朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-07/10/22)
パソコンで遊ぼう |
「ものづくりの力」
10月2日から5日間、CEATECジャパン2007が千葉県の幕張メッセで開催されました。CEATECジャパンは、情報・家電分野を包含したアジア地域最大の展示会です。今年の家電分野の目玉はやはり薄型テレビジョン受像機です。ソニーは今話題となっている有機ELを、シャープ・日立は厚さ20mm以下の新型液晶を使った製品の展示を行いました。 テレビジョン受像機といえば既に日本の家庭に浸透した目新しさのない商品ですがその中身には年々新しい技術が組み込まれていきます。特に最近は表示部品の薄型化を目指した技術開発が盛んです。「何もテレビをそんなに薄くしなくっても・・」という声も聞こえてきそうですが、薄型表示部品はテレビジョン受像機だけに利用されるわけではありません。薄くすることで、さらにはフレキシビリティー(自由に湾曲させること)を可能にすることで新たな用途が生まれてきます。このような部品の量産技術を高めていくための応用商品として最適なものがテレビジョン受像機・・ということであると私は理解しています。 近年、情報産業分野を中心に自社の工場を持たないで製造は他社に委託する企業の活躍が目立ち、「ものづくり」は古臭いという考えも生まれてきています。確かに成熟しきった商品の多い家電業界で従来の商品を作り続けていれば先細りは確実でしょう。しかし新たな部材・部品の開発と量産に必要な自社独自の製造技術を確立していくことで海外メーカには無いコンセプトを持った商品を生み出すことができます。日本のメーカが得意とする「ものづくりの力」を発揮するチャンスはまだまだある・・私はそう考えています。 (妹尾)
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今週の話題 |
「フェアプレー」
世界ボクシング評議会(WBC)フライ級タイトルマッチ12回戦で、重大な反則行為があったとして、挑戦者の亀田大毅は日本ボクシングコミッション(JBC)から、1年間のライセンス停止処分を下されました。ゴリ押しでセコンドについた父・史郎トレーナーは無期限のセコンドライセンス停止、兄の興毅は厳重戒告処分を受けました。33歳の世界チャンピオン内藤大助に挑戦する18歳の亀田大毅の、WBC世界フライ級タイトルマッチ12回戦は話題豊富でした。チャンピオンの内藤大助は貧しい家庭で育ち、いじめを受けた過去もあります。心身ともに強くなろうと19歳でボクシングを始めました。22歳でプロデビューし、2度の世界挑戦に屈しながら、今年7月に3度目で王座を獲得した類まれな精神力の持ち主の大人のプロボクサーです。一方、挑戦者の亀田大毅は態度が悪くて有名な亀田一家の次男で18歳、世界王座奪取の日本人最年少記録を狙っていました。試合前日の調印式では15歳年下の亀田大毅が「負けたら切腹や」と大言を吐いて、悪役振りを発揮していました。 試合は内藤大助が序盤から着実に有効打を重ね、大差で判定勝ちしました。終始劣勢にたたされた亀田大毅は反則を繰り返し、最終回の12回には内藤を抱え上げて投げる前代未聞の試合でした。 ボクシングはルールを決めてリングの上で殴りあう格闘技です。正々堂々とフェアプレーで戦うから美しいのであり、試合後にお互いに相手をたたえあう姿は見るものを感動させるのです。ルールを無視して戦えば「ガキ の喧嘩」になってしまいます。亀田一家は戦法や技術より、まず先に学ぶべきことがあるのを痛感すべきです。 フェアプレーの精神を忘れたスポーツ選手はただの運動馬鹿になってしまいます。 (亀井)
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