朝日大学ビジネス企画学科~Webマガジン(News&コラム-10/03/22)
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「野球と草取り」 <スポーツマネジメンコース>
私の子供の頃「巨人の星」(1960年代)と言う巨人軍のエースを目指し、それを叶えるというストーリーのアニメーションがありました。ある回の放送で、主人公の星飛雄馬(投手)のライバルの一人であった左門豊作という打者の話があり、彼の素晴らしいバッティングを支えたのはグラウンドでの草取りだったという話がありました。現代のような整備されたグラウンドが無い時代だったので、練習の大半をグラウンドに生えた草取りや石拾いに費やしなければならなかったのです。それが手首や上半身の筋力トレーニングになっていたという涙涙の物語です。実は、私自身も中学、高校時代にはサッカーの練習の前に石拾いやボールが普通に転がるようにグラウンドをまずは平らにすることからさせられました。毎日石拾いしても、スライディングタックルをすれば必ず太ももの外側には擦過傷(通称「ビフテキ」と呼んでいました)ができ、瘡蓋(かさぶた)になるまではズボンにベトベトと引っ付き、なかなか治らなかった思い出があります。擦過傷ができにくい芝生の上でサッカーができたのは、全国大会、日本リーグ、国際試合に出場する一流選手のみでした。今のように小学生でも芝生の上でサッカーをするなんて考えられませんでした。 さて、毎朝出勤してまず目に飛び込んでくるのが野球場です。そこから、シーズンを前を最後の調整に汗を流している選手たちのプレイする姿が見えます。いよいよ、冬場のトレーニングの成果を発揮する春の大会が始まることを知らせてくれる風景です。他の多くのクラブも野球部同様、準備万端でシーズンを迎えようとしていることでしょう。それにしても、目の前に広がる野球場は素晴らしい施設です。整備された内野、人工芝の外野、改修前には無かった外野フェンス、ベンチ、夜間照明(内野だけですが)・・・。野球部だけではありません。本学体育会12種目のほとんどがこのように整備された専用施設でトレーニングできる環境にあります。是非とも頑張ってより高い目標に向かって成果を挙げてもらいたいものです。 と言うことで、スポーツに限らず何かをするためには、その作業やイベントがしやすい最適な環境を整えることが大切です。本コースの皆さんは、提供された素晴らしい環境でプレイヤーとして頑張っていると思いますが、そんなフィールドを提供してくれた関係者への感謝の気持ちと、施設を大切に扱う気持ちを忘れないで欲しいと思います。技術の向上は整備された環境から生まれ、イレギュラーするようなグラウンドからは生まれないと思います。環境の整備に最善の努力をお願いしたいと思います。 ところで、最後になりますが、環境が整いすぎたために恵まれない環境の中で努力してきた大先輩たちが得た、技術以外の何かを拾い忘れているような気がします。 皆で一緒に探しませんか? ~探すお手伝いします(本コース教員一同)~ (山本)
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