にとけこみ、散策自体が爽やかな楽しみになります。観光客は高山というアミューズメントパークに来たように、家具や骨董、民具などの商店や酒蔵を回ることができ、シーズン毎の祭りや催し物を楽しめます。また駄菓子や漬け物、団子、蕎麦など名物とは思えない美味しいものや手の出しやすいおみやげがたくさんです。伝統キャラクター『さるぼぼ』も人気で、ますますアミューズメントパークっぽいのです。  一方、交通手段の細かい工夫と気配りは、地道に観光客開拓を続けてきた土地の特徴です。商店街のメインストリートでは、今日の各地向けの高速バスの出発時間毎の空席状況を控えめな女性の声で有線放送していました。ぶらりと立ち寄った観光客でも帰りの心配をせずゆっくり過ごすことができます。首都圏や関西からの高速バスも整備し、JRのローカル線にはめずらしく特急も一日10本体制です。首都圏からJRだと4時間半、高速バスで5時間半と、昔に比べると大幅に短縮されています。
 それでもせっかちな人が多い今の時代、これだけの移動時間は大きなハンデです。しかし、町をあげて古いブランドに磨きをかけ世界中でここだけしかない場所と感じさせることにより、時間をかけても行きたい場所、逆に時間がかかるからこそ行く価値があると感じさせる新しいブランドを創り上げつつあります。飛騨は江戸時代から大工や民具で有名で、戦後もメディアにしばしば登場する古いブランドでした。しかし、以前コラム観光立国でも触れたような地に足のついた取組みの継続が、現在の飛騨ブランドを支えています。同じく古いブランドであった岐阜市の鵜飼いとは、地道さによって大きな差が生まれてしまったようです。    (岩崎)

 パソコンで遊ぼう 
「Winnyを使わないで」
 「情報漏洩を防ぐもっとも確実な対策は、パソコンでWinnyを使わないことです。」と、3月15日の会見で安倍官房長官が異例の呼びかけを行いました。
  この発言は、ファイル交換ソフト「Winny」を媒介として感染を拡げるウイルス「Antinny」によって情報漏洩事件が相次いで発生していることによります。
 Antinnyは、「お宝映像」「個人情報」などと興味を持ちそうな単語を含むファイル名を付けます。そのファイルを利用者が開くことによりウイルスが活動を開始して情報漏洩事故がおきてしまうのです。このウイルスは、最新のウイルス対策ソフトでも対応できないほどたくさんの亜種が存在するために、完全に駆除することは困難であるという問題もあるのです。
 通常のウイルスの場合には、Windowsの脆弱性を狙って侵入させるための仕組みが必要ですが、Antinnyの場合にはWinnyが媒介となって感染したファイルをばらまいてくれるために難しい仕組みも必要なく、簡単に亜種を作ることができるためです。
 Winnyは、サーバーを仲介せずに利用者のパソコン同士をインターネット経由で接続し、音楽や映像、パソコンソフトなどを入手できることから非常に多くの利用者がいます。
 しかし、Winny開発者が逮捕され、究明は不可能とされていたWinny利用者の特定に京都府警ハイテク犯罪対策室が成功し、悪質な利用者が逮捕されました。そしてAntinnyによる情報漏洩とWinny包囲網は確実に狭められてきています。
  Winnyを使っているあなた、あなたはそれでも使い続けますか。     (田村)

 今週の話題 

「トヨタF1に5年目の挑戦」
 
 トヨタ自動車は2002年に、世界最高峰の自動車レースF1へのチャレンジを開始しました。初戦で6位入賞と見事なデビューを飾ったものの、続く2003年、2004年はいずれも5位が最高でした。戦いを重ねるたびに、F1の厳しさを実感させられたトヨタが、壁を乗り越えたのは昨年でした。2度の2位を含め5度も表彰台に立ち、コンストラクターズランキング(製造者部門)でも2004年の8位から4位へと躍進しました。残る目標は優勝して頂点に立つことです。  
 今年からF1のレギュレーション(規定)が変わり、排気量3000cc・V10型エンジンから2400cc・V8型エンジンを搭載することになります。それでもエンジンの最高回転数は約19000rpmでおよそ740馬力の怪力です。これを積んだF1カーは、最高速度が340km/hにも達し、新幹線ののぞみより速く、飛行機なら離陸できるようなスピードで走ります。   トヨタのF1参戦の目的は、高い技術力を市販車に反映できることに加え、知名度向上によって若い人を重点に「トヨタファン」を確保するためです。渡辺社長は「参戦後は特に若い人たちに、わくわくしてもらっている。こうした流れを加速させるために、表彰台の真ん中に立ちたい」と強調しています。特に欧州ではF1の人気が高く、優勝すれば販売面への波及効果も大変大きいと期待されています。   
 今年のF1レースは面白くなりそうです。    (亀井)

 


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