テーマ:コラム

 突然東京の友人からメールが入り岐阜に行きたいといってきました。友人は働き盛りの50歳代に仕事上のストレスのために心臓病と大動脈瘤という命に係わる大病を患ってしまいました。友人曰く、悪運が強くこの世に戻されてから、自然の中を歩きたいという欲求がとても強くなったと言います。自然の中を歩くとストレスを取り、免疫力を回復させるともいわれ体が求めているのかもしれません。

 前回岐阜に来た時は、飛騨小坂の滝巡りをしたのですが、とても良かったといってくれました。今回は乗鞍に行こうということになり、乗鞍山麓五色が原のツアーへの参加も検討したのですが、8時間もの長時間山道を歩く自信がないというので、乗鞍山麓五色が原の案内人もされている中屋さんに相談したところ、そういう人でも負担を掛けずに大自然を満喫できる場所を案内してくださると言ってもらいました。

 友人と私のスケジュールを調整すると7月11~12日の土日しかありません。平湯の宿を予約したのはよいのですが、台風が3つも並んで日本に接近しています、梅雨時にこの様な状態になると大災害の危険も心配されました。 

Hanb694b しかし、日頃の行いとしか言いようがないのですが、台風が梅雨前線を吹き飛ばし、地元の人でもなかなか巡り合えないほどの上天気で、迷わず乗鞍岳に行くことに決めました。

 乗鞍山頂の畳平駐車場からちょっと登ると穂高や槍ヶ岳が手に取るように見渡すことができます、まったく靄も霧も無いために距離感がおかしく、手を伸ばすと届きそうに錯覚してしまいそうになりました。7月の初夏でもたくさんの雪渓が残っていて、さわやかで心地よい風が吹き気温15度と山歩きには絶好のコンデションでした。 

Hanb694c 標高約3,000メートルの高地まで自動車で登ることができる場所は、日本で唯一乗鞍岳だけです。シャトルバスに乗る前にポテトチップの袋を買うのはお約束で、気圧の変化で畳平に着くと風船のようにパンパンに膨れ上がり子供たちは大喜びします、ぜひ試してみてください。

 乗鞍岳スカイラインは、1941年(昭和16年)戦争後期に、旧陸軍航空本部が飛行機用エンジン開発のための高地実験場を建設するための軍用道路がもとになっています。作Hanb694dられた背景は別にしても、友人のように体にハンディがある人でも気軽に来ることができて大自然を満喫できる貴重な場所です。

 その上、今回はベテランの乗鞍案内人にガイドをお願いしたので、ただ歩いていると見逃してしまう、「コマクサ」もここに咲いているよと案内人の小椋さんが教えてくれます。

Hanb694e養分が少なく他の植物が育てない高山でも花を咲かせることから高山植物の女王と呼ばれる「コマクサ」は種から花を咲かせるまで7年もかかるのだそうです。頑張って一生懸命やっと咲いた高山植物の花たちは本当に大切にしなければと思います。

 山頂付近の登山道周辺は、黄色い「ミヤマキンバイ」が一面に咲いていました。ここでも、「ミヤマキンバイ」と花は似ているけれど「ミヤマダイコンソウ」は葉が大きいから見分けがつくよね。本当に勉強になり、楽しい素晴らしい乗鞍岳でした。

 皆さんも機会があれば、是非ガイドツアーを体験してみてはいかがですか。 (田村)

PAGETOP