朝日大学ビジネス企画学科~Webマガジン(News&コラム-2014/3/17)

 
3月17日号(第624号)


 
「卒業式」
 
 今年度も3月12日に卒業式が行われ、多くの学生たちが巣立っていきました。会場前には卒業生が入学したときからの写真がボードで掲示され、学生・教員ともに懐かしく思うのと同時に寂しく感じました。会場にいる全員が長そうで短かった4年間を振り返ったことでしょう。  
 4月からは社会人や、または競技の世界に入る人もいます。それぞれが今までの大学生活で学んだことを糧にしてがんばってほしいと思います。そして、寂しくなった時や成功して報告したくなった時など、遠慮なく大学に顔を見せに来てください。その日を楽しみにしています。 (曽我部)

   
「貸し借りのシーソー」

 

 走るのが苦手だったのに、スポーツに助けられたことが何度かあります。1997年11月16日を覚えている人もいるでしょう。ジョホールバルでサッカー日本代表がフランスワールドカップへの第三代表の切符を手に入れました。日曜深夜にもかかわらず中継の視聴率は約50%を記録し、テレビに向かって叫んだ方も多いはずです。ただ、翌週に山一証券が自主廃業を決めたことを覚えている人は少ないでしょう。当時、連鎖倒産の可能性のある証券会社を再建していた僕は、それから3ヶ月、自分を日本代表にダブらせるように歯を食いしばったことを思い出します。延長戦となっても、最後の笛まであきらめないように。
 日本代表に力をもらった翌年10月、突然J1リーグに所属していた横浜フリューゲルスの横浜マリノスへの吸収合併が発表されました。不況の影響でスポンサーが離れ存続は困難でJリーグは苦渋の決断だったのですが、驚いたサポーターは存続運動を開始します。12月には一口1万円の基金の募集が始まりました。地元のチームでもあり前年倒産の危機を味わった僕は、とても人ごととは思えずすぐ応じました。同じ思いの声を出さないサポーターは大勢いたようで受付開始2週間で7千万円弱を集め、サポーターはJリーグにチームの存続を訴えました。同時に背水の陣を引いたチームは、まるで存続を勝ち取るかのように天皇杯トーナメントを勝ち抜き、正月には優勝を果たしますが、Jリーグの決定は覆らず1月末でその歴史を終えます。ファンは集めた基金をもとに再建協議会を立ち上げ、2月にはJリーグ準会員として横浜FCが誕生し、その後昇格して現在に至っています。
 社会でビジネスをうまく永続させるコツは、取引先との貸し借りのシーソーを円滑に動かすことです。同じように大学と体育会、地元とスポーツクラブの関係も一方的では長続きしません。日韓ワールドカップのスタジアム建設にあわせて自治体の肝いりで創られた二つのチームはこれで明暗を分けました。J1まで行った大分トリニータは地元に力を与えていましたが、大口スポンサーにトラブルが続き、そのスポンサーをよしとしない地元の意見で衰退しました。一方、新潟アルビレックスは、地元の経営者が地域をつなぐ神社のお祭りに変わるものとして積極的に経営に関与するだけでなく、地域を巻き込んだスポーツ活動を広げた結果、現在はシンガポール等での国外姉妹チームを広げています。野球人気の強い岐阜では、サッカーはどちらかといえばマイナーです。しかし、わが町のクラブを持てば、地域の誇りの源泉にもなりますし、仕事での元気をもらうこともできます。FC岐阜は地元財界が今までの累積赤字を肩代わり、新しいスポンサーが運営資金をリードすることによって今年から有名監督、選手を集め、連勝で良いスタートを切りました。彼らへの借りを返したいと思うサポーターやスポンサーが増えると、永続的な岐阜の力の源泉になるかも知れません。 (岩崎)



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