朝日大学ビジネス企画学科~Webマガジン(News&コラム-12/11/19)

 
11月19日号(第555号)


 
「ヒットメーカーに学ぶ!②」
 2週間ほど前になりますが、10月31日には、附属のマーケティング研究所と岐阜県商業教育研究会の共同主催により、「第2回 ヒットメーカーに学ぶ! 商品開発塾」が開催されました。今回は、エステー株式会社の鹿毛康司氏を講師に迎え、「~消臭力 ミゲルくんをヒットさせた宣伝のプロが教える~お客様の心を打つ宣伝の作り方」をテーマにお話いただきました。  
 本商品開発塾には、高校教諭や経営学部教員及びCM制作の講義を受講するビジネス企画学科1年生ら約80名が出席しましたが、「消臭力~♪」の歌 ミゲルくんでおなじみのコマーシャルには、東日本大震災直後の日本を励ましたいという思いが込められていることを知り、興味深く聞き入っていました。また、学生が作成した朝日大学をアピールするCM絵コンテにアドバイスをいただく一幕もありました。
 まさに、日々、現場で考えに考え抜いて戦っているヒットメーカーから直接、話を聞くことは大変大きな刺激になります。こうした取り組みを続けることが、参加者の何らかの「気づき」に繋がることを期待しています。    (中畑)

   
「マネーボール2.0」       <ファイナンシャルコース>
  昨年の今頃ゼミ生を連れて、常識にとらわれずスポーツにデータを活かす大リーグGMをモデルにした映画「マネーボール」を見に行きました。今年4年生になった彼らは野球で岐阜県リーグ優勝、フェンシングでインカレ3連覇、バレーでは本学初のトップリーグ入りとそれぞれ成果をあげてくれました。うれしい限りです。同時にマネーボールのモデルとなったビリー・ビーンは、映画と同じチーム、オークランド・アスレチックスを率いてアメリカンリーグ西地区での6年ぶり15度目の地区優勝を成し遂げました。シーズン半ばで13ゲーム差をつけられながらリーグ戦の最終6試合を全勝し、最後はダルビッシュが加入したテキサス・レインジャーズの4点先制を逆転しての優勝でした。  
 アスレチックスはビリー・ビーンがデータ分析(セイバーメトリックス)に基づく選手発掘で勝ちだしたときと変わらず貧乏球団で、選手の年俸総額は30球団中30位、トップのドジャーズとは11倍の差があります。活躍した選手は年俸が上がるため次のシーズンまでに他の球団に放出し、大リーグで活躍したことのない若い安い選手を集めるチーム作りしかできません。セイバーメトリックスは顕在と思われるかもしれません。しかし、2006年の地区優勝以来去年までは低迷していました  
 ビーンがGMに就任し成功して以来、データ分析は大リーグの他のチームも活用するようになり、今ではどの球団も新人発掘に活用しています。つまり同じデータ分析では、お金持ちチームが選手を集めていくことになります。それがチームの低迷にもつながりました。しかしビーンは常に新しいデータ分析を探っています。現在の選手発掘は、セイバーメトリックスから様々な統計的な手法にビーンの直感を組み合せたものに変化しているようです。さらに大リーグではやりの機動力や小技を活かす戦略に対し、状況で打順を大幅にいれかえどこからでも長打で逆転できる雰囲気を生み出しました。  
 ビーンは貧乏であることを逆手にとってもいます。毎年選手を入れ替えざるを得ない分、自分のデータ分析が効果的かどうかを見直せるのです。その結果効果的な手法だけを残し磨き続けることができます。今年は19人の新人をリーグ戦に起用し、新人投手だけで53勝をあげています。大手球団は有望選手を囲い込むため複数年契約が中心で、活躍した選手もしなかった選手もそうそう動かすことはできません。また普通ファンはスター選手の移籍には不満を持つものです。地元の新聞によるとアスレチックスのファンは毎年選手を入れ替えなくてはいけないことを知っているため、新人を見つけ出す楽しみをチームに感じているようです。新人の活躍だけでなく苦闘もポジティブに応援する風土が生まれ、新人ものびのび実力を発揮できるそうです。これが逆転を生み出す原動力になりました。お金持ち球団にはまねしたくてもまねのできない戦略です。  
 GMとしてビーンの最初の成功はデータ分析という革新的なものでした。それがまねされ反撃されると、反撃されづらい戦略、まねすると相手チームの強みが消えるような戦略、「マネーボール2.0」に進化したのです。かつて経済大国と呼ばれた日本企業に必要なのはこのような戦略を考え、常識に逆らって実行する勇気を持つことです。   (岩崎)

 


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