No.832 学部のモットー

 

ご入学おめでとうございます。いよいよ大学での生活が始まります。朝日大学経営学部のモットーは、「ノートをとろう、メモしよう。そして自分で考えよう。」です。なぜこんなモットーなのか、まずご説明しましょう。

大学ではエビデンス=証拠を重視し、そこから行動の原則を見つけるところです。証拠となるデータによれば、高校まで優等生だった人が大学や社会でうまくいくかというと、そうでもありません。変だな、と思ったあなたは有望です。みな試験で偏差値の高い大学を目指すのは優等生としてその後の成功を求めるためですから、その前提が間違っているのなら何をやればよいか解らなくなります。

基本的に優等生は社会や人の集まりを変革するより、その中で改善していくタイプです。漁師の村を考えてみましょう。魚が捕れている間は、優等生は計画を立て仲間の調整を図り優秀です。しかし、もし魚が捕れなくなったら? 優等生は何とか魚を捕ろうと工夫を凝らすでしょうが、ひょっとすると魚は温暖化でいなくなったのかも知れません。もしそうなら、村全体で別の生業、農業や鍛冶屋、あるいは航海術を活かした商業などをはじめなくてはいけません。しかし、優等生は優秀ですからその危険を冒しません。

言ってみれば、優等生は常識によって周囲の期待に応える良いリーダーになれますが、いざというときの偉大なリーダーにはなれません。明治の武士階級や大企業を辞め自分で仕事を始めた人が失敗しやすいのはこのためです。有名大学を出ても起業家に向いているとは限りません。

スティーブ・ジョブズが劣等生だったのは有名な話です。決められたことを覚えるのは苦手でしたし、プログラムの能力も低かったといいます。それどころか傲慢で非誠実、度々支離滅裂、たぶん高校の内申書では先生が困って、「自分の意見を主張できる、学習面も努力していた」なんて書きそうな人です。彼は他人の発明を見てどんな未来に結びつくか見通す長所がありましたが、洞察力を評価する学校システムはありません。

優等生でも劣等生でも、成功に近づく人が共通にやっている習慣があります。自分を知っていることと、そういう自分に合った環境を選ぶことです。ドラッカーは、「何かをすることに決めたならば、何を期待するかをただちに書きとめておく。九か月後、一年後に、その期待と実際の結果を照合する。」ことを勧めています。つまりノートをとる、メモするということです。すると自分でも驚くような本当の強み、弱みが見えてきます。親や先生の評価と同じとは限りません。よく自分で考え強みをさらに伸ばす事が、「フィードバック分析」です。自分だけでなく各科目を知る(=学ぶ)事も同じ考え方が応用できます。

ノートの取り方は高校までの板書とは違いますし、考え方も違います。今年から方眼ノートを皆さんに配り基礎演習で使い方を取りあげます。是非学部のモットーを忘れず、本当の自分と、強みを伸ばす学びの領域を大学で見つけ出してください。 (岩崎)

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