朝日大学ビジネス企画学科~Webマガジン(News&コラム-12/06/11)

 
6月11日号(第532号)


   
「特別講演」
 6月6日(水)、15時より本学講義室において、元沖縄県知事、元参議院議員の大田昌秀先生をお招きして特別講演が開催されました。<沖縄県祖国復帰40周年を迎え、「沖縄戦の残したもの」「沖縄の戦後の歩み」「沖縄の今と未来」を考える>と題した講演で、経営学部・法学部1・2年生と教職員の700余名が受講しました。
 本学は、沖縄県出身の学生数が全学部で150名を超えていますが、出身者は勿論のこと、全ての学生がこの特別講演を聴くことにより、沖縄県の置かれた状況を把握することができました。殊に、憲法9条が示す平和の重みについて学生たちが真剣に聴き入る姿が印象的でした。
 「沖縄復帰40年」を迎えてもなお、沖縄と本土という呼び方の中に感じられる心理的な隔たりと、未だに本土の一部になりえていない疎外感が訴えられていると思いました。 
(長屋) 

   
「顧客満足③」       <消費者心理コース>
  ~前回から続く
 ある企業の市場における勢力を測る指標のひとつにマーケットシェアがある。市場でどのくらいの占有率を持つのかを把握して、各企業の勢いを知る。シェアは売上や利益などの金額で測定される場合もあれば、販売数や契約数などの数量で測定される場合もある。競合より安価な製品を扱うなら数量で測ったほうが有利だ。逆に高価な製品なら金額で測ったほうが有利だ。少し極端な事例、100万円の腕時計を月に3個売るA社と、5千円の腕時計を月に200個売るB社の事例で考えてみよう。金額ベースで測定すると、300万円(A社):100万円(B社)でA社が勝る。数量ベースで測定すると、3個(A社):200個(B社)でB社が圧倒している。どちらの企業に勢いがあると判断すれば良いのか?   ここで素朴な疑問が浮かぶ。そもそもこれだけ性格が異なる製品を扱う企業を比較することに意味はあるのだろうか。このような疑問が思い浮かぶ背景には、先に計算したマーケットシェアが企業目線をベースにしていることがある。扱う製品が同じだから、比較の土俵も同じでいいだろうという考えだ。ここにおいては、顧客視点は全く無視されている。同じ製品だからと言っても、5千円の腕時計と100万円の腕時計を購入する顧客の目的や気持ち、生活スタイルなどは全く異なるはずだ。5千円なら衝動買いもあり得るが、100万円はまずあり得ない。特別な日に一生ものの腕時計を購入しようとする人にとっては、5千円の製品は対象外だ。顧客は両者の比較を行わない。100万円の腕時計なら、むしろ指輪などのアクセサリーと比較するほうが実態に則している。だから見かけの数字だけでは、勢いの優劣は比較できない。  
 そもそもビジネスの勢いは、ターゲット顧客からの支持によって形成されるものだ。先のA社は販売個数ではB社に全く敵わないが、そのことによって勢いがないと判断することはできない。特別な日に高級品を購入しようとする顧客のうち、何人がA社を候補として思い浮かべるのか?そして、そのうちの何人がA社の腕時計に好感を持っているのか?このような視点のほうがビジネスの勢いを測定する指標としては大切だ。マーケティングの世界では、前者をマインドシェア、後者をハートシェアと呼ぶ。いずれも顧客を起点としたシェアの測定手法だ。顧客が企業に対して親近感や好意を抱くほど高まる指標である。いずれも日ごろの顧客満足がキーポイントであることは言うまでもない。  
 別の観点で見れば、マーケットシェアは確かに大切な指標だ。ビジネス活動の成果を測定して、戦略の成否を問うことができる。一方で、未来を占うならマインドシェアやハートシェアを見ることだ。これらの顧客起点のシェアで支持が弱い企業は、現時点で高いマーケットシェアを獲得していても、いずれは衰退してしまうだろう。顧客満足は過去ではなく、未来に向けた欠かせない要素なのである。    (常川)

 


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