No.737 やったね!日産

三菱自動車の燃費データ不正が4月20日に報道されて、2000年と2004年にリコール隠し事件を思い出して、「またか」と思われるのは当然で、三度目では今度こそは三菱自動車も終わりだと思った方も多いと思います。

日産自動車の技術者が三菱自動車生産で、日産自動車ブランドで売られている軽自動車の燃費データに疑問を持ち、調べて差異があることを見つけた事がきっかけになって表面化したと報道されました。

 日産自動車は2011年に三菱自動車と共同出資のNMKV社を設立し、軽自動車の企画・開発を始めましたが、その後の2014年日産自動車の株主総会でカルロス・ゴーンCEOは軽自動車を自社生産する意向を表明していたのですがいろいろな事情があって実現できていませんでした。

この様な状況を考えると、今回の出来事の火種は三菱自動車のデータ不正ですが、日産自動車によって仕組まれた筋書きのようにも見え、日産自動車のテレビCMで矢沢永吉が「やっちゃえ日産」と言っていることを実行している様に思えたのは私だけではないようです。

発覚から僅か3週間の5月12日に三菱自動車の発行済み株式の34%を2,370億円で取得して傘下におさめると日産自動車のゴーンCEOと三菱自動車益子会長が共同記者会見を開きましたが、三菱自動車の財務状況は現預金4500億円、有利子負債300億円で極めて資金的には優良といえる状況でひっ迫した状況ではなく、こんなに急ぐ必要はない様に思えるのです。

そうはいえ、三菱自動車の株価は暴落し当初約800円だったものが半値近く下落して安く手に入り、それでいて企業イメージが最悪の事態に落ちない絶妙のタイミングで行われた記者会見なのですが、通常会社が出資して傘下に収めるためには、調査や手続きなどが必要でこんなスピードで進められたのは、ゴーン氏の手腕無くしてはできなかったと思います。

共同記者後にゴーン氏はメディア各社に出演してこれまでの三菱自動車との経緯を説明し、三菱自動車の益子会長との信頼関係を強調し、私の様な疑いを打消すと共に、日産自動車傘下に入るニュースが大きく報道され、燃費データ不正の話題を吹き飛ばしてしまった様に見えます。

世の中ではあまり知られていませんが、日産自動車と三菱自動車の融合はどんどん進んでいたのです。三菱自動車の最高級車は三菱グループ各社のの重役御用達車となることが決まっているのですが、三菱の最高級車「ディグニティ」は日産「シーマ」であり、二番手の「ブラウディア」も日産「フーガ」なのです、もうデボネアではありません。Hanb737b

今や三菱自動車が販売している車種の多くが日産自動車からOEM供給されていて、軽自動車だけでなく両社の融合は進められていたのです、それにしてもゴーン氏は、絶対に実現は無理と言われた2014年の株主総会発言を実質的に実現してしまったのですから凄い人です。 (田村)

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