朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-09/2/9)

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2月9日号(第358号)


 身近なビジネス 
「カンジヨイ人」
 40年前「団塊の世代」というヒット小説がありました。団塊(ダンカイ)とは固まりの意味で、1947年から49年のベビーブーム時代に生まれた人(現在60歳から62歳の人)を指します。1976年に当時20代後半だったその世代が日本の制度の中で、30代、40代、50代とどのような矛盾や悩みに直面することになるかを小説化したもので同世代に強烈な印象を残し当時の流行語となりました。著者は、社会や歴史や科学の知識と洞察から現在のリストラや高齢化の問題を正確に言い当てていたため、現在でも時々使われる言葉です。
 今から10年ほど前、仕事ができて50歳前半で出世した団塊世代の大手会社副社長さんが幹部社員を集めてオバマ大統領のように所信を述べていました。「景気悪化で当社はこれから大変な危機に直面するだろう。しかし、我々ダンコンの世代は、今までと同じく団結してこの危機を乗り越え・・・。」  
 大学出であることがちょっと自慢で、ちょっとHだった副社長は、「団塊の世代」がヒットした前後は海外で仕事をしており耳からこの言葉を聞く機会がなかったのでしょう。その後も副社長はたびたびダンコンの世代と言い続けたのですが、誰も副社長に正確な読みを教えず、「ダンコンさん」が彼のあだ名になってしまったのです。副社長は「団塊の世代」の作者のように見識も教養もあり先を読める人でした。読み違いや知らないことが、彼の価値を落とすわけでは決してないのに、部下は彼の話を割り引いて聞くようになったのです。会社にとっても本人にとってもあまりにつまらない傷です。
 有り余る長所を持つ彼は、「素直に人にものを尋ねる」ことだけは苦手でした。若い時は誰かがそれは間違いだとただしてくれますが、歳をとりエラくなると、人にものを尋ねない限りは、家族以外は誰も教えてくれなくなります。  
 大学での勉強は、漢字検定に合格したり知識を覚えたりすることではありません。若さの特権を活かし、読み間違いや思慮の浅さを周囲にチェックしてもらうことで身につく質問力を養うことが勉強です。そして、明るく「なるほど知りませんでした。ありがとうございます。」とお礼を言いましょう。それが習い性になれば、歳をとっても素直に人に物を尋ねることができるカンジヨイ人になれます。
 先日愛知県の会社を立て直した大学の同級生と飲んで、学生時代の彼を思い出しました。色々な同級生の話をじっくり聞きながら、他の業界の話を「それ知らないけど教えてくれない?」と何でも質問してくるのです。しかも聞き方が自然体で、聞かれた人も周囲も嫌な気がしません。多くの岐阜の優良企業にインタビューしてきましたが、社長さんは予想と違ってワンマンのカンジワルイ人ではなくカンジヨイ人が多いのは事実です。 
(岩崎)

 パソコンで遊ぼう 
「地域の景気動向」
 
 新聞・テレビのニュースでは自動車・電機大手各社の赤字決算が伝えられています。世界的な不況の中、日本の景気がどこまで悪くなるのか・・先が読めない状況に陥っています。私たちが住んでいる中部地区はこれまで自動車産業の好調に支えられ、求人率も全国平均を上回る数字を確保してきました。
 しかし、核となる自動車産業の低迷はこの地域の産業全体に大きく影響を与え始めています。先日も施設工事を事業としている地域企業の社長さんとお話をする機会があったのですが、既に昨年の夏あたりから工事を中止する客先が増え、自社でも早期に一部の工場を閉鎖、従業員を減らす対策を行ってきたとのことでした。つまり大手のメーカーは昨年の夏時点で現在の状況をある程度予測、下請け企業へは発注が減ることを通告し、下請け企業も工場の拡張を取りやめる等の対応を始めていたということです。
 このようにすばやい対応を行った企業は当面苦しい状況が続くとしても生き残っていける可能性を持っています。しかし判断を誤った企業、あるいは対応をとりたくてもとれない企業には「倒産」という最悪の結果も待っているのです。私の身の回りでもいくつかの倒産事例がありましたが、そのほとんどは不動産・建設業、外車販売業、宝石販売業といった高額の商品を扱う事業者さんでした。高額の商品在庫を抱えながら支払いに当てるための現金が不足してしまったための倒産でしょう。
 この先まだまだこのような事例がでてくるのではないか・・・と気がかりです。1月19日の本コラムで、「競売物件」について書きましたが、その後いろいろと調べていると、岐阜地方裁判所管内では「不売」(入札者なし)となる物件が多く見受けられます。不動産事業者さんも即売できる魅力的な物件以外には簡単に手を出さなくなってきたということでしょうか。厳しい状況の中それぞれの企業が生き残りをかけて対応策を模索しています。   (妹尾)

 今週の話題 

「大学生の失敗」
 「大学生の本分は、大いに失敗することである」といわれることがある。しかし、失敗もいくつかのタイプに分類でき、自分を成長させる望ましい失敗と、するべきではない失敗とがある。主な失敗のタイプとして、次の三つが挙げられる。  

 a. そもそも禁止されていることを行ったことによる咎め。(違法行為)  
 b. なすべきことを為さなかったために起こる不都合。(不作為による失敗)  
 c. 積極的な挑戦による結果としての失敗。(挑戦による失敗)

 最近、大麻による大学生の逮捕される事件が相次いでいる。これはaの違法行為の例で、大学生でも、当然してはならない失敗である。今の大学生に多いのが、bの不作為の失敗である。「少年老い易く學成り難し」の言葉にもあるように、不作為による失敗は、人生を無為に過ごすことへの恐怖心を鈍化させ自己の成長を阻害するものであり、青春の大切な時間を過ごす大学生が懼れるべき失敗である。約束や期限を守らない、自分のことを他人任せにする、参加すべき行事に欠席する等、今の大学生には、いかにもこの不作為の失敗が多く目につく。
 一方、挑戦による失敗を見かけることはまれである。ビジネスマンや研究者の交流会に同席を希望した学生が、その席で、将来への期待をこめた質問を受けたが、含意を読めずに回答をしてしまった姿を残念に思ったことがある。しかし、これはcの挑戦による失敗といえ、好感が持てる。
 いずれにしても、失敗したことに気づかなければ、失敗の経験は活かされない。学生生活でいかに積極的に挑戦し、その失敗に気づくかが、大学生の勝負どころであると考える。   (横井)


 


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