朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-06/09/11)
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「就職状況」
昨年以来、日本経済は本格的回復基調に入り、雇用情勢は一転して人材不足の様相を呈し、企業の人材確保が深刻化してきた中で、本年度の新卒者に対する就職環境も、より改善方向にあるようです。 有効求人倍率全国一の愛知県では1.96倍(全国平均で1.08倍)と1992年の好調時とほぼ同じ水準まで回復してきているようですが、そのような環境下にあって本年度の求人活動は例年になく長引く状況にあります。先日、名古屋国際会議場で企業と学校との交流会が開催されましたが、そのときに求人枠が充足できていない企業が70%以上もあり、就職戦線終盤のこの時期においてまだ懸命に採用活動おこなわれている実態が浮き彫りになり、求職者優位の状況に就職担当者としては大変喜ばしい限りです。 とはいえ単に受給関係の論理では片づけられないのが就職でしょう。いくら人材不足とはいえ、“応募者すべてを採用する”というわけにはいきません。やはり企業は利潤追求が最大の目的ですが、それを実現する上で、人間、とりわけ人材の果す役割が最も重要なことに異論のないところです。このため企業は採用する社員がどれだけ会社に役立ち、より大きな利潤をもたらしてくれるかをあらゆる観点から必死に見極めようとしています。 たとえ人手不足になろうとも企業としては不適格者を曲げてでも採用することはあり得ないことです。 先日、インターンシップ引き受け先のIT企業を学生といっしょに挨拶訪問してきました。経営者から話を伺う中で、中小企業が重視する人材を採用する基準は「知識・能力」に非ず、何よりも「元気・やる気・根気」といった人間性優先に変わりつつあることを実感させられ、今後の就職指導に生かすべきと痛感しているところです。 (大山)
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今週の話題 |
「冥王星が惑星から除外」
昔から惑星は9個あり、太陽に近い順に「水金地火木土天海冥」と教えられ、天文学の常識になっていました。ところがプラハで開かれた国際天文学連合の総会で、太陽系惑星9個から一番外側の冥王星を除外し、水星から海王星までの8個とする定義の決議案を、出席者の賛成多数で可決しました。 従来は惑星の厳密な定義はありませんでしたが、今回太陽系の惑星の定義が次の3っの条件を満たすものと定められました。①太陽の周りを回り、②十分大きな質量を持つので、自己重力が個体に働く他の種々の力を上回って重力平衡形状(ほとんど球形の形)を有し、③その軌道近くでは他の天体を掃き散らしてしまい、それだけが際立って目立つようになった天体。 これにより1930年の発見以来、惑星とされてきた冥王星が③の条件を満たさず、太陽系の惑星から除外されました。そもそも冥王星が惑星であるかどうかは最近始まった問題ではなく、発見直後からいろいろ議論があったところです。それは、他の惑星と異なる点がいくつもあったからです。他の惑星がほとんど同一平面上でほぼ円軌道を描いているのに対し、冥王星は17度も傾いた軌道を持ち、円軌道からのずれも大きく、軌道の一部は海王星軌道の内側まで入り込んでいます。又、望遠鏡など天体観測技術が進歩し、冥王星が発見当時の想像とは異なり、月よりも小さいことが判明。さらに冥王星よりも大きな天体も見つかり、惑星の数を9個から12個に増やす案が最初に提案され、反対意見が続出して、最終案として冥王星の惑星除外が決定されました。 天文学者の多数決によって慣れ親しんだ「常識」が、変わることに違和感を覚えましたが、科学の進歩とは「天動説」が「地動説」に変わったように、常識を覆すことにあるかもしれません。 (亀井)
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