朝日大学ビジネス企画学科~Webマガジン(News&コラム-2014/6/9)

 
6月9日号(第636号)


 
「就職戦線」
 
 20年以上前になりますが、「就職戦線異状なし」という映画がありました(織田裕二さんが主演)。大学生の就職活動を描いたドラマです。バブル景気の余韻を残した映画でもあり、現在の就職活動と異なる点もありますが、学生が葛藤していく姿には変わりがないように思います。  
 現実の大学4年生も就職戦線の最前線にいます。本学では、5月28日に就職フェアを開催するなど、援護射撃・後方支援の態勢は整っています。 
 ところで映画のキャッチコピーは『なりたいものじゃなくて、なれるものを捜し始めたら、もうオトナなんだよ…』でした。なりたいもの、なれるもの(そしてその2つを世の中が求めていること)を両立することが出来れば、最高でしょう。また、そのことを目指すこと自体に意味があると思います。
 4年生には、就職戦線の最前線で頑張ってほしいと思います。苦しいこともあるでしょうが、今が一番のチャンスかもしれません。   (林)

   
「対話の力」

 

 先週、大垣市内と学内で行われた「ネルソンマンデラ民主化20周年記念講演会」でのモハウ・ペコ駐日南アフリカ共和国特命全権大使のお話は迫力が違いました。僕たちのイメージとは違うアフリカ、天文学や建築術、航海術、薬学などが世界で最初に発達していたアフリカが奴隷貿易で衰退し、やっと民主化した国からは多くの資産が当時の支配者によって根こそぎ奪われた今、国を若者の未来を教育と技術で再生する挑戦に協力してほしいというものでした。最後に日本の若者に期待することとして、「豊かさの中での生活を当たり前とせず、世界に関心を持ってもっと議論してほしい。」と話されました。
 議論というと、原発への賛成論、反対論のように、僕たちは何となく喧嘩腰で白黒つける場面を想像しがちです。また、話し合いというと、相手に遠慮しつつうまく丸め込まれないように自分に損がないよううまく誘導するイメージです。昔の日本の田んぼのあぜ道は曲がりくねっていましたが、これは隣り合うお百姓さんがお互い自分の田を広げようと少しずつ時間をかけ削りあった結果でした。日本の話し合いはこれに似て時間切れ引き分けを繰り返して進んでいきます。
 しかし差別の中で苦学して学問を身につけた大使の言う議論は、お互いの主張を声高に主張し声の大きい方や数の多い方が勝つというやり方でも、お互い空気を読みあって相手を刺激しないようにそっと1枚多くクッキーを取るやり方でもないようです。お互いの状況や感情を率直に語り相手の立場に身を置くことにより、問題を解決するのではなく解消していく議論のようです。南アフリカでは、マンデラさんの忍耐によって1994年に民主化が達成されましたが、その後真実和解委員会という形で、積極的に差別、迫害していた人達と差別されていた被害者達との話し合いが持たれ、新しい未来を創り上げるための挑戦に取り組みました。ここでの被害者は人種差別された側だけでなく、差別と戦う政治運動のテロの被害者となった白人も含まれ、その加害者は自らの罪を自主的に語ることによって恩赦が与えられました。被害者には正義の裁きが与えられない不満は残るものの、加害者の立場への理解の糸口が得られ、目を大きく未来に向け手を携えて国を創り上げることにより不安や不満を解消していこうとういう試みです。
 お互いの本音の語りが相互に循環しながら理解や共感を深め、悩みを解消しつつ新しい価値を生み出すという対話の考え方が改めて注目されます。これは便利な世の中で他人との煩わしい接触を避けても生きたいとする最近の風潮と逆行しますが、逆に飛び込めば一人では得られない充足感と悩みの解消が図れるというものです。 南アフリカのように素晴らしい自然、豊富な天然資源があっても、人の生活が豊かになるとは限りません。同様に日本のように飢えない豊かな生活、豊富な消費財やサービスに囲まれていても幸せになれるとは限りません。 対話という人間が本来持つ自然治癒力を発揮し、お互いの力で悩みや苦しみを克服していければと思います。  (岩崎)
 


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