No.687 リア充のために その2

 

自分にはリア充は手に入らないとあきらめている人、あるいはリア充なんて必要ないと思っている若い人は少なくないようです。40年前女性と話すのが苦手だった僕自身もそのひとりでした。しかし、今ではリア充こそが人生を変える、と自信を持ってお伝えします。

若い頃、結婚が決まった社員寮の先輩に、「なぜ結婚するのか。独身の方が稼いだお金はひとりで使えるし、自由じゃないか。」と大変失礼なホンネをぶつけたことがあります。彼がなんと答えたか思い出せないのですが、その直後とても身近に青い鳥がいたことに気がつきました。彼女と一緒にいると、背伸びせず自分らしさを出せる安堵感がありました。それまでのおつきあいは初恋を除いて、なんだかこうあるべきと気取って交際していたことに気づかされました。結婚するなら苦労した女性、感謝して僕の要望を聞いてくれる。などと痛すぎることも本気で考えていたのですが、さんざん女性を蔑視していた自分を忘れ、いつも一緒にいたいという思いだけで結婚しました。

甘いスタートの結婚生活は、育ってきた生活環境の違いから当たり前の感覚に違いがでたり、理解されていると図に乗って自分勝手が過ぎたりと、度々大げんかを生みました。家族は男性の目的に尽くすのが当然で、家事や子育ては女性任せ、仕事にことよせ家ではわがままな僕が愛想をつかされなかったのは本当にラッキーです。それでも家族の健康や社会生活の困難に一緒に立ち向かい共感して決断してきた実感から、今では彼女が自分よりも大切な自分の分身のようです。彼女がいない人生は今となっては想像もできません。

もちろん共に困難に立ち向かっても解決できるとはかぎりません。それでも悩みが解消したり、理解者がそばにいることで和らいだりするのです。もし人生の苦難にひとりで立ち向かっていたらと思うと、ぞっとします。このような感想は、長年連れ添った多くの夫婦が感じることでしょう。スタジオジブリの鈴木敏夫さんはラジオで、「最近は相手と向き合えとアドバイスする人が多いけど、向き合ったらお互いのあらばかりが見える。同じ方向をくことが円満のコツ。」と助言していました。そうすることで、相手のためにベストな決断は何かを真剣に探している自分が生まれます。もちろん僕の嫌なところも存分に知られていますが、相手も片目をつぶってくれます。

むかしから白馬の騎士やお姫様は決してイケメンや美女やお金持ちとはかぎらず、蛙に姿を変えているものです。よく似た世界観を持つなど、話して安らぐ相手を見過ごしてはいけません。そして、白馬の騎士やお姫様は結ばれてからが現実の物語のスタートです。いかに時間をかけて対話を、経験値を育んでいくかが、リア充の真の幸せだと実感します。 (岩崎)

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