朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-06/09/04)

 

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9月4日号(第231号)


 身近なビジネス 
「集中力」
 大垣の優良企業を訪ねるため、ある方の車に同乗させていただきました。会社の電話番号をカーナビに入力すると、自動的に住所が検索され、道順の案内が始まります。自動車の運転をやめて5年ほどの間の変化に驚きながら、「すごく便利ですね。」と話題にすると、 「かえって不便なこともあります。」との返事です。カーナビに頼っているため、同じ場所に何度行っても道順を覚えられない。カーナビがついていない車は運転できなくなったというのです。そういえば、家内の運転で助手席に座って何回も通った地元の病院まで、一人で運転した時には迷ったことを思い出しました。
 地図を頼りに運転するときは、まず大筋の道筋とその方向を頭に入れ、曲がるべき交差点の特徴を地図から探って、運転している間中、サインを見落とさないようある種の緊張感を持続しています。その結果曲がりたい交差点の特徴が映像としてなんとなく長く記憶に残るようです。その交差点に差しかかかると「確かココだったな。」という感覚がわいてきます。助手席やカーナビでは身につかない感覚です。緊張感の持続は、人の記憶力を増進させるようです。
 緊張感というとややつらく感じますが、好奇心や興味を持ったことにも同じような効果があり、小さな違いを記憶することができます。僕は大学時代に突然クラシック音楽にハマりました。それまでの家庭環境が音楽とは程遠かったにもかかわらず、多くの曲のメロディーを、作曲家を、演奏者を、演奏スタイルを覚えるともなくそらんじてしまいました。たとえば、つまらない会議でもベートーベンの交響曲を一曲思い出すと、頭の中で3 0分は音楽が鳴っていて便利です。
 好奇心なら誰にでもあるのですが、カーナビと同じように余りにも便利に好奇心が満たされると、違いがわかる記憶力にまでつながりません。これが聴きたいと思って、大学時代お金を貯めて買ったレコードの音楽は今でも覚えています。しかし、色々なバリエーションを増やそうと、社会人になってまとめて大人買いしたCDの曲は、聴けば思い出しますがそらんじることはできません。
 時間がかかっても、すぐには満たされなくても、興味のあることに集中して取り組むことが、将来を豊かにする違いがわかるタネを僕たちの中に育んでくれます。今、この一番おいしい部分が、どんどん個人から離れ、企業に吸収され、カーナビのような商品として提供されています。モノだけではない幸せを手に入れるためには、意識して自分の興味に取り組み続ける集中力を高める訓練が必要な時代なのかもしれません。生きるために体を使っていた昔の人には不要であったフィットネスが現代人に求められるように。 
(岩崎)

 パソコンで遊ぼう 
「ネットは儲かる?」
本屋さんに行くと「ネットで儲ける○○」という本がたくさん売られています。私のゼミでもネット通販を題材にして起業シミュレーションに取り組んでいますが、サーバーのレンタル、楽天市場への出店などいくつかの方法を検討していますが、送料、代引き手数料などを入れると安さを売りにすることは難しく、利益を出すことは本当に難しいです。
 ネット通販は、在庫を持ち、代金徴収などのシステムが必要ですからリスクのある事業です。その様な中で、素人がリスク無しにネットで儲ける方法として「アフェリエイト」と呼ばれる方法が急成長しています。アフェリエイトとは、たとえば私が運営するWebサイトやブログで特定の商品の宣伝をします。その宣伝を見た一般ユーザーが商品を購入すると、私はその商品価格の数%のリベートを受け取ることができるというものです。ですから、在庫・配送・決済などのリスクは一切無しで儲かるというものですが、本当に儲かっている人はどのくらいいるのでしょうか?
 アフェリエイトで儲かるためには、独創的な内容、たくさんの情報量、情報更新頻度の高さが必要条件で、地道な努力が不可欠であることは明白です。 アフェリエイトの収入は、販売代理手数料という感じで、自分で商品の価格を決めることはできません。ところが最近、オリジナル商品を企画して、販売価格を決めて販売するのに自分では、在庫は持たない、発送はしない、代金回収もしないという商売が日本にも登場しました。数年前からアメリカで広がり始めたもので「Drop Shipping(ドロップシッピング)」と呼ばれるものです。
 ドロップシッピングは、仲介業者がいて、商品の在庫・発送・代金回収を一括でしてくれます。たとえば、オリジナルデザインのTシャツを販売するサイトを作る場合、自分ですることはTシャツにプリントするデザインを作って仲介業者に登録します。仲介業者が提示する、白地Tシャツの代金、プリント代、手数料が卸値ということになりますから、その金額に儲けをのせて、販売代金を決め、写真を付けてサイトで販売を始めるという流れになります。仲介業者が限られているため現在はTシャツやマグカップなどの商品に限られていますが、ドンキホーテ関連会社が仲介業者参入という話しもあり、商品の多様性が出てくればおもしろいと思います。ドロップシッピングの進展を注目したいと思います。
 アフェリエイトに関して詳しくはアマゾンをご覧ください。   (田村)

 今週の話題 

「24時間テレビ」
 
 毎年、晩夏の恒例となった感のある某テレビ局の24時間テレビが、今年も放送されました。番組全体の平均視聴率は、過去29年の中で2番目という高さだったそうですが、私自身はこの結果に何となく違和感を覚えています。あまり熱心に見ていたわけではないのですが、番組全体の雰囲気は昔ながらで、タレントが変わった以外、目新しいものが何もなかったためです。確かにチャンネルは合わせたけれど、特に真剣に見るでもなく、「ただテレビが付いていた」というのが状態です。「もう飽きた」という気持ちが強く感じられました。その際たるものが、100kmマラソンでした。  
 恐らく「頑張って走っている姿を放送することで、視聴者にも勇気を伝えよう」という意図なのでしょうが、私は中継で彼らが「走っている」姿を一度も見ませんでした。目にしたのは、腕時計をちらちら見ながら「歩いている」姿だけでした。放送時間内にゴールすることも大切なのでしょうが、正直、もっと「走っている」姿を見たかったという感想を持ちました。例年通り、目標と行動がちぐはぐで、何のためにこのマラソンをやっているんだろう、このマラソンによって何が視聴者に残ったんだろう、と思いました。  
 また、不思議なことに、過去このマラソンのゴールが放送終了時間を大きく外してなされたことは、ほとんどなかったと記憶しています。また、途中棄権したランナーもこれまでにいないのではないでしょうか。そう考えると、はじめは「凄い!」と思っていた100kmマラソンも、「どうせ放送時間ぎりぎりまでには完走するんだろうな」という筋が読めて、インパクトが薄れてきます。  
 どれだけ多くの視聴者が私と同じような違和感を覚えたかはわかりません。数字の上では今年も好調でしたが、評価の質が変わっていないとは限りません。もし私のような視聴者が増えているとすれば、来年は心配です。手遅れにならないように好調なときほど、違和感のような「兆し」を見逃さないように注意すべきです。そういえば、かつてドル箱だったプロ野球中継で苦労しているのも同じ局だったような・・・。    (常川)


 


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