テーマ:コラム

 3年生は間もなく本格的な就職活動に入ります。しかし、明確な目標とする企業像を持っている学生は少ないように思われます。では、良い企業、価値ある企業とはどんな企業なのでしょう。企業が持つブランドの価値、その企業が持っている技術や人材も企業価値ですし、優良顧客を持っているという価値もあります、株価が高いことも企業価値が高いことを示しています。

 顧客の立場から見た企業の価値は、製品やサービスが適正な価格でトラブルが無いことは大きな価値です。では、従業員の立場から見るとどうでしょう、働きがいがあり、仕事量と給料が適正な会社は価値が高いといえます。 

 従来は、長い歴史を持つ大企業が「良い会社」と言われていました。約10年前まで、「東京電力」「シャープ」「東芝」の様な企業に就職すれば一生大丈夫と言われていましたが、現実はどうでしょうか。大きな事故をおこしたり、事業に失敗するなどの原因で大企業、優良企業といわれた会社の価値があっという間に失墜することが起きました。

 それでは、今後成長が見込まれる企業はどのような企業なのでしょう。AI技術や、物とインターネットが接続されるIoT技術を持っている会社は強いのかもしてません。しかし、競争も激しいので生き残ることは大変で、最先端を維持することは並み大抵の努力ではかなわないかもしれません。現在20歳の君たちが46歳になる年、2045年に人工知能が人類の知能を超える!と言われ、世の中が大きく変わることが予想されますから、将来を見通すことは本当に難しいことだと思います。

 世の中が変わると言われても君たち学生にはピントこないかもしれません。例えば、スマートフォンの発明で影響を受け変わったことは、携帯音楽プレーヤーや、CDプレーヤーが不要になり、レンタルビデオ店に行かなくても、ネットでビデオが見られる様になり、カメラ、小型テレビ、腕時計も不要になり、携帯ゲーム機や、パソコンの売れ行きも激変しました。好調だった企業が倒産したり、業態を変えた例もたくさんありました。

 昔は一つの仕事を覚えると、親子孫まで3世代続けられたと言われていましたが、急激な技術の発展やサービスの多様な変化によって、会社や事業の寿命が個人の労働可能寿命より短くなるという、歴史上はじめてのことが起きつつあります。この激動の時代に、大学を卒業後して最初に就職する会社がとても大切です。社会人として基礎を学ぶ会社ですから、その後のビジネスワークのベースとなる知識と経験を積む会社です、就職先企業の選択は安易に行ってはいけません。

 学生に良い就職先企業はどんな会社と聞くと、給料が高い、休みが多い、残業が無い会社という答えが返ってきました。この3つの条件に当てはまる会社は本当に良い会社なのでしょうか、ある先輩になぜこの企業に決めたのかを聞いたところ、担当者がとても親切でやさしかったからと答えました。異常に待遇が良い会社は、求人に人が集まらない問題のある会社ではないでしょうか、甘い言葉を信じるのではなく、自分自身が徹底的に調べ、何度も足を運んで、いろいろな人から話を聞いてください。そして、自分の能力が生かせる、働きがいのある会社を是非見つけて欲しいと願っています。

 株主は、お金を出してその会社の成長を期待しますが、社員は、自分自身の能力、体力と時間を投資して、会社を成長させることができるのです。  (田村)

 

PAGETOP