朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-07/01/15)

 

コラムに関するご意見はこちらへ→
1月15日号(第250号)


 身近なビジネス 
「品質の信頼」
 年末自宅の固定電話の調子が悪くなりました。もう10年も使っているので寿命だろうと修理をあきらめ、近くの家電量販店でかなり割安になっていた製品に買い換えました。支払いの前に「メーカー保証が1年ついていますが、代金の3%で5年保証にのびます。いかがされますか。」と聞かれたのですが、うちの奥さんはキッパリ「結構です。」と断っていました。帰りの道々彼女が言うには、電気製品は100円ショップじゃないのだから5年ぐらい壊れなくて当然じゃないか、それを有償で5年保証に伸ばせると言われてもサービスとは思えないそうです。  確かに最近の家電製品は高性能ですが昔に比べ寿命が短いようです。先日15年使った電子レンジを買い換えた時、配送の人が、「昔の電化製品は長持ちしましたね。今の製品は多機能でその結果不具合も発生しやすく寿命は短いですよ。」と話していました。  ○○タイマーという言葉もあります。○○メーカーの製品は、保証期間が切れた直後に故障することが多い、きっと製品寿命をその時期に合わせ、次の買い換えを促しているのに違いないという都市伝説です。いくら販売目的でもそこまでやる会社はなかろうと思っていたら、3年前同時期に別々に買った某メーカー無線LANのルーターが3台ほとんど同時に壊れました。思わず伝説の信者になりそうでした。
 モノには寿命がありますが、その寿命は使い方、維持、修理によって変わります。使い方、維持には所有者の時間=人件費、修理には修理費用がかかります。寿命がくるまでの期間のこれらのコストを買った値段に加え、1年あたりいくらになるかを計算しないとモノの本当の値段(安いか高いか)はわからないことになります。
 そういう面倒くさいことは企業の会計ではやるけれど、個人の買い物ではあまりないのでは、と思う人はビジネスで成功できません。空前の利益をあげるトヨタや日本車メーカーの車が売れ続けているのは、「日本車は故障しない=本当の値段が安くつく。」という評判が行き渡っているため、海外では中古車でも高く転売できるためなのです。
 商品でもサービスでも人でも、品質の信頼という評価が確立すると、中長期的に大きな価値をうみだします。目先の利益を追って品質を過度に落とすことはより大きな損失を生み出す、このことを忘れるとその企業は淘汰されていきます。品質を意識していた結果80年も続いてきたであろう不二家さんは、そのことを忘れてしまった高い代償を支払わなければならないでしょう。そもそも日本の食品に賞味期限が入るようになった由来は、品質の信頼を得るためであったのに。    (岩崎)

 パソコンで遊ぼう 
「ICタグの活用が急加速」
 年新たに見た初夢を思い出しました。新しい年はICチップを組み込んだカードやタグによって社会システムや顧客へのサービスが劇的に変わるとの夢物語です。  
 現実に昨年末から年初にかけて、ICタグを利用した新しいシステムやサービスが行われ始めたという情報が紙面を賑わせました。年末には、日本電気が部品の納品トレイに無線タグを装着して、読み取り装置を使って百個余りの部品の情報を短時間にしかも高精度で読み取る自動システムを開発したという紹介があり、また、建物の建設や土木工事に使われるコンクリートの内部にICタグを埋め込み、読み取り装置をかざすだけで製造履歴や品質情報を読み取ることができるシステムがセメントメーカーと研究機関と共同開発されたという記事のほか、今年に入って、日立製作所が工場内の配線とそれに接続される機器側の両方にICタグを装着して工場建設やリニューアルするときの接続間違いを検証できるようにするなど、いろいろな応用が紹介されています。  
 これらの技術はどちらかといえば業務面での利用が先行して進められてきましたが、最近では市民生活の中に利用範囲が広がりはじめました。身近なところで、近年、問題になっている子供の安全確保のために、無線ICタグを利用して子供の登下校や現在位置確認をおこなうシステムや、フィットネスクラブなどの会員カードと兼用して運動履歴や体重、血圧値など個人の健康状態を記録させて運動を行うときの種類や量の管理を行ったり、健康管理に利用できるなど、個人向けのいろいろな利用法がこれから広がるでしょう。  
 ICタグはこれからどこまで広がるのか、興味は尽きませんが、初夢の中で世界に誇るトヨタの生産方式(カンバン方式)がICタグによってペーパーレス化し、カンバン方式の看板が消えたとき、トヨタのカンバン方式はどこへいくのか、少々心配になりました。 (大山)

 今週の話題 

「トヨタの2007年の動向」
 
 2007年も3週目になりますと、正月気分も抜けますが、今年は亥年ということで「猪突猛進」といきたいところです。しかし、自分の年齢を考えますと、転んで怪我をしないように、慎重に一歩一歩前進したいと思っています。  
 さて、新年を迎えトヨタ自動車の渡辺社長が年頭所感として、本年の抱負と取り組みを述べていますので、概要を紹介します。  
 渡辺社長は世界規模での競争の中で「質の向上なくして成長なし」との考えを、さらに貫いていくことが、大変重要だと考えています。そのためにもトヨタは「環境、安全、エネルギー」を中心とする技術開発はもちろんのこと、「品質、コスト競争力、人材育成」に対して、しっかりと取り組む「モノづくりの王道を歩み続ける会社」でなければならない、そして「活力と品格に満ちた会社」でありたいと考えています。このような考えのもと、本年を、将来の飛躍に向けた「より磐石な足元を築く年」と位置付け、各種プロジェクトに取り組んでいくと渡辺社長は言っています。生産面では、春には、富士重工業の米国工場でカムリの生産が始まります。年末には、いよいよロシアの新工場が稼動します。また、タイ、中国でも、それぞれ新工場が立ち上がる予定です。研究開発ではハイブリッド車を「環境問題の解決に貢献できるコア技術」と位置付け、「ハイブリッド技術の進化をリードする」との気概を持って開発に取り組みたい。  
 さいごに、すべてのステークホルダーの皆様への感謝の気持ちをかみしめ、お客様や社会に安心と喜びを、お届けできるよう、心を込めてモノづくりに励んでまいりたい。  
 以上がトヨタの渡辺社長の年頭所感の概要です。  
 トヨタグループの2007年計画は販売934万台(前年比106%)、生産942万台(前年比104%)です。この計画が達成されればGM(ゼネラルモータース)を抜いて世界一になるでしょう。東海地方の元気を支えるトヨタは、交通アクセスの良い名古屋駅前のミッドランドスクエアへ国内・海外営業部門が引越しして、今年の年初から更にフットワーク良く仕事を始めています。今年もトヨタから目が離せません。    (亀井)

 


戻 る

関連記事

  1. 朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-02/04/15)

  2. 朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-2009/11/2

  3. 朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-08/10/13)

  4. 朝日大学ビジネス企画学科~Webマガジン(News&コラム-11/1/3)

  5. 朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-06/04/24)

  6. 朝日大学ビジネス企画学科~Webマガジン(News&コラム-11/11/07)

  7. 朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-07/07/16)

  8. 朝日大学ビジネス企画学科~Webマガジン(News&コラム-10/10/04)

  9. 朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-07/02/05)

最近の記事