No.753 スマートフォン用電池

 

 韓国サムスン電子の最新スマートフォン「Galaxy Note7」がバッテリーの充電中に爆発や発火する事故が相次いでいて、発売を中止し250万台のリコールを発表しました。

 また、8月に新千歳空港発のスカイマークの飛行機内で乗客の持っていたスマートフォンを充電していたモバイルバッテリーから煙が出たために引き返して緊急着陸するという事故も発生するなどリチュウムイオン電池事故のニュースが続いています。

 自分が使っているスマートフォンの電池は大丈夫なのか不安に思っている人も多いと思います。ポケットの中で爆発などと想像すると怖くなってしまいます。

 Galaxy Note7の問題は一部製品の中国製バッテリーの製造上の不具合が判明したそうですが、非常に好調な売れ行きだっただけにサムスン電子にとって大きな打撃になるでしょう。

 通常のマンガン乾電池やアルカリ乾電池では、爆発や発火という事故は聞いたことがありませんが、長期間乾電池を入れたままにした時に有害な液漏れのために端子が腐食して使えなくなってしまうことが時々あります。

 充電可能な電池には、ニッカド電池、ニッケル水素電池、リチュウムイオン電池などがありますが、今ではほとんど使われなくなったニッカド電池にはカドミウムという人体に有害な金属が使われているので、分解したりすることは非常に危険です。ニッケル水素電池の場合は水素が爆発の危険性を持ちます。最近リチュウムイオン電池が小型ながら大容量で継ぎ足し充電によるメモリー効果が無いことなどのメリットのために高価ですが急速に普及が進んでいます。

 リチュウムは水に含まれる酸素と反応して燃えるため、電解質に水は使えず、可燃性の有機溶剤が使われます。完全に密閉されたリチュウムイオン電池は通常の使用では発火や爆発は起こりえません。しかし、通常より過大に充電してしまう「過充電」の状況下では電池の温度が高くなり、化学反応も活発化するために発火・爆発につながるのです。

 しっかりした製造上の品質管理が行われ、電池に内蔵された保護回路が充電中の電流や温度管理を行ってくれていれば安全に使うことができるのですが、Galaxyのケースを見てもリチュウムイオン電池の製造には高度な品質管理が必要であり、スマートフォン純正以外の急速充電器や外出途中にスマートフォンを継ぎ足し充電するモバイルバッテリーと呼ばれる商品についても同様に信頼性の高いメーカーのものを選択してください。

 充電池だけでなく、通常の乾電池も含んで電池は決して安全で無害なエネルギー源ではないことを意識して使用する必要があります。使い終わった電池の処理は必ず自治体の指示に従って適切に廃棄する必要があります。決して普通ゴミといっしょに捨てないでください。 (田村)

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