朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-06/06/12)
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「無線ICタグ始動」
大手家電量販店ヨドバシカメラが昨年から導入を進めていた無線ICタグ(FRID)システムによる検品作業の検証実験が完了したと発表されました。 システムの開発は日本ヒューレット・パッカードが担当し、日本国内では初となる実用化システムです。検証はヨドバシカメラ新物流センターで行われ、大量同時納品など様々な納品パターンを想定し、データの読み取り精度と読み取られたデータが無線ICタグ情報管理システムを経由して、購買・在庫管理システムに転送されるまでのパフォーマンスの両面で性能試験が実施され、32基のアンテナと8台のリーダーが組み合わされたシステムによって実用に耐えられるパフォーマンスと十分な読み取り精度が確認されたそうです。 無線ICタグは、ウオルマートなど先行する米国に遅れをとっていた日本ですが、大手のヨドバシカメラが導入することによって家電メーカ各社は製品に無線ICタグ付きで出荷せざるをえない状況となります。すでにメーカ30社が対応するとの意向を確認しているそうですが、どこまで広がるのでしょうか。 無線ICタグが比較的高額商品である家電製品に付けられることは無線ICタグの普及にとって大変歓迎される順序であると考えます。無線ICタグは現状で1個あたり4~5円のコストがかかりますが、普及によって無線ICタグ自体の価格も下がり、低価格商品であるコンビニ向け商品への取り付けが可能となると、コンビニ各社が推進している「お財布ケータイ」「スイカ」、「エディ」などのキャシュレスカードと結びつくことによって、コンビニの無人販売が可能となるのです。 日本郵船を初めとする世界の大手海運会社が年内に国際貨物に共通仕様の無線ICタグを導入するとの報道もありました。愛知万博の入場券で使用されていた無線ICタグがやっと本当の力を見せてくれます。 (田村)
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今週の話題 |
「個人と社会」
相変わらず子供に関わる悲惨な事件が多発しています。抵抗力のない幼い子供たちが被害に遭っていることを考えると本当に心が痛みます。嫌な気分になるので、この類の記事は読まないようにしています。そのため原因や経緯はよく知りませんが、事件のきっかけが子供側にないことだけは容易に推察できます。大人が加害者である場合、子供とは直接には関係がない加害者の個人的な理由によって、犯罪が行われてしまうことがたぶん多いのでしょう。加害者が自分の心の中で処理できなかった感情(逆恨み、妬み、欲など)を抑えきれず、そのまま社会(弱者)に噴出させてしまうのですね。 一方、改正道路交通法の施行に伴い、6月1日から駐車違反の取り締まりが大幅に強化されました。民間の駐車監視員による取り締まりで、短時間の駐車でも違反になる可能性が格段に高まりました。物流関連など、一部業界からは例外措置の適用を訴える動きもあるようですが、違法駐車が渋滞や交通事故の大きな要因である事実も見過ごせません。公共性があるとは言え、明らかに渋滞の主因になっているのに、平然と違法駐車を続けている運送業者を見かけることも少なくありません。そういえば、車を堂々と歩道に乗り上げて、道を塞いでいる光景を見ることもありますね。 今週の出来事を思い出しただけでも、個人の感情や欲求を優先するあまり、社会のルールから逸脱してしまっているケースが目立ってきているように思えます。ルールを踏み外しても、それを自覚できればまだ良いのですが、最近ではそれすらできない人が多くなっているような気がします。自他ともに、個人と社会のバランスを養っていくことの大切さを改めて考えさせられます。 (常川)
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