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前回③から続く~
Windows Vistaを使いこなす特集、Vistaを少しでも高速化したいという学生の願いをかなえるための使いこなしテクニック第4回目です。
前回は「Aero(エアロ)」を使用しながら「無駄な視覚効果をOFFにする」ことでVistaパソコンの反応を早くするテクニックを紹介しました。
今回はVistaの電源投入時の立ち上がり、つまりシャットダウンした状態からWordなどのアプリケーションソフトが使用可能になるまでの時間を短縮することに焦点をしぼってレポートしたいと思います。
マイクロソフトのホームページには、
Windows XPとVistaを比較するページが有って、絶対的にVistaが優れていて高速であると書かれています。USBメモリーなどのフラシュメモリーをVistaパソコンに装着することで新機能であるReadyBoostを使用し、アプリケーションソフトが立ち上あがる時間を短縮できるそうで、Vista SP1(サービスパック1)をインストールすることにより、より効果を発揮できると書かれています。
ReadyBoost による効果を確認するために、HPやPanasonicなど3種類のVistaプリインストールのパソコンを使用し、5種類のメーカーや容量の異なるUSBメモリーを使ってテストを行いました。パソコンのOSはVista SP1に更新したのは当然です。
さあ、これでテストを行うのですが、Vistaの場合には「SuperFetch」と呼ばれる学習機能を持ったメモリー管理機能がユーザーの操作パターンに従ってメインメモリーを管理するために、組あわせ毎に単純に立ち上がりのスピードを測ればよいというわけにはいかないというのです。
そこで、Word、Excel、Windows Mailのアプリケーションソフトを使用順序と作成するデータなどを決めて、各々の組あわせで同条件になる様に考慮してテストを行ったのですが、明確にReadyBoostによる高速化を確認することはできなかったのです。 そこで、雑誌やインターネットの記事からReadyBoost機能による高速化の記事を探したのですが、その結果メインメモリー256MBのパソコンに1GBのUSBメモリーを使用した時に高速化の効果が出たという記事を見つけることができました。
Microsoftのホームページでも書かれている例もメインメモリー256MBのパソコンだけです。現在Vistaプリインストールパソコンとして販売されているパソコンのほとんどはメインメモリーに1GB装着されていますから、高速化できる条件に合わずReadyBoost機能による高速化効果は期待できないと私は思っています。マイクロソフト社はどの様な条件で効果があるのかを公表し、ユーザーが誤解する表現は避ける責任があると思います。
もし、ReadyBoostによって高速化できたという方は、どの様な条件でできたのか是非私に教えてください。 ~次回に続く~ (田村)
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