朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-06/10/30)
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「携帯電話業界の動向」
10月24日、携帯電話番号はそのままで他社のサービスに乗換えることが可能なMNP制度がスタートしました。テレビのニュース番組でも利用者の反応を取り上げていましたが、早速変更しようという人、もう少し様子をみて考えようという人、面倒だからやらないという人と反応は様々でした。また、変更を考えている人にその理由を尋ねると、「友人・家族が利用している会社だから・・」、「料金が安くなりそうだから・・」という回答が大半でした。この利用者の反応から見ても、携帯電話各社の提供するサービスのうち機能的な面について利用者はそれほど違いを感じていないことが窺えます。携帯電話各社にとっては既存の顧客を繋ぎとめ、新規顧客を引き込んでいくための戦略が必要となりますが、とりあえずは「料金競争」が前面に出てきそうな状況です。ソフトバンクは、自社の顧客間の通話料金が無料(実際には定額の利用料が必要)という看板を高々と掲げました。さらに携帯メールの利用料についても同様のサービスを提供するとの追加発表も行っています。孫社長は他社が値下げをすればソフトバンクはそれに対して競争できる値下げを行うと明言しています。利用料が下がることは利用者にとっては有り難いことではありますが、各社が値下げ競争に走った場合、当然のことながら利益率の低下、企業体質の弱体化に繋がって安定したサービス提供が行えなくなる危険性も孕んでいます。このような懸念が働いたのでしょうか、発表当日の携帯電話各社の株価は値下がりをしました。しばらくは、各社の動きに注目していきたいと思います。 (妹尾)
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今週の話題 |
「ファイターズが日本一に」
日本シリーズは、北海道日本ハムファイターズの4勝1敗で終了しました。前身の東映フライヤーズ時代から数えて44年ぶり2回目の日本一です。 優勝が決定した5戦目は、ダルビッシュ投手・岡島投手・マイケル中村投手のリレーで中日打線を1点に封じ込めました。先発のダルビッシュ投手は2年目、中継ぎで活躍した岡島投手は移籍1年目です。抑えのマイケル中村投手も、アメリカでのプロ経験はありますが、登録の関係上ドラフト指名を行った2年目の選手です。MVPを獲得した稲葉選手も、セントラルリーグからパシフィックリーグという珍しいFA移籍によって入団した2年目の選手です。勝因として、このようなトレードやドラフトの成功が挙げられます。 この成功の裏には、編成部やスカウトの眼力に加えて、新入団の選手が力を出しやすいチームの雰囲気もあるようです。この雰囲気と、3年前の本拠地移転は大きく関係しています。本拠地の移転という大きな環境変化に対応していくプロセスで培われた選手同士の連帯感やチームワークは、試合振りやコメントから伺うことができます。 ラグビーの名監督であった大西鐵之祐は、こう語っています。「ラグビーとは人間と人間とが全人格の優劣を競うスポーツである。しかも、十五の人格が形成する一つの新しい超人格的チームが十五の結集された力にある何ものかが加わって闘う時、初めてそこに相手にまさる力が生まれるのである」と。この文章はファイターズにも当てはまりそうです。 勝敗とは、戦力の足し算によって決まるものではないことを改めて教えてくれた日本シリーズであり、今季のプロ野球でした。ファイターズの戦いは、11月9日からのアジアシリーズへと続きます。昨年度の千葉ロッテマリーンズに続く優勝が期待されます。 (林)
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