テーマ:コラム

 最近の赤ちゃんに関する研究、特に脳科学分野は著しい発達を遂げ、赤ちゃんの目が何に注目しているのか、大脳のどの部分の血流量が変化したのかなどの詳細なデータを、赤ちゃんに手術などのストレスを与えることなく採取することが可能になりました。

 生まれたばかりの赤ちゃんは、後天的に学習などによって情報を得ていませんから生まれながらに持っている、先天的な情報(深層心理)だけで行動していると考えられます。

 一例ですが、赤ちゃんがお母さんに抱かれている時に、お母さんの顔を触ってその感触を確かめる様な行動をとることがあります。また、この様な時にただ触るだけでなく、引っ張ったり、叩いたりという行動をとることもあります。心理学では、子どもは心理学の天才、天使と悪魔の両方の心を持っていると言われていましたが、最近では母親がどの程度までは笑っていて、どこまでやると怒り出すのかを試す行動と考えられる様になりました。

 ペットとして飼われている、猫や犬も家の中で自分の居心地の良い場所を専有しようとソファーの上で寝そべっている時も、最初は飼い主が来るとさっと逃げるのですが、飼い主が何も言わずにいると、完全に自分の場所として所有権を主張するようになります。

 まるで、南沙諸島で埋め立てをして、誰も対抗処置をとらないでいると滑走路まで作って領有権を主張する、隣の大きな国と同じ行動パターンと思っても良いでしょう。

 赤ちゃんも成長して離乳食を食べ始めると、好き嫌いの芽がにゅっと頭を出します。この時に赤ちゃんの好き嫌いを許すか否かによって、親はまた赤ちゃんに試されています。

 ファミリーレストランなどで、子どもが大声で泣きわめいていることにしばしば遭遇しますが、これも子どもは大声を出すと親が嫌がることを知って試しているのです。子どもの最終兵器ともいえる「大声で泣きわめく」行為に親は屈してはいけないのです。賢い親として子どもを育てたいのなら、各国のリーダー達と同じく「テロには屈しない」、子どもの最終兵器などには屈せず、そんなもので誰も反応しないという態度を貫くことがとても大切です。

 ちょっと脱線してしまいましたが、群れを作る動物たちにとって、群れの中で自分の序列が何番目なのかということは、群れの秩序を維持するためにはとても重要なことです。人間も群れを作る動物の仲間ですから、群れの最小単位である家族の中で、誰がボスで、自分は序列何番目なのかを自覚させ、指示に従わせたり、責任を持って決められた仕事をさせることは子ども達にとって大切なことだと私は考えています。

 核家族で、友達の様な家族の中で育ち、嫌いなことを避け、好きなことだけやってきて、大学生になっても友達同士のタメグチだけで先生との会話にも敬語が使えない学生が、突然会社組織という階級社会に入って、嫌いなことにも果敢に挑戦しろと業務命令されて、ストレスを感じないわけがありません。子どもを甘やかして育てた反動は、子ども自身に重く降りかかってしまうのです、子どもの幸せを本当に願うのなら、親は愛情と共に厳しさを子どもに教える必要があります。 (田村)

 

PAGETOP