朝日大学ビジネス企画学科~Webマガジン(News&コラム-11/06/20)

 
6月20日号(第481号)


   
「就職イベント」
 6月15日、経営学部・法学部の3年生を対象とした「就職イベント」が実施されました。主な内容は、「就職模擬試験」と「職業適性試験」の2点です。特に模擬試験は、どの企業も1次選考の足切り材料とされ、一定基準以上の成績が求められます。いくら人柄や性格がよくても、1次試験の関門を突破しなければ次のステップに進めません。そのためか、学生の表情も真剣そのものでした!。
 本学では、今後もこうしたイベントが多数行われますので、3年生は積極的に参加、得点アップを図ってもらいたいです。   (藤野)

   
「価格のマジック(3/4)」       < 消費者心理コース>
 ~前回から続く~  
 冒頭で、1万円×80%オフ=2,000円と6千円×70%オフ=1,800円の比較を行い、重視する価格情報によって選択が異なる話題を取り上げました。元値は既成事実を創る基準値の役割を持ち、経営者が割引後の販売を想定したシナリオを想定しているなら、シャツが元値に比する価値を持たないと考えられても仕方ありません。極端に言ってしまえば、もとからシャツには1万円ではなく、2千円の価値しかないのです。この考えでは、価値の基準からは1万円には何の意味もありません。ところが顧客が値札を見れば、嫌でも2種類の価格情報が目に入ってきます。元値と売値です。顧客にとっての価格は、商品の価値を客観的に推察する手掛かりです。良いものは高く、悪いものは安いはずだという根強い固定観念があります。見た目のクオリティが同じくらいの商品が2つあれば、売値が安いほうを選ぶのが合理的な選択ですが、必ずしもそのような結果にはなりません。元値が高いほうが良いものだという固定観念が合理的判断の邪魔をするのです。元値の差額(4千円)に比べて、売値の差額(2百円)はごく僅かです。僅かなコストで、元値の価格差から推察できる高品質の商品が手に入るなら、そちらのほうが得に見えても無理はありません。目前にあるのは、2千円の安物のシャツではなく、もともとの1万円が2千円に割り引かれたシャツです。顧客は絶対額より相対額を重視することもあるのです。1万円のシャツを2千円で手に入れる満足感が、価格の合理性に優ってしまうのです。何でも現在の実力で評価するのがベストですが、どうしても過去の実績や元の枠組みに惑わされてしまいます。
 現時点では意味を持たない過去の価格に惑わされて、経済的な合理性を失ってしまうことを行動経済学では「フレーミング効果」と呼びます(アンカリング効果と捉えることもできますが、ここでは省略します)。お店が値札にシールを重ねて貼るのは、顧客に対するフレーミング効果を期待しての戦略です。家電製品でも、元の価格がわかるように故意に値札を何枚も重ねて貼る光景が見られます。元値に×印を付けて、脇に新価格を表示する方法もあります。こうすることで、顧客は欲しい商品を見つけたときに元々の売値を簡単に確認できます。売値との価格差を計算し、割引額が充分に大きいことに満足して購入するのです。ここでのポイントは、売値の絶対額の検討より、割引額の大きさの検討が重視されている点です。「これだけ割引されているなら、この価格でも仕方ないか。」という正当感をもって自己を納得させるのです。顧客から見た商品の価値は、現在の価格だけでなく、過去の価格に大きく影響を受けているのです。
~次回に続く~     (常川)

 


戻 る

関連記事

  1. 朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-03/09/15)

  2. 朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-05/07/11)

  3. 朝日大学ビジネス企画学科~Webマガジン(News&コラム-12/09/17)

  4. 朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-07/04/23)

  5. 朝日大学ビジネス企画学科~Webマガジン(News&コラム-2013/5/6)

  6. 朝日大学ビジネス企画学科~Webマガジン(News&コラム-2014/12/08)

  7. 朝日大学ビジネス企画学科~Webマガジン(News&コラム-11/05/2)

  8. 朝日大学ビジネス企画学科~Webマガジン(News&コラム-12/1/23)

  9. 朝日大学ビジネス企画学科~Column(コラム-07/11/26)

最近の記事