朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-06/07/03)

 

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7月3日号(第222号)


 身近なビジネス 
「ジーコのマネジメント3」
 1次リーグ1分2敗、日本代表のワールドカップは終わりました。勝敗以上に悔しさが残るのは、日本のサッカー史上最も優秀な資質を持った選手が何人もそろっていたにもかかわらず、個々の選手の奮闘を90分間通じてひとつにまとめ続けることが出来なかったことでしょう。永年サッカーを見続けていた人の気持ちは単なる強豪との実力差以上に落ち込んでいました。メンタルコントロールの弱さをあからさまにした緒戦の敗れ方は、代表の試合では久しぶりだったからです。  
 色々な批判がメディアにも登場していますが、私はジーコが監督としてサッカーをわかっていなかったのではなく、伝える言葉が足りなかったのではないかと思っています。ジーコのマネジメントは、偉大なる選手という権威を活かしたリーダーシップに特色がありました。彼の言うことは信頼に値すると選手が感じ取れるという意味で、です。そして、4年間を通じ少しずつ、選手自らが主体的に考えた上での自由という、日本人が苦手な戦略も浸透してきたかに見えました。しかし、プレーヤーとして試合をコントロールしてきた世界有数の経験を持つジーコに見えていた(であろう)サッカーが、選手のすべてに正確に伝わり共有できていれば、個々としての力量は対戦国よりやや劣っていたとしても、戦いぶりはもう少し違っていたのではないでしょうか。  
 経営もサッカーも、マネジメントの特徴は自分では現場に立てないことです。人々を石垣のように組み上げて個の力より大きな力を発揮させられるのが組織の長所ですが、自分の頭の中にあることを、自分とは違った経験や考え方を持つ各メンバーに巧く伝えなければ、行動を起こしてもらえません。今回の大会でなぜシュートを打たなかったのか、なぜあそこで足が動かなくなったのかと本当に悔しい思いを感じているのはサポーターより選手でしょう。しかしそれ以上に悔しい切ない思いを抱いているのはジーコ監督なのではないでしょうか。なぜ、伝わらなかったのだと。   
 キックやトラップと同じく、人に何かを伝えるためには技術が必要です。また、体を寄せてくる敵の意図を読まなくては打てない本番のシュートと同じく、人は自分とは違う経験と考え方を持っていることを、しっかり感じとれることが必要です。本物の負けず嫌いジーコのことですから、今回の経験を活かし選手に自分に見えているものを伝える技術を磨いていくことでしょう。現在ビジネス企画学科で1年生が取り組んでいるカレンダーコンテストは、商品を企画製作するする過程でお互いの頭の中の違いを実感し、伝える技術の必要性を感じてもらうことを目標の一つとしています。 (岩崎)

 パソコンで遊ぼう 
「リコメンド」
 インターネットの通販サイトなどで最近良く目にするようになったサービスです。英語では「recommend」と書きますが、お勧めする、推薦するという意味です。
 インターネット通販大手の「アマゾン」に会員登録をして、ホームページにアクセスすると「こんにちは田村さん。本のおすすめがあります」と表示され、アマゾンおすすめの本が表示される仕組みになっています。また、欲しい本を検索すると、「あわせて買いたい」や「この本を買った人はこんな本も買っています」といった様に関連する書籍が表示され、1500円を超えると送料が無料になることもあって、ついもう一冊追加で買ってしまうということになってしまいます。
 ユーザの購買履歴や、あらかじめ登録してもらった顧客情報などをもとに「リコメンド」する商品を表示するもので、企業にとっては顧客の商品購買率を高められると急速に普及が進んでいるサービスですが、通販でどれだけ売上げアップに貢献できるのでしょうか。  インターネットでは最新のサービスかもしれませんが、旧来の商店街が強みとしていた販売方式がこのリコメンドサービスだったと思います。昔のすし屋のおやじは客の好みを覚えて、今日のお勧めはこのネタだよと声をかけ、おやじからこの言葉が出ると常連として認められたというような関係がありました。八百屋のおやじも家族構成や旬の野菜で今日はこんな献立でどうだと声をかけ合う関係がありました。
 現状の回転寿司、スーパーマーケットやコンビニではとても無理なサービスかもしれません。でも今後の高齢化の中で、お客様から感謝されながら一つでもたくさんの商品を買っていただく方法として、対面販売と「リコメンドサービス」の復活が必要だと考えます。 
(田村)

 今週の話題 

「SNSの威力は?」
 
 ネットで人脈づくりをするソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)をご存知だろうか? 簡単に言うと、参加者が互いに友人を紹介しあって、新たな友人関係を広げることを目的に開設されたコミュニティ型のWebサイトである。誰でも自由に参加できるサービスと、「既存の参加者からの招待がないと参加できない」サービスがあり、後者が主流で、無料のものが多い。
 機能としては、自分のプロフィールや写真を公開する機能や、新しくできた友人を登録するアドレス帳、友人に別の友人を紹介する機能、サイト内の友人のみ閲覧できる日記帳、友人間でのメッセージ交換に使う掲示板やカレンダーなどがある。 民間調査会社が行っている最近の調査によると、SNSの利用者はおおよそ2割に達しており、20代に限ってみると、5割を超える結果となっている。会員は、最大手の「mixi」を筆頭に急激に増えている。
 先日、「mixi」の「マーケティング」コミュニティの登録者が7,000名を突破したということで、コミュニティのオフ会が開催された。私は、登録者ではなかったが、友人に誘われるままに講演会と懇親会に参加してみた。
  同じビジネスや趣味に関心のあるもの同士がコミュニケーションを図るという仕組みを肌で体験したが、確かに、共通するものが存在するため、話題もかみ合い、お互いを理解しやすい。しかも、友人・知人を介して広がるネットワークゆえに、利用者としては比較的安心感をもって参加できる。   
 このように規模拡大が進むSNSにおいては、広告効果という観点からも注目が集まっているが、広告媒体としての評価はどうであろうか? 少なくとも、「口コミ」という点においては、一定の効果は期待できそうだ。単なる情報の書き込みに比べれば、説得力、信憑性で勝っている。また、マスメディアで取り上げられない情報であっても、広く行きわたって影響力を及ぼす可能性が高い。したがって、一瞬のうちにヒットして消えていくというよりは、草の根的な息の長い効果を生むと考えられる。  
 じわじわ浸透していく効果に期待がかかるソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)と、一瞬で広がるマスメディアをどう組み合わせて活用していくのか、広告する側の試行錯誤がしばらく続く。   (中畑)

 


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