朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-06/08/14)

 

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8月14日号(第228号)


 身近なビジネス 
「人気の落とし穴」
 サッカーワールドカップの日本代表、勝てない巨人、亀田選手のボクシング世界タイトルマッチ、スタジオジブリのゲド戦記・・・ 最近、期待はずれのスポーツや映画が相次いでいるのは、偶然でしょうか。  
 私たちがお金を払ってコンサートや映画、スポーツを観戦するのは、そこで予期せぬ感動や一体感を味わえるからです。一度その経験をすると、再度その感覚を味わいたいと繰り返し会場に足を運ぶようになります。矢沢永吉のコンサートには、矢沢から元気をもらいたい元やんちゃのおやじさんが30年に渡って押しかけ続けています。
 僕自身ちょうど仕事に行き詰まっていた時期に見た97年のフランスワールドカップ出場をかけたジョホールバルでのアジア第3位決定戦では、最後まであきらめない気概をもらいました。最後の最後でアメリカ大会への出場を逃した93年のドーハの試合でさえも、全力を尽くしそこまでたどり着いた日本代表の行動に自分自身の襟を正したくなりました。ジブリの「紅の豚」は落ち込むたびに何度も見てせりふまで覚えています。
  しかし、決して個々の技量が低かったわけではないにもかわらず今回のワールドカップ日本代表を「恥ずかしい」と感じたのは、他国の代表に比べ準備や覚悟が出来ていないことが素人にも読みとれたからです。亀田選手の試合では、より多くの人が判定に対し同じ気持ちを抱かれたと思います。
 もちろん一番恥じているのは、端から見ている僕たちではなく選手自身でしょう。中には立ち直れない選手もいるでしょう。そもそもコンサートでも野球の試合でも、好きな人はいつでも満たされるわけではないことを知っています。何回かに一回とてつもない感動を味わえるからこそ通い続けるのです。それがわかっていても最近満たされない気持ちになるのは、ビジネスが巨大化した結果、未成熟なコンテントでも新商品として売り出すため、テレビやメディアを通じて事前の期待感の演出が過剰になっているためでしょう。
残念なのは、長い目で見てスポーツや文化そのものが衰えてしまうことです。過去にもラグビー、バレーボール、日本映画など、メディアの過剰な期待感演出と実力のアンバランス、あるいはコンテントの粗製濫造で本来のファンを失った歴史があります。これは選手にとっても、ファンにとっても、コンテントをマーケティングによってビジネスに変えるメディアにとっても望ましいことではありません。
 グローバル化でファンの目が肥えた今、世界レベルに達していない中堅や若手をあたかもスーパースターのように扱うことは、今ある貯金(コンテント)に満足してそれを目新しい商品(新鮮組)として安売りし消費してしまうことです。将来も永続できるよう実力を高め続ける適切な投資(トレーニング)にも貯金を振り向けるバランスが、文化にとっても、経営にとっても、個人にとっても最重要。美人、イケメン、人気者、お金持ちの学生は特に注意が必要です。     (岩崎)

 パソコンで遊ぼう 
「英テロ計画」
 英国発で米国へ向かう旅客機の爆発テロ計画をロンドン警視庁が事前摘発したとのニュースが全世界を駆けめぐりました。詳細は捜査中ですが、テロ容疑者が液体の爆発物を使用する計画であった疑いがもたれたために、飲み物や化粧品などのあらゆる液体の機内持ち込みが禁止されると共に、パソコンやiPodなどの携帯音楽プレーヤなどの機内持ち込みも禁止されました。  
 これは、液体の爆発物はX線検査などによる爆発物検査をかいくぐるためとされていますが、代表的な液体爆発物であるニトログリセリンの場合、ペットボトルに入れるとお茶やジュースと見分けが付きません。しかし、爆発物としての安定性は低く、振動などの衝撃や温度変化などで爆発してしまう危険性がある反面、目的のタイミングで爆発させることは簡単ではありません。爆発させるためには条件にあった電気的な刺激が必要といわれ、そのために、パソコンやiPodなどの電子機器が必要となり、この様な機内持ち込み禁止処置がとられたわけです。  
 それにしても、今回の摘発ができたことは驚異的なことだと思います。しかし、報道を見ていくと素直に喜べないと思うのは私だけでしょうか。英国は007のジェームス・ボンドの様なフィクションではなく諜報機関を持っている国です。1年以上に及ぶ内偵捜査が行われ、電話やE-mailを含めて容疑者たちの行動が監視され、今回の摘発に結びついたわけです。一般市民の中に潜む悪意を持ったテロリストを見つけ出すために支払われる代償は小さくはないのです。
 英国は安全を確保するために、プライバシー遵守を超えた処置がとられたと考えます。日本は安全のためにこれまでの国民的合意を持つことができるのか、そのための議論が必要であり、その上で国際的なテロ対策への合流が必要となります。     (田村)

 今週の話題 

「WBA世界戦」
 
 会場の横浜アリーナで観戦したファンも、テレビの前で声援を送った視聴者も、ましてや、チャンピオンベルトを手にした本人も、負けたと思った試合。プロボクシングWBA世界ライトフライ級王座決定戦の判定を巡って、マスコミをはじめ、巷で物議を醸している。   素質に恵まれ、実力も備わってきた亀田興毅選手にとっては、チャンピオンになったとはいえ、何とも不運な勝ち方だったと言わざるを得ない。とはいえ、チャンピオンになった以上、ボクシング界を代表する立場を認識しなくてはならなくなった。  
 話題が父親の教育方針にまで及んでいるテレビはいかがなものかと思うが、本人の試合前のパフォーマンスは別として、彼の言動には批判的な声も多い。テレビで報道される部分だけを見て、彼を評することは避けたいが、こうした一連の報道を目の前にして、改めて考えさせられるものがある。
 何かことが起きれば、その人の日頃の言動に及ぶということだ。きちんとした挨拶ができるか、礼儀正しい態度で振舞えるか、社会人として最低限身につけていなければならない振る舞いが大事だと言うことがよくわかる。  
 「世界戦」は、平均視聴率42.4%(ビデオリサーチ、関東地区調べ)と、ここ10年以上のプロボクシング中継では極めて異例な数字を弾き出した。19歳の若者にとっては、それだけ注目されて、戸惑いさえあるかもしれない。しかしながら、敢えて願望を言うならば、視聴率競争に走るマスコミに翻弄されることなく、世界チャンピオンとして子供たちのお手本となるような姿勢を示してほしい。そして、強くなればなるほど、偉くなればなるほど、自分を戒めて、常に謙虚でいてほしい。  
 そして、我々も挨拶、礼儀作法、マナーなど、わが身を振り返って教訓とすべきところは日頃から気をつけていたい。  
 同じ年代の大学生諸君は、亀田興毅選手の言動をどう評価するだろうか?  (中畑)


 


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