朝日大学ビジネス企画学科~Webマガジン(News&コラム-12/11/05)

 
11月5日号(第553号)


 
「アクティブな学習」
 最近のゼミでは、アクティブラーング(意味:能動的な学習)を中心とした授業を進めています。アクティブラーニングとは、教員が学生に一方的に専門を講義するだけではなく、討論・実験・発表会等、学生の能動性を生かした授業を行うことです。今度、ゼミ長を主体に清掃活動による心理的変化(マナー、ルール、思いやりを学ぶ)と題して、駐輪場整理、ゴミ拾いを行いプチ発表会を行う計画です。    (藤野)

   
「素人には・・・」       <消費者心理コース>
  長くひとつの仕事に関わると知識やノウハウを膨大に蓄えられる。それは、客観的には信頼のバックボーンであり、主観的には自信の源泉である。問題が生じた際には、過去の事例を参考に解決策を検討できる。経験に裏打ちされた解決策ならば、安心感も増すだろう。長い経験は知見を深める、との価値観が根底にある。
 しかし、長い経験に加えて、他人から助言を求められる立場に慣れると、注意しても自信過剰になりやすい。理性で対処すべきところを、いつの間にか感情で対処してしまう。他人から反論されるとこうした罠に陥りやすい。指摘者の経験が未熟な場合には、特に感情的になりやすい。自らの経験が否定された気分を感じる。よもや反論などないだろうと想定する状況で指摘されると、「素人に何がわかるのか!」と感情的になる。経験は貴重な資産だが、だからと言って必ずしも正しい解決法であるとは限らない。わかっていても感情的になると、高い場所からはなかなか降りられない。プライドが邪魔をするのだ。冷静かつ論理的な思考で自らの誤りや固定観念に気付けば良いのだが、そうでない場合は思わぬ事態を招きかねない。
 現代マーケティングでは、すべての原点は顧客にあるという考え方が主流になっている。製品を開発する際も、製品を流通させる際も、情報を告知する際も、顧客の立場でメリットとデメリットを考えてみることが大切だ。供給もそれを承知してマーケティング戦略を構築する。だが、自らが扱う製品と顧客の関係性だけを見て課題を解決しようとする。確かに原点は顧客にあるが、視線はどうしても製品と顧客を結ぶラインに集中しがちだ。工場から小売を通して顧客に製品が届けられるまでの流れだ。その流れの中で、顧客視点を考える。マーケティングリサーチでも、多くの質問項目がそのような形で設計されている。一方、顧客から見れば、その製品は自らの生活のほんの一部分に過ぎない。面の中の点だ。だから、供給が考えるほど製品との関係性には執着していない。いつもその製品のことを考えているわけではなく、ちょっとしたきっかけで興味を持ったり、情報を検索したりするだけだ。顧客は製品の玄人ではなく素人だ。  
 市場戦略を考えるマーケッターは、顧客と生産の橋渡し役である。長く経験を積んだマーケッターでも、素人の視点は常に捉えておかねばならない。「素人にはわからない」ではなく、「素人でなければわからない」の観点が大切だ。高い場所は見晴らしが良く居心地は良いが、高すぎて見えないものもある。高くなるほど、どんどん見えなくなるものだ。そして見えなくなったものほど、マーケティング戦略の重要ポイントであることが多い。 
(常川)

 


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