朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-08/06/16)
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「インターネット広告」
テレビ・新聞などへ出される日本の総広告費は長い間約6兆円と大きな変動がなく推移していましたが、2000年に6兆1,102億円という史上最高を記録した後、景気が低迷すると共に5兆円台に低下、景気の回復で2006年に6兆円台に復帰、2007年には7兆191億円と初めて7兆円を越えて史上最高を更新しました。 しかし、その内容は「テレビ・新聞・雑誌・ラジオ」の旧マスコミ4媒体の地盤低下は顕著でテレビが2兆円台を割り、新聞も1兆円台を割ってしまいました。この中で、インターネット広告の伸びは顕著で、2007年の売上げは6,000億円を越え、雑誌の広告費4,585億円を抜き去り、新聞の9,500億円に迫る勢いです。 2005年3月のコラム「もう、来てしまいました」で、インターネットの広告費がラジオの広告費を抜いたことを取り上げましたが、当時の1,814億円から見て急成長ぶりには驚いてしまいます。インターネット広告が他の媒体と異なる一番大きな特長は、テレビ・新聞などの従来メディアはCMや広告を出しても、多分見てくれただろうという推測でしか効果を見ることができませんでした。インターネット広告の場合、見たという「インプレッション」だけでなく、マウスのボタンをクリックしたという「レスポンス」を具体的な数で知ることができます。このことがスポンサーにとって新鮮な感触を与えたのだと思います。しかし、この「クリック数」を求めるあまり、ホームページ上のバナー広告は過激化し、クリックを促進する強烈なキャッチで溢れかえっています。 興味深いことに、強いインパクトに対して人間は初め大きな反応を示すのですが、その強いインパクトが連続すると急激に興味を失うだけでなく、無視するという傾向が現れ始めるのです。クールと言う言葉で表されるかっこ良さや、心に共感を与え印象に残る広告は表面的には決して強いインパクトを持っていないということが広告表現の醍醐味です。 生まれて間もないインターネット広告が、今後どの様に新しい手法を開発していくのか注目していきたいと思います。 (田村)
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今週の話題 |
「右脳と左脳」
6月14日(土)、2008年度第1回Open Campusがあり、「今日、遂に解明されます! 君は 『右脳タイプ or 左脳タイプ』」と題して体験授業を担当しました。そこで、今回はその授業内容から「右脳と左脳」について紹介します。 地球が、気象学上「北半球と南半球」に分かれているように、大脳は機能上「右半球と左半球」に分かれています。その機能の違いは次のようです。
・ 右脳:音楽脳とも呼ばれ、イメージや感覚に優れた脳です。経験などから総合的に物事を判断します。また、直感的(ひらめき)による行動も右脳の仕業とも言われています。このようなタイプの人を右脳タイプ、また、アナログタイプと呼んでいます。芸術に優れた人に多く見うけられます。 ・ 左脳:言語脳とも呼ばれ(言語中枢は左半球にしかない)言葉を司っています。文字を覚えたり、記号を理解したり、論理的に物事を判断することに優れています。しっかり分析して行動する際に活躍する脳です。このようなタイプの人を左脳タイプ、また、デジタルタイプと呼んでいます。数学者や物理学者の多くはこのタイプです。楽天イーグルスの野村監督もこのタイプだと思います。
このようなタイプのチェック方法はいろいろありますが、今回の体験授業では20問の質問による簡便な手法を用いました(興味がある方は山本までお申し出ください)。 で、「このタイプの違いが何なんだ?」ということですが、物理学者や論理的な思考が必要な職種の場合は左脳を活用することによりうまく仕事を進めることができます。一方、芸術家のような無から何かを生み出すクリエイティブな職業の方は右脳を活用したほうがより活躍できるはずです。 さて、現代社会では、右脳タイプの人に比較して左脳タイプもしくは中間的なタイプの人が多いと言われています。このためかどうかは分かりませんが、近年、書店では「右脳トレーニング」、「右脳を鍛えよう」などといった本が並んでいるのをご覧になったことはありませんか(さすがに「左脳をトレーニングしよう」なんていう本は見たことがありません)。これは、世の中が新しい試みへの挑戦、新しいものを作り出すことができる人材を求めているという一つの形かもしれません。あるいは、経験を元に総合的に判断し企画、運営、行動できる人材を求めているからなのかもしれません。「右脳タイプになれ!」とは言いません。「右脳を活用できるヒト」になることはできそうです。トレーニングしてみませんか? (山本)
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