No.697 先輩の選択

 

経営学部のOBがどう就職先を選び、今社会人としてどう生活し、大学時代の何が大切だったかを3年生に向けて話してもらいました。まずは体育会で野球一筋だったOBは、在学中にケガでレギュラーを断念、試合に出られない不満を抱えつつマネージャーとしてチーム運営に回りました。4年になって監督の薦めで専門商社を受験し、社長の人柄と熱意に惹かれて就職しました。入社後、仕事とそれ以外のオンオフがはっきりした社風が自分に合っていたことにはじめて気づきます。特にオフでの年齢に関係ないつきあい方は大学時代想像もできなかったことで、あきらめた野球も趣味として続けられています。学生時代は軽く考えていた失敗の重みを仕事から学び、今では失敗してもすぐ上司に報告し、大事に至る前に対応できる信頼関係が生まれました。それには嫌々取り組んだマネージャーとしての段取りのつけ方が役に立っていることから、学生時代の経験はその時は失敗と思えても無駄にならないと実感しています。

 続いては高卒後学費を貯めるため流通業で働いたのち入学したOBです。大学では1年間はしっかり遊んだ後、語学留学で海外のスラム街をまわるなど学生しかできない経験を積み日本の平和さを実感しました。国内ではスポーツの指導ボランティアに熱心に取り組み、その関係の紹介でメーカーに就職しました。そこでは、総務、工作加工、営業、なんでもこなし、現在は半分独立した形で提案型人事コンサルタントとして法人向けに活動しています。学生時代また社会人としての幅広い経験が、様々なお客様の状況に応じた提案が可能な企画力を育んだようです。学生は企業規模の安定や給料で就職先を考えるより、自分の将来のキャリアのための技量の修得と経験を考えて、就職先を選ぶべきだとアドバイスしてくれました。

最後に登場したのは10年前の就職氷河期に就職し、現在は通販業の商品企画、バイヤーをやっているOGです。留学生の彼女は幼時の日本在住経験から日本語には自信を持っていましたが、大学時代先生から日本語下手だねと言われ、発奮したそうです。反発がバネとなって英語も学び、不況にもかかわらず希望だったマーケッターの道を切り拓きました。学生時代と一番違うのは、すごく楽しいこと。学生時代の楽しさは自由な時間だけだったが、仕事を通じ世界中の知らない世界を知るのは心が躍り、うまくいった時の達成感も別格と、楽しさの質と深さとがまったく違っていると伝えてくれました。

どの先輩も、自分の大学生活の点と点を結びつけて、満足感の高い就職先に到達しています。先輩が言うように大学生活のすべては無駄にはなりませんが、それは何らかの行動を続けたから。さあ、新学期が始まりました。勉強に、教員との真剣勝負に、クラブに、恋に、明日のための行動の継続、その新しいスタートです。  (岩崎)

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