朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-06/12/18)

 

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12月18日号(第246号)


 身近なビジネス 
「貸出金利の引き下げ」
 12月13日、改正・貸出金業規制法が成立しました。3年後をめどに出資法の上限金利を利息制限法(15%~20%)まで引き下げるというものです。
 日本では中高年の自殺者が引き続き高水準で推移しています。この多くは、過剰債務による経済的な破綻が原因です。これを防ぐために、サラ金などによる過剰な貸し付け、利息制限法を越える金利、過剰な取立てなどの問題について今回いろいろな規制が行われました。
 しかし、本当の問題はサラ金の対応より将来破綻することを理解できず、過剰債務を抱える債務者にあります。目先のことしか考えられず簡単にお金を借りてしまうのです。
 こういった人たちを考えると、「自己責任」、「個人の自由」というだけではすまないことが社会に多くあると思います。もし、自殺することが自己責任だとすればあまりに悲しすぎます。人間は弱いところをもっています。こういった弱さを克服するには、自分の状況をきちんと自覚できるような人間を育てるととともに、規制をかけ他人による積極的な関与が行える仕組みを作ることも必要だと思います。
 12月15日には教育基本法の改正法案が成立しました。法案の賛否についてはいろいろ意見があると思いますが、反対する教育関係者も多くいる中で強行的に法律が成立したことは残念に思います。道徳教育も重要だと思いますが、何よりも自分の力で前向きにきちんと生きていける人間、必要に応じて他人の手助けを受けられる人間を育てることが重要なのではないかと思います。    (村橋)

 パソコンで遊ぼう 
「Winny判決」

 ファイル共有ソフト「Winny」の開発者で、元東京大学大学院助手の金子勇氏に対して、著作権法違反ほう助の罪で罰金150万円の有罪判決が言い渡されました。
 ファイルを複数のユーザが共有するためにはサーバを設置し、そのサーバに「共有フォルダ」を設定するのが一般的です。それに対して、Winnyは「サーバ」を使用せずに、P2Pと呼ばれる手法でユーザのパソコン同士を相互接続する形でファイルを共有するもので、技術的には、サーバに依存しないためサーバ故障などでシステム全体が機能停止に陥ることが回避されるメリットを持ちますが、逆に一旦システムが稼働を開始すると止めることも管理することもできなくなってしまうデメリットも持っています。
 また、Winnyではユーザ同士が持っているファイルのリストがバケツリレーの様に回覧され、そのリストから欲しいファイルを指定することで入手できる仕組みになっています。
 そのファイルは誰が所有しているものなのか、どのような経路で自分のパソコンに転送されたのかは誰も解らない仕組みになっています。この誰から誰にファイルが渡されたのかが解らない匿名性から、映画やゲームソフトの様な著作権が確定しているファイルの流通に使われても逮捕されないと思われていた理由でした。
 京都府警ハイテク犯罪対策室を中心とした部隊によって、Winnyユーザであっても、著作権保護に違反してファイルを流通させた2人が特定され逮捕されました。金子氏はこの2人の犯罪をほう助した罪で今回の有罪判決となったのです。
 Winnyに関する著作権保護法違反裁判だけでなく、ANTINNY(アンティニー)と呼ばれるWinnyを介して感染するウイルスが急激に拡大し、企業や役所、そして自衛隊員かも情報流出が続出して社会問題になっています。金子氏の有罪判決によってインターネットを使った新技術開発に悪影響をあたえると異議をとなえる学者もいますが、インターネットというメディアに携わる人間は、社会的影響を十分考慮し責任を持って行動することが必要であると考えます。今となっては結果論ですがWinnyのようなソフトには有効期限を設け一定期間で使用できなくなるなど、社会的な影響が明確になった時点で後戻りできる対策を講じておく必要があったのではないかと私は考えるのですが、皆さんはどう思いますか。
(田村)

 今週の話題 

「顧客満足度No.1」
 
 先月、J.D.パワー アジア・パシフィックは、全国9地域の携帯ユーザーを対象に、携帯のサービスや端末に対する満足度を調べるアンケート調査の結果を発表した。その中で、auは、地域別の総合満足度ランキングで、9地域すべてにおいて1位となった。9地域すべてで他社を上回ったのは今回が初めてである。
最近、この「顧客満足度」という言葉を耳にすることも多くなった。auのテレビコマーショルでは、仲間由紀恵がカメラに向かって「顧客満足度NO.1」を訴え、「お客様満足度主義で行こう!『Customer Satisfaction』」というメッセージを発信している。
 なぜ、今、「顧客満足度」なのであろうか?
 1990年代前半に「CSブーム」が起きたが、この時の顧客満足度は「顧客志向」、「顧客第一主義」の1つのスローガン的な位置付けであった。当時は、経営理念的な側面があった感がするが、今、消費者が十分な情報と判断力を持つ時代にあっては、「顧客満足」は、真に顧客が商品・サービスを継続的に利用し続けるかどうかといった消費者の選択に直接的に影響するものとして捉えられる。すなわち、選ばれるものと選ばれないものが歴然と存在する中で、「いかにリピート率を上げられるか」、「ブランドスイッチをどう防ぐか」といった消費者マーケティングに直結する。  
 リピートするかしないかは、「顧客満足」の「満足」に限って議論できない。顧客が、利用を継続するかしないかの大きなファクターとしては、「期待」の方が重要である。「満足であり、期待通りであった」というよりは、「満足であり、期待以上であった」というほうが、顧客の満足は高い。また、少々の不満なら、人はむしろ自己正当化をはかる(同化作用)ため、あまり不満は口にしない。  
 どの程度の「期待」を持たせるかは、微妙に難しい点もあるが、常に「期待」を継続させること、すなわち、「顧客への新たな提案」を欠かさないことが重要である。auにしても、積極果敢な新しい分野への様々な取り組みは、そうした「期待」を十分上げている。「期待値の測定」こそ、「顧客満足」の有効な指標となるにちがいない。   (中畑)


 


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