朝日大学ビジネス企画学科~Webマガジン(News&コラム-12/04/30)

 
4月30日号(第526号)


   
「名プロ」
 先日、「友人の名刺を作成し交流を図ること」を目的としたワークショップ形式の授業(名プロ:名刺プロジェクト)が行われました。
 授業では、名刺デザイン、交換の仕方・マナー、御礼状の書き方などを一通り学習。学生の皆さんは、一足先に社会への第一歩を踏み出すことができたと思います。  (藤野)

   
「顧客満足①」       <消費者心理コース>
  満員の通勤電車で運良く座れたものの隣人が居眠りをしており、揺れに伴ってこちらに寄り掛かってくる。寄り掛かられると圧迫されて疲れるので、肩を微かに動かす。いったんは元に戻るが1分も経たないうちにまた倒れてくる。これが何度も繰り返されれば、イライラも募る。せっかく座れたのに気が散って、本にも集中できない。普段、よく目にする光景だ。同じ状況でも、寄り掛かられた者が平常心でいられる場合もある。それは、その隣人が知り合いの場合だ。家族や恋人、友人など、関係が深い相手ほど肩に掛かる重さは気にならなくなる。どちらも身体に負担が続く状況は同じだ。何が寄り掛かられる者の感情を分けているのか。それは、言うまでもなく認知や理解の程度だ。それらが深いほど相手に対する許容範囲は広くなる。信頼や友好などのポジティブな感情が、嫌悪やイライラなどのネガティブな感情を上回るのだ。この状態における感情残高は、通産で明らかにプラスとなっている。人間関係を良好に保ち、ポジティブな感情を喚起するには、互いの認知や理解を深めておくことが有効だ。すなわちコミュニケーション力が、スムースな関係構築に向けた重要ポイントになる。  
 相手の許容範囲を広げる方法は、認知を深めることに限らず、もうひとつある。寄り掛かられる苦痛を金銭で相殺する方法だ。日常的にはあり得ないが、寄り掛かられる代償として、隣人から千円が差し出された場合の応対はどうか。嫌な気分が心底にあったとしても、金銭を受け取っていれば、ある程度までなら仕方ないと割り切ることができるだろう。結果的に許容範囲は広がっている。もちろん、金額の多少によってその広がり方には差が生じる。この場合は、相手に信頼や友好など持っていないから、ネガティブな感情を抑えるのはポジティブな感情ではない。感情と金銭で均衡を保っているのだ。苦痛な時間に耐えるマイナス分を金銭的な価値に換算して相殺している。感情ではなく価値の比較だ。ただし、価値は感じ方の問題である。評価対象が同じでも、それぞれによって価値の感じ方は異なる。寄り掛かられて感じるマイナスの価値に対して、千円が充分だと感じる人もいれば、少ないと感じる人もいる。千円で充分だと感じた人でも、想定以上に寄り掛かられる時間が長かったり、負荷が重かったりすれば、次第にイライラ感が盛り返してくるだろう。感情を価値に換算して補完する方法は、脆く崩れやすい。
 他人と関わり合う際には、感情で応じる場合もあれば、価値で応じる場合もある。どちらも客観的には同じように見えるが、潜在的な心情や関係の脆さには大きな違いがある。事前認知がなければ価値で応じざるを得ないと考えがちだが、意識すれば擬似的に感情で応じることもできるだろう。ビジネスでも大抵は、初めての顧客は見知らぬ他人である。高い顧客満足を獲得するために応用しやすい事例だ。    (常川)

 


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